夢のうちに五欲の楽を受くるがごとし
（５）夢のうちに五欲の楽を受くるがごとし 「殺もまたかくのごとし。凡夫は実とおもへり、諸仏世尊はそれ真にあらずと知ろしめせり」という言い回しが繰り返され、それを魔術ややまびこなどさまざまな譬えに..
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殺もまたかくのごとし。凡夫は実とおもふ
（４）殺もまたかくのごとし。凡夫は実とおもふ 釈迦の説法は核心に近づいてきます。 大王、たとへば幻師（魔術師）の四衢道（しくどう、街の四つ角）の頭（ほとり）にして、種々の男女・象・馬・瓔珞..
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王もと国を貪じて、この父の王を逆害す
（３）王もと国を貪じて、この父の王を逆害す 釈迦の説法はさらにつづきます。 大王、衆生の狂惑におほよそ四種あり。一つには貪狂（とんきょう、貪欲による狂乱）、二つには薬狂（薬による狂乱）、三..
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因果ということ
（２）因果ということ ここで釈迦が述べているのは、父王・頻婆娑羅は無辜の仙人を殺害するという罪を犯しており、その報いとして阿闍世に殺害されるという報いを得たのだということで、先に三人目の大臣・実..
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悪業なくはすなはち罪業なけん
第１０回　無根の信 （１）悪業なくはすなはち罪報なけん 釈迦の説法のつづきです。 大王、頻婆沙羅むかし悪心ありて、毘富羅山（びふらさん）にして遊行し、鹿（しし）を射猟して曠野に周遍（歩き..
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王もし罪を得ば、諸仏世尊もまた罪を得たまふべし
（１２）王もし罪を得ば、諸仏世尊もまた罪を得たまふべし 汝に罪があるなら、われら諸仏にも罪があるということは、すべての事象は縁起でつながりあっているということです。 われらは「われはわれ、汝は..
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なんぢ独りいかんぞ罪を得んや
（１１）なんぢ独りいかんぞ罪を得んや いよいよ阿闍世は釈迦にあい、釈迦のことばを聞くことができます。ここから釈迦の長い説法がはじまります。 〈いかんぞ説きてさだめて地獄に入らんといはん。大..
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よきひと
（１０）よきひと それを思うとき頭に浮びますのは『歎異抄』第２章です。関東からやってきた弟子たちの訝しげな顔に対して親鸞はこう言います、「親鸞におきては、ただ念仏して、弥陀にたすけられまゐらすべ..
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善友を先とするにはしかず
（９）善友を先とするにはしかず 釈迦のところに赴く阿闍世のこころに依然としてさまざまな迷いが渦巻いています。 その時に、仏、もろもろの大衆（だいしゅ）に告げてのたまはく、〈一切衆生、阿耨多..
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罪びとであることの気づき
（８）罪びとであることの気づき 先のところで釈迦は「阿闍世王の為に涅槃に入らず」とあり、ここでは「阿闍世王のために月愛三昧に入れり。三昧に入りをはりて大光明を放つ。その光清涼にして、往きて王の身..
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月愛三昧（がつあいざんまい）
（７）月愛三昧（がつあいざんまい） 阿闍世が来るのを待って、釈迦が月愛三昧に入る場面です。 その時に世尊大悲導師、阿闍世王のために月愛三昧に入れり。三昧に入りをはりて大光明を放つ。その光清..
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仏性とは本願の気づき
（６）仏性とは本願の気づき 親鸞にとって仏性とは信心に他なりません。たとえば『唯信鈔文意』にはこうあります、「この如来、微塵世界にみちみちたまへり、すなはち一切群生海の心なり。この心に誓願を信楽..
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