悪の海抜ゼロメートル地点
（５）悪の海抜ゼロメートル地点 　われらはみな一様に悪人である、これが親鸞の出発点です。われらはみな悪の海抜ゼロメートル地点にいるということ。ただそれに気づいている人と気づいていない人がいて、親..
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善人なをもて
（４）善人なをもて 　「どんな」という語のつかいかたを考えてみますと、それが「悪人も」という否定的な主語につくときは、「救われる」という肯定的な述語が接続します。反対に、「どんな悪人も」という主..
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こだま
（３）こだま 　もうひとつ確認しておきたいのは、弥陀の四十八願のなかに、念仏にあたる語は第１８願に「乃至十念」とあるのみで他には見当たらないのに（第１７願の「わが名を称する」は諸仏について言われ..
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不回向の行
（２）不回向の行 　一つ目の「念仏は不回向の行である」ということについて。まず「回向」の意味を確認しておきますと、サンスクリットの「パリナーマ」の訳で、己の修めた善を他に回らし向けることを言いま..
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本文１
　　　　　　　　　　　　　第５回　不回向の行―自釈１ （１）本文１ 　行巻のこれまでの歩みを振り返っておきますと、はじめに行とは何かについて、「大行といふは、すなはち無碍光如来のみなを称..
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仏の本願によるがゆゑに
（１６）仏の本願によるがゆゑに 　なぜ念仏の道を選ぶのかといえば、「みなを称すれば、かならず生ずることをう」るからです。さてしかし、われらが念仏を選んだからといって、どうしてかならず往生できると..
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われらが「ただ念仏」を選ぶのだが
（１５）われらが「ただ念仏」を選ぶのだが 　おもしろいテレビ番組がありました。「人体」という番組で、人間の身体の不思議を解き明かそうとするものですが、印象に残ったのは、脳があらゆる臓器に指令を下..
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われらが選ぶとは言っても
（１４）われらが選ぶとは言っても 　「選ぶ」ということですが、なるほどぼくらは朝起きてから夜寝るまで、いつも何かを選んでいます。生きるとは選ぶということです。 　一番はっきりするのが車の運転で..
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選択ということ
（１３）選択ということ 　『選択本願念仏集』は１６章からなっていますが、その第１章「道綽禅師、聖道・浄土の二門を立てて、しかも聖道を捨てて正しく浄土に帰するの文」（章のタイトルがその要約になって..
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本文４
（１２）本文４ 　さて七高僧の最後、源空（法然）の登場です。『選択本願念仏集』から二つの文が引用されます。 　『選択本願念仏集』（源空の集）にいはく、「南無阿弥陀仏。往生の業には念仏を本と..
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念仏の不思議な力
（１１）念仏の不思議な力 　親鸞は『往生要集』の中から、念仏の不思議な功徳を巧みな譬えで表現しているところをピックアップしています。南無阿弥陀仏と称えるだけで世界が一変してしまうということを言お..
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本文３
（１０）本文３ 　つづいて『往生要集』から短い文が二つ引用されます。ひとつは先と同じく大門第四、正修念仏から、もうひとつは大門第十、問答料簡（もんどうりょうけん）からです。 　またいはく、..
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