記事 での「白鳥恭介」の検索結果 103件
地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第33回)
「佑太さんたら、情報訊き出すが、お上手なのね」
タクシーが見えなくなると、杏子が言った。
「ああ、さっきの……タクシーの運転手さん、色んな人と話してるから、情報色々と、持ってんだよ。 そ..
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地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第32回)
「他には何か、聞いてませんか?」
「そうでんな……そやそや、今から行かはる広隆寺さんでも出やはるそうどす」
「出やはるって、広隆寺に出るのは、何の怨霊ですか?」
「それがな……よう分..
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地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第31回)
食事のあと高台寺近くでタクシーに乗りこむと、佑太は運転手に言った。
「ここから西の方にある……京都で一番古いお寺までお願いします」
佑太の言葉に、杏子は一瞬怪訝な顔をしたが、すぐに笑み..
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地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第30回)
気づくと、佑太の手には、先程消えた青い水晶玉が握られていた。 見ると、水晶玉には『信』という字が刻まれている。 目の前の壁にはポスターが貼られ、その中の高台院の肖像画が穏やかな笑みを浮かべていた。
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地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第29回)
「今、この都は地脈の乱れのため、先達の法力によって封じ込まれていた怨霊、魑魅(ちみ)魍魎(もうりょう)がぞろぞろと姿を現し、悪さを始めております。 すでに我が一族の者が不幸に見舞われておるようですが、..
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地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第28回)
「皆、どこへ消えたんだ?」
佑太が、そう言いながら、ポスターの前から境内の奥へ眼をやると、唐門を通って一人の老女が出て来るのが見えた。
淡い紫の着物に、象牙色の頭巾を被っている。 佑太..
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地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第27回)
佑太たちがタクシーを降りると、目の前の参道は観光客でにぎわっていた。
「右手の山が高台寺になるのかな?」
「ええ、右が高台寺、そして、左が圓(えん)徳院(とくいん)のはずです」
「..
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地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第26回)
「そうだとしたら……目撃者四人の方が見たっていう三人の武将というのは……」
「石田、安国寺、小西の三人の武将だと思うよ」
「でも、西軍方の武将が、恨みを持つとしたら……徳川に対してじゃない..
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地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第25回)
残りの二人の武将も、順にひとりずつ、粛々と首を刎ねられていった。
土手と橋の上の見物人たちの間からは、首が落ち血しぶきが上がる度にどよめきが上がった。 その間、ひそひそとささやく声はしても大..
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地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第24回)
「首を切断された猫?……その三匹の猫は、殺されて間もないようでしたか?」
それまで静かだった杏子が、唐突に訊いた。
「えっ、ええ、殺されたばかりのように見えましたが……何か事件と関わりが..
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地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第23回)
傍から唐沢が口を挟んだ。
「ってことで、先輩、これは遺産相続が絡む事件、ということになるわけですね」
「ああ、その可能性が高いと思う。 何しろ数十億もの遺産らしいからな」
毛利が..
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地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第22回)
「被害者の少女は、福本の隠し子でした。 母親は福本の大学時代の同級生で、東京の青山でブティックを経営している沢口栄子という女性です。 沢口さん、昨日東京から署まで来られまして、遺体を見て、確認されまし..
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