記事 での「白鳥恭介」の検索結果 103件
地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第82回)
杏子は、夢窓疎石の手によるといわれる庭のことは、とうに知っていた。
無窓国師は、臨済宗の僧で、後醍醐天皇とも足利氏とも縁があり、天竜寺の他に苔寺など多くの名のある庭園の設計をてがけたことで..
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地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第81回)
「そやけど、まあ、実行犯だけでも、はっきりして、そのうち二人は逮捕でけたんやから、まずまずや。 残りの二人は死んでしもうたんやから、こりゃ、しかたないわな。 どうやら、わてらの勘は、はずれたようですけ..
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地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第80回)
「結果は、どうでしたか?」
佑太が訊くと、
「毛利、もったいぶらんと、はよ教えて上げんかい」
桜井が横から助け船を出した。
「はい、わかりました。 実は、先生の勘、ズバリ、..
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地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第79回)
「では、私からお話します。 昨夕の取り調べですが、高木洋介は、素直に色々しゃべってくれました。 高木は、まず、福本洋平殺し、山下昇と野垣良子殺し、すべてを認めました。 ただ、高木は、すべてマスターの指..
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地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第78回)
「そら、おすえ。 あこの苔は、絨毯苔言うて、ほんわかと生えてて、ほんまきれいどす。 あの神社の名物になっとる程どす。 お客はん、それお訊きになりたかったんどすな。 京の苔の御贔屓になっていただきまして..
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地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第77回)
「その伊勢神宮でお祭りされてた斎王が誕生する場所と言ったら……どこが頭に浮かびますか?」
「ああ、そら、内裏どす。 なんせ、斎王いうたら、元々内親王はんか女王はんですさかいな」
「内裏でな..
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地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第76回)
仲居の案内で、四人が入り口のホールの奥の木戸をくぐると、目の前に、また別な世界が待ち受けていた。
打ち水に濡れた庭苔が庭の灯りをきらきらとはね返す。その中に無造作に埋め込まれた踏み石の連なりが、..
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地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第75回)
杏子は六人兄妹の末っ子で、彼女には三人の兄と二人の姉がいる。 三人の兄は、一番上が勘一朗、二番目が藤次郎、そして三番目の兄が三四郎という。
三四郎は京都キャピタルホテルの役員で、安田財閥の代..
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地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第74回)
「そうです。 そいつの指示で、高木も、山下昇も、殺人を犯したわけですから……殺人教唆ということで、殺人と同じ、いや、もっとたちが悪いのではと、私は思ってます。
で、そのマスターというのは、オンラ..
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地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第73回)
「いえ、ちょっと、その高木の態度に変化があったというのが、気になって……」
「ですよね。 唐沢も、それが、どこか、ひっかかるようなこと、言ってましたね」
毛利は、少し怪訝な顔をした。
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地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第72回)
「それがな、唐沢さんのお手柄なんでっせ。 なにしろ、今朝早うから高木を見張っといてな、逃げる高木のあとを追いかけて、唐沢さん、新幹線に乗り込まはったそうですのや。 お蔭で、帝都警視庁さんに協力してもろ..
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地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第71回)
佑太は、守り袋を取り出した。 中を確かめると、 『義』 の文字が刻まれた黒い水晶玉を含めて、四個の珠が揃っている。
「これですべての水晶玉に文字が刻まれたから、僕の方の仕事は済んだと思うけど…..
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