新宿・落合散歩(11)
第八章:女性作家たちの落合
女性作家が自覚をもって本格的に台頭してきたのは大正末期から昭和初期にかけての時期であったと考える。もちろん雑誌『青鞜』の存在は大きく、女性解放運動の先鞭をつける先進..
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雑誌『火の鳥』 尾崎翠と片山廣子(5)
(5)こほろぎの背に接吻ひとつ
「霞を吸って人のいのちをつなぐ方法。私は年中それを願つてゐます。でも、あまり度々パン! パン! て騒ぎたかないんです」地下室食堂はもう夕方であつた。
食欲さ..
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雑誌『火の鳥』 尾崎翠と片山廣子(4)
(4)こほろぎ嬢とねじパン
「こほろぎ嬢」を書く前に尾崎翠は片山廣子の『かなしき女王』を読んでいたであろうし、原作者が実は男性であるが、しかし精神的に女性となって書いたものだという解説も読んで..
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雑誌『火の鳥』 尾崎翠と片山廣子(2)
(2)尾崎翠と片山廣子
尾崎翠は文学創作の出発時期において、短歌を書いている。そして、次第に小説に集中するようになり、短歌は一切書かなくなる。たとえば「映畫漫想」のようなエッセーもまるで小説のよ..
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雑誌『火の鳥』 尾崎翠と片山廣子(1)
(1)雑誌『火の鳥』と『心の花』
小説「第七官界彷徨」で独自な世界を描き出した尾崎翠は、1931(昭和6)年9月には雑誌『家庭』に「歩行」を、そして1932(昭和7)年7月に雑誌『火の鳥』に「..
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