爽快だけれど
　池井戸潤『不祥事』読了。 　TVだと『花咲舞が……』などという身もふたもないタイトルにされてしまっているドラマの原作。豪快にして爽快で、読んで楽しめるけれど、やっぱりこの人の本を読むと、銀..
タグ： 池井戸潤 不祥事 銀行 連作短編

盛り上がりには欠けた
　三浦しをん『私が語りはじめた彼は』読了。 　なぜか途中まで角田光代の作品のつもりで読んでいた。なんかあんまり三浦しをん感がなくて……淡々と語られる、好色な（？）大学教授を取り巻く人々の物語..
タグ： 三浦しをん 連作短編 私が語りはじめた彼は 角田光代

緊張感のなさ
　　誉田哲也『シンメトリー』読了。 　姫川玲子シリーズの連作短編。軽い読み物としては楽しめるけれど、やっぱりこの人物自体に現実味がないんだよな。 　市橋達也『逮捕されるまで　空白の2年..
タグ： シンメトリー 誉田哲也 市橋達也 逮捕されるまで 手記 ミステリ 連作短編 吾輩ハ猫ニナル 横山悠太 群像新人賞

かなり怖い
　黒川博行『後妻業』読了。 　大好きな黒川先生のご著書だが、本当に「あの事件」を予見しているかのような怖さ。保険金がらみでない高齢者の死亡はあまり警察は調べない……というのが本当なら、こうい..
タグ： 黒川博行 後妻業 サスペンス ミステリ 長編 連作短編 ぼくの守る星 神田茜 ディスレクシア

最底辺
　広小路尚祈『清とこの夜』読了。 　たまたま南方週末のネット記事で台湾の脚本家・呉念真の記事を読んだこともあるけれど、これも彼と同様（南方週末の言い方をかえれば）「最底辺の人々の物語」。最初..
タグ： 清とこの夜 広小路尚祈 連作短編 呉念真 カレーソーセージをめぐるレーナの物語 ウーヴェ・ティム ドイツ B級グルメ

公的記憶とは
　朴裕河『帝国の慰安婦　植民地支配と記憶の闘い』読了。 　かなり公平に書こうと努めている本だと思うが、それでもやはりかなりの批判の覚悟をもって書かなくてはならない内容なのかな、このテーマは。..
タグ： 重松清 堀内公太郎 朴裕河 歴史 ノンフィクション 連作短編 帝国の慰安婦 その日のまえに 公開処刑人森のくまさん 本屋大賞

夢の南国
　池上永一『トロイメライ　唄う都は雨のち晴れ』読了。 　いつもながら痛快の一言。特にこの、ジュリの魔加那の番長ぶりがいい。孫寧温や聞得大君等のおなじみのキャラクターも出てくるし、料理自慢の宿..
タグ： 連作短編 沖縄 トロイメライ唄う都は雨のち晴れ 池上永一

旅で三冊
　青春18きっぷの旅の中で読んだ本3冊。いずれもハードカバーで、重かったのかさばったの、たいへんだったけど。 　橋本治『BA-BAH　その他』読了。 　短編集。この年齢にしてこの感覚の..
タグ： 中脇初枝 BA-BAH きみはいい子 橋本治 楽園にようこそ エッセイ 短編集 連作短編 高橋克彦 岩手

何が受けた？
　川上弘美『ニシノユキヒコの恋と冒険』読了。 　へえー、映画化されてるんだ。どのへんが受けたのか。ただ、前に安部龍太郎のがつんとくる長編歴史小説を読んだためか、非常に印象が薄いし、普段なら感..
タグ： 川上弘美 ニシノユキヒコの恋と冒険 映画化 連作短編

ホラーだったのか
　雀野日名子『太陽おばば』読了。 　何となくユーモラスな中にも死の影のたくさん漂う始まり方、と思ったら、やっぱり最終的にはホラー。作家、ホラー大賞受賞者だったんだ……こういう不思議なホラーも..
タグ： 太陽おばば 雀野日名子 ホラー大賞 ホラー 連作短編

短め2冊
　パウロ・コエーリョ『アルケミスト』読了。 　　アルケミスト＝錬金術師ということも知らなかった。スペインからエジプトまで、旅をする少年。あんまり共感は覚える話ではなかったけれど、ちょっと星の..
タグ： 坂木司 アルケミスト ミステリ シンデレラ・ティース 連作短編 パウロ・コエーリョ

いまはなきローカル線
　高田郁　『ふるさと銀河線　軌道春秋』読了。 　連作短編。作者はもともと漫画の原作をやっていた人。 　前半ちょっと甘っちょろい感があったけれど、全部読んでみると、しみじみ感動した。「ふるさ..
タグ： 高田郁 ふるさと銀河線 連作短編