仙台の風景
　伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー』読了。 　だいぶ流行を過ぎて、今頃ですが……時間が前後してちょっとよくわかりにくいところもあったけど、地理的には東二番丁やら富谷やら、いろいろと懐かしい地..
タグ： 伊坂幸太郎 ミステリ サスペンス ゴールデンスランバー 仙台 陰日向に咲く 劇団ひとり 連作短編

シリーズと登場人物の成長
　宇江佐真理『髪結い伊三次捕物余話　君を乗せる舟』読了。 　シリーズ第6冊目。登場人物が皆成長してきて、不破龍之介は元服して龍之進になり、初恋の少女あぐりは犯罪者の娘という悲しい運命を背負って十..
タグ： 君を乗せる舟 髪結い伊三次 時代物 連作短編 宇江佐真理

ただのエロじゃありません
　窪美澄『ふがいない僕は空を見た』読了。 　これも新潮社の「女のためのR-18」受賞作（からの連作短編）。鮮烈な印象。ものすごく、「生命」を感じる作品だが、不妊治療の犠牲（？）になっていたあんず..
タグ： 連作短編 R-18 窪美澄

復讐と悪意の応酬
　湊かなえ『告白』読了。 　第29回小説推理新人賞受賞作の『聖職者』を頭に連作短編にした物語だが、『聖職者』で十分怖いものが、さらにたたみかけるような悪意と復讐の繰り返しとなり、最後にはまたどん..
タグ： 告白 ホラー 聖職者 湊かなえ 連作短編 ミステリ 小説推理新人賞 サスペンス

異色の連作短編
　横山秀夫『影踏み』読了。 　警察小説で知られる作者だが、これはちょっと異色。世間からドロップアウトした泥棒と、その死んでしまった双子の弟が主人公。全体のトーンが暗すぎて若干辟易する部分もあるが..
タグ： 横山秀夫 影踏み 連作短編 ミステリ

女性好み
　宮木あや子『白蝶花』読了。 　タイトルは、「はくちょうばな」と読むらしい。新潮社の「女性のためのＲ－18」賞出身の人。さすがに性愛描写が美しい。舞台が大正から昭和というのもいい感じ。身分制度が..
タグ： 新潮社 白蝶花 連作短編 友情 女性のためのＲ－18 宮木あや子

素直な40代シングル
　平安寿子『なんにもうまくいかないわ』読了。 　長編『グッドラックららばい』を読んだときほどの、「斬新！」という感動はないけれど、似たような年代の女性が主人公ということだけでも若干身につまされる..
タグ： 平安寿子 なんにもうまくいかないわ 連作短編

これはいいな
　吉田修一『日曜日たち』読了。 『パレード』なんかよりはずっといいと思った連作短編。結局、世代的にこういう若干浪花節な人間関係でないと受け入れられないのかと気恥ずかしくは思うけれども……何しろ、..
タグ： 吉田修一 日曜日たち 連作短編

最強のキャラ
　奥田英朗『空中ブランコ』読了。 　うーむ、やはり鉄板。この精神科医・伊良部一郎は、最強のキャラだなあ。特に、先端恐怖症のヤクザと、このキャラでこのストーリーはどこかで書いたのではないかしらとい..
タグ： 奥田英朗 空中ブランコ 連作短編

またまた全然違う2冊
　杉本苑子『逆髪』読了。 　かなりえぐい復讐譚がぎっしり詰まった短編集。特に表題作の怖さは群を抜く。せっかく美人で高貴な生まれなのに、きっつい天然パーマのためにろくな嫁入り先が期待できないお姫様..
タグ： 逆髪 杉本苑子 柚木麻子 終点のあの子 短編集 連作短編 オール読み物新人賞

思いがけず
　松尾由美『ハートブレイク・レストラン』読了。 　タイトルとカバーの絵が可愛かったので偶然手にとって借りてきた本だったが、面白かった！　同じ作者のほかの作品も読みたいな。案外、日本はこういう探偵..
タグ： ハートブレイク・レストラン 松尾由美 ミステリ 連作短編

昔の浅草
　祐光正『浅草色つき不良少年団』読了。 　浅草黄色団、黒色団、紅色団と、震災後の浅草にはびこった少年ギャングたちの活躍にミステリを絡めた話。作者の小説デビュー作。元々はパスティーシュなミステリ漫..
タグ： 祐光正 浅草色つき不良少年団 浅草 ミステリ 連作短編