鳥取と東京・落合の風景と(6)
6.尾崎翠の落合風景
最後に尾崎翠の小説の中に描かれたと思しき描写を拾ってみたい。
西向きの窓から首を出した左側は、幾条かの径を持った原っぱで、原っぱが緩い傾斜で上ったところに杉林が..
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<お願い>尾崎翠関連の写真を探しています。貸していただけませんか?
鳥取県立図書館から郷土作家の小冊子『尾崎翠』の刊行が予定されています。
その中で、尾崎翠と落合というコーナーが設定されます。
昭和2年から昭和7年まで尾崎翠は上落合の妙正寺川近く、三輪地区..
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「第七官界への引鉄」板垣直子と一冊の本 (5)
昭和8年の『第七官界彷徨』
尾崎翠が戦前に出版できた唯一の著作である『第七官界彷徨』は啓松堂からの刊行であると書いた。この出版社は1933(昭和8)年に集中して女流作品を出版する。『第七官界彷..
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雑誌『火の鳥』 尾崎翠と片山廣子(5)
(5)こほろぎの背に接吻ひとつ
「霞を吸って人のいのちをつなぐ方法。私は年中それを願つてゐます。でも、あまり度々パン! パン! て騒ぎたかないんです」地下室食堂はもう夕方であつた。
食欲さ..
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雑誌『火の鳥』 尾崎翠と片山廣子(4)
(4)こほろぎ嬢とねじパン
「こほろぎ嬢」を書く前に尾崎翠は片山廣子の『かなしき女王』を読んでいたであろうし、原作者が実は男性であるが、しかし精神的に女性となって書いたものだという解説も読んで..
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雑誌『火の鳥』 尾崎翠と片山廣子(3)
(3)こほろぎ嬢と桐の花
神經病者は神經病者を拒否するのである。これは同族者への哀感を未然に防ぐためであって、彼と桐の花とは、たとひ人類と植物の差ありとはいへ、ひとしく神經病に侵されてゐる廉をも..
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