BECK、BOGERT&APPICE 『BECK、BOGERT&APPICE LIVE IN JAPAN 1973』 [音楽(レビュー)]
記念すべき100件目の記事はJEFF BECKで行きましょか♪
ベック・ボガート&アピス・ライヴ・イン・ジャパン(紙ジャケット仕様)
- アーティスト: ジェフ・ベック, ボガート&アピス ベック
- 出版社/メーカー: Sony Music Direct
- 発売日: 2005/01/19
- メディア: CD
昨年発売された『ライブ・ベック!』なるアルバムは
ベックにとって通算3枚目の公式ライブ・アルバムであった。
彼の長いキャリアから考えても何故こんなに数が少ないのか、
それは一つ!自身があまり快く思っていないからに由来するw
(ただし、ブート盤は溢れるほどに出回っている…)
それはさておいて、今回は当時の来日記念盤であり、
彼にとって初めてのライブ・アルバムを紹介するとしよう。
ベック・ボガート&アピス(以下BB&A)のメンバーはこちら…
JEFF BECK(Lead Guitar,Vocals)
TIM BOGERT(Bass Guitar,Vocals)
CARMINE APPICE(Drums,Vocals)
実はこのバンドは当初、第1期JBG解散後に結成される予定であった。
しかし、直後のベックの交通事故による重症、
およびボガート、アピスのカクタス結成によって
一旦その話がなくなっている。
ベックは先に第2期JBGを結成。こちらも自然消滅しかかっている頃
再びBB&A構想が復活。満を持しての結成となった。
そういった経緯もあるためか、時系列こそ
第1期JBG→第2期JBG→BB&A
となっているが、ベック自身の音楽の変遷から見ると
第2期で感じられるようなファンクかつソウルフルな
甘酸っぱいバンドサウンドというよりも(どんなんだよ…
むしろ第1期に感じられるようなへヴィで攻撃的な
バトルが繰り広げられるようなサウンドとなっている。
よって個人的には
第1期JBG→BB&A→第2期JBG
このように解釈している。
http://www.sonymusic.co.jp/Music/International/Arch/ES/JeffBeck/
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4401619145/notworthaleek-22/ref%3Dnosim/250-3477173-5889816
01. SUPERSTITION
邦題「迷信」。
スティーヴィー・ワンダーの提供の楽曲である。
先の『BLOW BY BLOW』 のレビューに載せた
“BB&A期の楽曲”とはこの曲のことである。
要は提供曲であるコレがイイ出来に仕上がっていたので、
自分で先にシングル発売したら大ヒットしてしまったとw
そのお詫び?とばかりに提供されたのが「哀しみの恋人達」らしい。。
このライブではトーキングモジュレーターを使ったイントロから
魅了される印象強い一曲となっている!
…そういえば第1期に「迷信嫌い」なんて曲もあったなぁ。。
02. LOSE MYSELF WITH YOU
「君に首ったけ」。
実にファンキーな一曲である。
やはり、このメンツで楽しみなのはトリオによる
ソロパートのバトルだろうか。
この曲では特にベースがフィーチャーされる!
俺はティム、アンタ首ったけだよ♪
03. JEFF'S BOOGIE
「ジェフのブギー」。
その名の如し、ジェフの宴w
ある意味でこういった引き倒しな楽曲は
今日のジェフ・ベックでは味わえないのかもしれない。
カッコ良くもおバカな一曲とでも言っておこうかw
04. GOING DOWN
このメンバーで演るためにアレンジが加えられてはいるが、
へヴィかつファンキーな楽曲もまた名演!
やはり、楽曲趣向の変遷という意味から
BB&A~第2期というところが感じられそうな一曲かな。
05. BOOGIE
彼等のライブ曲としての一発のようだが、
ボガート、アピスの在籍していたカクタスの
「Big Mama Boogie」をBB&Aの楽曲として演っている感が強い。
個人的にはスタジオ盤では味わえないノリの良さが
よく伝わってきて非常に楽しめるものだ。
06. MORNING DEW
こちらは第1期の楽曲よりアレンジ。
BB&Aがハードロック黎明期ともいえる第1期JBGからの
延長線上にあることをまじまじと感じさせる出来であろう。
また、2ndアルバム収録予定だった楽曲「Jizz Whizz」を
チラつかせるプレイも含まれており、
改めて、その発展感を味わえることが出来るかな。
中盤のドラムソロが聴き所!!
07. SWEET SWEET SURRENDER
CD盤2枚目の1曲目となるこの曲は、
タイトルの如くとても甘く美しき一曲といえるものだ。
ライブ演奏ではヴォーカル&コーラスワークというよりも
その演奏に涙腺を緩まされる哀愁がたまらない!
08. LIVIN' ALONE
スタジオ盤ではスタンダードなR&Rナンバーと言える一曲であるが、
ライブではそのロック度合がさらに爆発する!
アルバム後半に入っても全く気の抜けない
テンションでついついノリノリに!
09. I'M SO PROUD
スタジオ盤ではラストを飾ったバラードナンバー。
カーティス・メイフィールドの楽曲をBB&Aでカヴァしたもの。
コーラスを絡めたこういった3方の切なさ溢れるバトルと言うのも
また聴いていてゾクゾクするものである。
10. LADY
先に購入したスタジオ盤を初めて聴いたときには
このイントロで即死した思い出があったw
それくらいジェフのギターを始めとして
ベースもドラムもとても強烈なインパクトのある楽曲だ!
しかしながら、ベックを贔屓目にしてしまう俺であっても
聴けば聴くほどパワフルなリズム隊に圧倒されてしまうのだが。。
11. BLACK CAT MOAN
「黒猫の叫び」。
これぞトーキングモジュレーターvsヴォーカルwww
しかもメインでヴォーカルを担当するのはベック!
このネバっこさは黒猫の不吉さを連想させる。。
叫ぶかのようなギタープレイもまた印象強い!
12. WHY SHOULD I CARE
BB&A期の楽曲って短命でありながらも
個人的に好きな楽曲ばかりだったりするのだ。
そしてこの曲もまたキャッチーさを兼ねそろえた
お聴きのとおりの盛り上がりで魅せる!
13. PLYNTH / SHOTGUN(Medley)
ライブ・アルバムとしてのラストは
珠玉のメドレーで終わりを告げる。
そして「SHOTGUN」はヴァニラ・ファッジの曲をカヴァ。
しかしながら、この「PLYNTH」もまた第2期~ソロに
繋がっていく楽曲とも言えるファンクかつへヴィなナンバーなため
趣向としてその中間に位置できそうなこの時期には
その架け橋として持って来いな名演と言えよう。
当日この演奏をナマで感じた方や音源として楽しんだ私たちにとっても、
このライブ・アルバムはスタジオ盤の何倍をも超える
素晴らしい一枚であるに違いはないだろう。
しかし、ベック自身はこのアルバムについて、
発売を頑なに禁じていたものであり、
曰く、「まあまあ…」とw
日本限定で辛うじて許可の出たことは、まさに奇跡と言える!
さて、スーパーバンド・BB&Aは
公式アルバム1枚のみで第1期、第2期よりも短命に終焉を迎える。
それはメンバー同士の意見の相違とともに、
ベックのソロ構想、クロスオーヴァー・フュージョン路線の
台頭によるものが大きいと言える。
そういった意味でベックにとってBB&Aというバンドは
これまでのへヴィ路線にすっきりと別れを告げる
良いキッカケだったのかも知れない。
本来ならば次回作として『BBA2』なるアルバムが計画されていたが
それが中止になったこともそこから伺えるかな。
ちなみに公演の本来の曲順はこのようになっていたらしい。
01. SUPERSTITION
02. LIVIN' ALONE
03. I'M SO PROUD
04. LADY
05. MORNING DEW
06. SWEET SWEET SURRENDER
07. LOSE MYSELF WITH YOU
08. BLACK CAT MOAN
09. JEFF'S BOOGIE
10. WHY SHOULD I CARE
11. GOING DOWN
12. PLYNTH / SHOTGUN(Medley)
13. BOOGIE
興味を持った方はこの順番でよりリアルなライブの盛り上がりを
楽しんでみてはいかがだろうか?
JEFF BECK関連ブログ…
お~、BB&Aですね。
実は私はアルバムもってません。。
買わねば!
やっぱり紙ジャケ盤は音いいですか?
こちらの方のブログによると、幻のセカンドアルバムに収録予定であった曲の入ったブートもあるようですね。
http://blog.goo.ne.jp/freespirit1979/d/20050706
これも聴いてみたい。
とりあえず、まずは1枚目ですね。
by (2006-01-18 23:13)
上記の方のブートは結構有名で割りと簡単に入手できます、すげぇかっこいいです。
さて、このアルバム、いいですねぇ・・・・聴きまくりました。
ベックの黒レスポールもこのアルバムで有名に。
いまだにベックファンはこの期の音色をナンバー1に押す人もいますね。3年くらい前にベックの代わりにCharがはいったCBAというのもやっていて、ライブをみたのですがすさまじいものでした。ライブアルバムにもなってます。
まぁ何がすごいってこのアルバムはベックのギターもいいですが、
リズムセクションの凄さですね。
カーマインのドラムスは重低音バシバシですもんね、性格が悪いらしいですがw
トリオロックの凄さをまざまざと魅せられる一枚ですね。
by camel_mild_since_1913 (2006-01-19 04:54)
100号記念特集号、出展おめでとうございます。
うれし〜な〜、ジェフ・ベック特集。このアルバムはどわいすきです。
トーキングモジュレーターは、スティービーワンダーから貰ったんですよね。
今日はこれを聞いていよう、天気もいいし。
by nobby (2006-01-19 09:58)
>diamondogsさま
いつもお世話になっております!
これは買いですよ!!!
私はリマスター前のものも持っています。
(あちらは4000円ほどしましたが…)
2枚組ケースに収納される感覚はいまだに好きなのですが、
やはり音の面、とりわけトーキングモジュレーターの
響き具合が最新のものの方が断然好きですね(個人的に)
加えて紙の質感や帯、特典のミニポスター(↑の2枚目の写真)
などがファンにはたまらないものです。
セカンド収録予定の曲は先の『ベッコロジー』のものしか
聴いたことがないので、大変興味深いです。
ブートはいつも冒険なので後回しだったのですが、
近々購入に乗り出そうと思っております!!
by 鎚鋸 (2006-01-19 11:03)
>CAMEL MILDさま
いつもお世話になっております!
先程のブート、続けておすすめにされるとは
ますます興味深いですよ。
ひそひそブート屋さんに顔を出すとしましょうかw
私もこのアルバム聴きまくりました~。
今ではストラトのイメージが強いベックではありますが
この頃はレスポールの印象が強いのですよね!
確かにおっしゃるとおりベックよりも
リズム隊の凄さにおされる感はありますねw
一体感と言われると?な部分が多いバンドでしたが
攻撃的な面ではやはり凄いものでした。
そうですよ!CBAなるバンドもありましたね~。
Charさんもレビューしたことだし、その繋がりで…
by 鎚鋸 (2006-01-19 11:11)
>nobbyさま
いつもお世話になります!
100号記念にお越しいただきありがとうございます!!
かつて4000円もしたアルバムが
今では音質もよくなって3000円を切ってしまうとは
正直、悔しい気持ちでいっぱいなのですが、
結局好きなので勢いでリマスターも購入してしまいましたよw
この頃の彼にとってスティーヴィー・ワンダーの存在は
大きかったのかも知れないですね。
名曲誕生とともに浮かび上がる「いわくの付きのエピソード」が
ファンにはたまらないものですが。
by 鎚鋸 (2006-01-19 11:16)
初めまして
何十年かぶりで聴きたくなって(レコードしか持ってない)ライブ盤ではありませんが昨年CDを買ってしまいました。良いアルバムですねぇ。
by (2006-01-19 19:17)
>バンマスさま
初めまして鎚鋸(つちのこ)と申します!
ようこそいらっしゃいました!
実は勢いで紙ジャケット版リマスターを全て買い揃えてしまいました。
ほとんどが旧盤と合わせて複数枚所持となっております。。
しかしながら、スタジオ盤もまた素晴らしい一枚ですね!
私はレコード盤では聴いたことがないので
そちらも興味深い気持ちでいっぱいになります。
by 鎚鋸 (2006-01-20 01:31)
>gackさま
いつもお世話になります!
nice!ありがとうございました~!!
by 鎚鋸 (2006-01-20 01:34)
>へなちょこカウボーイズさま
いつもお世話になります!
nice!感謝しております~!!
by 鎚鋸 (2006-01-20 01:36)
早速買いました!紙ジャケ盤ではないですが。
by (2006-01-21 14:23)
>diamondogsさま
コメント、TBありがとうございます!
アルバムはいかがでしたでしょうか???
しかしながら、かつてよりも良質で安価に買えるのは
ニクいところではありますね(笑)
by 鎚鋸 (2006-01-22 14:50)
鎚鋸さんのベックネタは本当に非の打ち所がないと思います。
冗談抜きで勉強になりますよ。
by yubeshi (2006-01-23 00:20)
>yubeshiさま
いつもお世話になります!
ベックのときはいつも以上にアツくなってしまいます(笑)
節目節目に登場させる予定でいますので
また次回を(期待しすぎず)お楽しみに~。
by 鎚鋸 (2006-01-23 08:44)
トーキングモジュレーターでのSUPERSTITIONヽ(´ー`)ノ最高!です
いまでも憧れのギターフレーズです。
仕事の間に|゚Д゚)))コソーリ覗きにきましたw
by (2006-01-23 11:48)
>ken4lowさま
いつもお世話になります!
お仕事ご苦労様です!!
このライブでの「SUPERSTITION」は私もイチ押しです!
正直スタジオ盤を聴いた際にはそこまで
ハマるような曲ではなかったのですが、
トーキングモジュレーターのイントロを聴くやいなや
そのカッコよさに痺れてしまいました~。
by 鎚鋸 (2006-01-23 22:21)
はじめまして。
nobbyさんの紹介で飛んできました♪
当方 HEAVY METAL 愛しています。
かなり、ブランクがあいてしまって・・・。
過去記事。只今、METALLICAに反応しています。
懐かしい・・・。
by Rucci (2006-02-14 20:55)
>Rucciさま
初めまして鎚鋸(つちのこ)と申します!
ようこそいらっしゃいました~!!!
紹介していただけるのは勿体無いくらい
まだまだ精進が必要なブログではありますが
お越しいただきありがとうございます!
そしてnobbyさまも紹介してくださりありがとうございます!
これからもメタルな記事も含め
ロックに行きますのでヨロシクです☆
by 鎚鋸 (2006-02-15 19:35)
考えてみると、カーマインってなんでいつもおんなじドラムソロしかやらないんだろか?
by (2006-02-25 22:41)
>gackさま
コメントありがとうございます!
どうでしょうね?
決してアレンジが出来ないワケではなさそうですが、
もしかしたら彼なりの定型と言いますか、
黄金パターンなのかも知れません。。
答えになっていませんが(笑)
by 鎚鋸 (2006-02-28 00:40)