『てるてるあした』第5話 [過去の連ドラ]
先週放送分が気になったので今週もチェックしてみました。『てるてるあした』第5話。
照代(黒川智花)は高校に退学届けを出すために、サヤ(木村多江)は、亡き夫の両親からの贈り物を返すために、陽太(金子昇)を伴い東京に向いました。しかしそこで照代を待っていたのは辛い現実でした……
痛い……辛い、ツライ物語でした。4話以前を見ていないのでよくわかりませんが、照代は借金抱えた奔放な両親に放り出されて田舎に行き着いたようです。再会した友達が、照代に「お金貸そうか?」と言うシーン。高校生くらいの年齢で友達からこういう気の使われ方をするのはとてもつらいと思います。やや離れたところから斜めに見上げる角度、長まわしで二人をとらえたカットが非常に印象的でした。
さらに照代は街中で母親の姿を見ますが、追いつけない。それは母親が少しも照代を探していないからで、分かっていた現実を改めて形にされ照代もさすがにショックだったようです。
黒川智花ちゃんイイ!普段の明るくって生意気な照代を活き活き演じているので、落ち込む照代の姿に、私、TVの前で心痛めちゃいましたよ。荒れ果てたバスルームで、3本の歯ブラシを見つけ涙する姿なんて……ここも鏡越しのカットが良かったです。
また照代とサヤの関係も面白いです。サヤは良く言えば何事にも一生懸命で守ってあげたくなる人物。悪く言えば女の弱い部分を天然で利用してしまう人物です。照代はとにかくそこが気に入らないらしく、ことあるごとにサヤに厳しく当たります。またサヤがそれが何でかわからないんだよ。困ったもんだ。この辺木村多江の暗い雰囲気に非常にあってます。
サヤが照代の母・慶子(荻野目慶子)に全く歯が立たないところも面白かったです。慶子の言う「”あなたのために頑張ってる”ってのは、”あなたのせいで大変なのよ”ってことじゃない?」理論、納得はしますが、アンタが言うなよってとこですよね。それでもサヤは反論できないんだなぁ。
サヤが出した結論「”あなたの為にあなたを思”ってんじゃなくって、”私がそうしたいから勝手に思ってる”」って考え方も好きです。
あとこのドラマ、脇もいい人が揃ってますね。病み上がりトムさんや佐藤二朗さん、冨士眞奈美、荻野目慶子。少ない出番ながら皆おもしろい。
魅力的なキャラクターに役者たち。ただしストーリー自体は大した事件が起こらず弱いかも。『神はサイコロを振らない』が好きだった人にはオススメです。
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