SSブログ

USJに行ってきました。:アトラクション編その2 [旅行記]

*これは「USJに行ってきました。:アトラクション編その1」の続きです。


 ジュラシックパークエリアに入っていきます。
 ここまでニューヨークその他アメリカの街を模した人工の建物が建ち並んでいた区画とは違って、一気に熱帯の森が広がります。気分も変わってなんだかちょっと一息つきます。その中にさりげなーく(恐竜によって)破壊されたジープも止まっていたりしますが・・・。

 さて、「ジュラシック・パーク ザ・ライド」です。繰り返しになりますが、我々、多少前勉強をさぼっておりまして、それぞれがどういうアトラクションなのかほとんど知らないままにこのパーク(USJ)に足を踏み入れました。まあそれはそれで、なんの先入観もなくまっさらな気持ちでアトラクションを体験できて、悪くなかったなと思っているのです。が。このアトラクションは。
 「・・・濡れるの?」母が聞きました。「えーと」、私はパンフレットをめくりつつ、あたりにも目をやって状況を伺います。なんだかレインコートらしきものを着ている人が歩いてます。っていうか、入っていけば分かりましたが、自販機でレインコート売ってました。・・・濡れるんですね、と分かった瞬間。まあ濡れる前に分かってよかった。

 自販機のレインコートは200円、安いです。もちろんそれに見合った簡易なものですが、ほとんど使い捨てるものですから必要充分。
 買います。広げます。でもまだ着ません。ライドに乗る列に並びながら、私はまだなんとなく、分かっておりませんでした。というか現実感を欠いておりました。
 「(レインコートを)着ないと」と母はなんだか慌てています。母の方がよっく現実を先に理解していたとわかったのは、乗り物を前にした時でした。「係の人が席を拭いてるよ・・・」と、先に開き直ったのか笑う母。あれは拭くというより長いモップで水をぬぐっているのだと、頭の芯が冷えてくる私。「濡れるのか・・・」今更ながらにそう思います。っていうか、遅いよ。
 慌ててレインコートをしっかりと身にまとい、「フードもかぶっておかないと」という冷静な母上様の忠告に従おうと思うものの、髪を(今時)ポニーテールにしていたばっかりに、フードをかぶってもずり落ちてしまう私。まあいいや、今日は風も強いし、それなりに気温もあるし、髪くらい濡れてもと、やっと開き直りも出てきました。

 そしてライド(乗り物)はゆっくりと進みます。リアルな恐竜たちを見ながら、心はどこか落ち着きません。そして濡れるのだと落ち着かないだけに、段々と不気味さを増してくる恐怖の演出にも、心はどこか浮ついたまま。頭に残っているのは、水面から優雅に長い首をもたげていた巨大な恐竜の姿と、カタカタ恐怖の坂を上っていく途中で、ぴゅっと顔目がけて水を飛ばしてきたにっくきチビ恐竜の顔。・・・まんまと意表をつかれたっつーの。
 そうしてライドはいよいよ坂の頂点へ。落ちます、落ちます。ひゅー。それでも無理矢理かぶっていたフードが風で後ろに飛ばされた瞬間、私は完璧に開き直りました。「見てやる」。元々疑似ジェットコースターは好きな人間です。見てやる。落ちる瞬間をみーてーやーるー。ざっぱーん。
 濡れました。そりゃもうばっちり濡れました。でも席は最後列だったので、一番大したことなかったんですけどね。風が強かったのが幸いして、髪もすぐに乾きましたし。ははっ、楽しかったですよ。・・・いえいえ、強がりではなく。

 その証拠に、やっぱりしっかり撮られていた自動カメラの「落ちる瞬間の写真」。私は席の前に身を乗り出し、片手で頬杖をつき、楽しそうに微笑んでおりました。「あんた、なんか余裕じゃない」と母に言われました。ふふ、でも私は知っています。その自分の顔が、突き抜けた開き直りのたまものであったことを。まあ一言でいえば、「いっちゃった」笑顔であったことを。人間、究極状態において本性が出るのです。私は「見てやりたい」人間でございました。


 妙な爽快感に包まれながら(開き直りの後遺症です)、さらに森の中を進んで、ゆるやかにまた右に曲がりながらちょっと坂を下って、今度は「ジョーズ」です。
 私、母にはこれを一番楽しみにしていると言ってありました。本当です、ま、別次元でスパイダーマンも期待しておりましたが。というのもですね、ジョーズのグッズが気に入っていたんですよ。先にサイトでちょっとだけ予習していた中で、頭に残っていたのがジョーズのシリーズでした。
 ・・・アトラクションじゃないやんけ。すみません。アトラクションもそのおまけとして期待しておりました。で、グッズの話はまた次の記事でということで。

 さっきのジュラシックパークでチケットを使ってしまったので、今度は待ち行列に並ばなければなりません。頭上のモニターでは、おじいさんがこの漁師町に伝わる海の不思議な話を色々と語ってくれます。その中でちらりと巨大鮫のことにも触れられますが、「ま、あれは退治されたからの」とあっさりと。
 「それは甘いですぜ、おじいさん」とお約束なのかまんまと乗せられているのか分からない突っ込みをいれつつ、列に並んでいる他の人にまたレインコート着ている人がいるなーと観察します。「着た方がいいのかな?」、「やっぱり濡れるのかしら?」母と相談。念のためというかなんというか、さっきの学習から着ておくことに。

 正解でした。ボートに乗ったら私はちょうど一番端(船縁)の席。そしてインストラクターのお兄さんが説明します。「天井をご覧下さい(布張りの天井が付いています)。濡れているところがありますね、そこ(の下)は、濡れます」。はっはっはー。
 愉快なお兄さんでしたよ。台詞は決まっているとしても、「ターミネーター」のお姉さんと同じく自分の役割をしっかりと果たす役者さんでありました。そして今回はお客(同乗者)もよかった。若い男の人達のグループが乗っていたんですが、彼らがとてもノリがいい。いかにもこういうところを楽しみ慣れている感じで、インストラクターのお兄さんの呼びかけにも威勢よく応じます。自然とボート全体の雰囲気が盛り上がります。よい出し物はやっぱりよい観客がいてこそのものなんだなと思うと同時に、自分もいい客になりたいなと自然と思いました。

 ボートは進みます。「ここには昔、巨大な鮫がいたんですよ。ま、今はもういませんけどね」とかるーい調子で説明するお兄さん。「ま、万が一出てきても、この銃がありますから」と大きな散弾銃らしきものを取り出して見せてくれます。「私はあなたのそのノリが心配だよ」と心の中で突っ込みました。んな軽い人間に銃を持たせてはいけない。・・・いや、まったく。
 そうしてあらわれるお約束のヒレ。「な、なんだあれはー!」お兄さんが叫びます。それはみんなの心の叫びでもありました。「でたー!」やっほーい。巨大なヒレがつつーっと水面をすべり、そして巨大な口がざっぱーんと。これこれ、これです。サイコー。いえー。・・・やっぱりノリがいいって、大切ですよ。
 お兄さん、慌てています。銃を取り出します。でも恐怖ではっきりいって全然狙えてません。だからこういう人間に銃を持たせてはいかんというに。でも発射。ばーん。ズッドーン! はっきりいって鮫があげるものより全然大きな水しぶきが、というか水柱が立ちました。そして濡れる。だから濡れるんだっつーの。でももちろん当たっていないんだってーの。
 何度も何度もお兄さんは撃ちます。「大丈夫ですよっ、大丈夫ですからねっ!」。ああ、嘘くさいって素敵。暗い倉庫の中に逃げ込んではみたものの、やっぱり鮫は追ってきて、さらに逃げて、いろいろあって、とうとう最後には高圧電線にまんまと鮫をひっかけることに成功。・・・やっぱりな、銃じゃ駄目だったな。しっかりと、黒こげの鮫まで見せてくれました。
 楽しかったです。素敵な駄目インストラクターだったお兄さんにみんなで盛大な拍手を送り、ノリのいい同乗者と一緒になれた幸運に感謝しつつ、彼らにも心の中で拍手を送ってボートを降りました。そしてグッズショップでお楽しみの買い物をしたのですが・・・ま、それはまた後日。

 あ、そうそう、ここではアトラクション中の写真撮影はありませんでしたが、前に立っている巨大な吊り上げられた鮫の模型のところで、やはり写真撮影と販売があります。吊り上げられても大きく口を開いた凶悪な鮫の顔の前で、はいニッコリと。・・・写真を撮ってもらったら、私、しっかり食べられてました。顔がギザギザの歯の中にしっかりと入っているんです。笑って。
 母がその写真を買ってプレゼントしてくれましたですよ。ありがとう、お母様。


 これでパークをほぼ一周し、元のお買い物エリアに戻ってこられます。でもその前に、時間を調整して「ユニバーサル・モンスター・ライブ・ロックンロール・ショー」に。
 これも数少ない私がUSJについてサイトで予習をした際に、行きたいと思っていたアトラクションです。席に座ると、白塗りガイコツ顔で、やはり真っ白なたてがみみたいな髪の、縦ストライプに緑のネクタイをしめた怪物さんが観客を盛り上げます。呼びかけに大声で答えさせたり、ウェーブをしてみたり、やっぱり観客の盛り上がりって大事なんですね。そしてこのパークはそのことをよーく分かっている人達が作っているんですね、と思いました。・・・アメリカ生まれだからかな、ってこともちょっと考えました。

 ショーは他にドラキュラ、狼男、フランケンシュタイン、フランケンシュタインの花嫁、そして「おっかけ」と紹介された双子のような二人の女性が出てきます。墓場を模して複雑に組まれた足場の悪そうなセットを、少しもためらうことなく跳んだり跳ねたり。そして歌われるメジャーなロックの数々。とはいえ私は洋楽には疎いので、ほとんど分からなかったのが残念です。音調整としても、歌声(マイク)の音がちょっとバックミュージックに対して小さくて、それも残念でした。
 曲名が分かったのは、フランケンシュタインの花嫁(普通に綺麗な女性です)が歌う「I Will Survive」とドラキュラが歌う「Livin’La Vida Loca」、どちらも「こいつがこれを歌うかー」という笑いに満ちたいい選曲でした。ドラキュラさんは色男で本当に格好いいんですよ、で、格好付けて歌う。郷ひろみさんが「あちち」とやっていた曲(の元曲)を。後ろで他の怪物達も振り付けを合わせる。フランケンシュタインの花嫁は綺麗な女性ですが、やっぱり怪物であり死者でもあるんです(多分)。それがI Will Survive。花嫁なのに失恋の曲。でも生きてやる!って曲・・・素敵。女はやっぱり強いのね、と。
 ダンナのフランケンシュタインさんは、しっかり厚底ブーツ着用でしたが、デカ男の雰囲気がよく出ていて、それでギターをかき鳴らすのが何となく歌手の布袋寅泰さんを思い起こさせて(というか、わざと?)、やっぱり素敵でした。あの厚底ブーツすら、わざとなんですかね・・・? だって隠そうと思えばいくらでもシークレットシューズはけると思うのに、あからさまに背を底上げしているんだなとわかるブーツ。いかすなあ。狼男くんは若い二人のおっかけに夢中で、その夢中ぶりが狼というよりも犬っぽくて、なんともいい味だしておりました。追っかけガールズは本職ダンサーさんだと思いますが、セクシー。そして彼らをまとめるのは、白塗りガイコツさん。彼の名前を聞き取ることが出来なかったのが、返す返すも残念です(どなたかご存知でしたら教えて下さい)。


 一日目はこれでお終い。
 この記事はアトラクション編なので、時間が前後しますが、二日目には「ウォーターワールド」と「シュレック 4-Dアドベンチャー」も見に行きました。


 ではまず「ウォーターワールド」から。
 やはりパークが出来た頃からの呼び物だったこのアトラクション、途中では火薬の使いすぎ問題などもありましたが、やっぱり呼び物だっただけのことはあるなという凄さでした。これが追加料金なしで、入場料だけで見られるんですから、このパークは偉大です。

 大きな会場に簡易なベンチが並んでいます。前の方のベンチは青く塗られています。そして書かれている「水濡れ注意」の文字。・・・私はまたしても母と顔を見合わせました。これは二日目だったので、前日に購入したレインコートは既に処分してしまった後です。「またかい」とちょっと思ったことを告白しておきます。
 せっかくだからやっぱりなるべく前の方で見たい、しかし水には濡れたくない。この人間心理。しばし「どうする? どうする?」と二人でまごまごした後(お互い責任の押し付けあいをしたとも言う)、母は青いベンチから4列ほど後ろの列を選択しました。
 んがしかし、やがて登場したカウボーイハットのお兄さん。このショーの舞台設定などを説明しつつ、爽やかな声でにっこりと「濡れます。青いベンチは間違いなく濡れますが、それ以外も濡れます」。あ、そーですか。さすがアメリカっすね。はっはっはー。もう笑うしかない。・・・あ、でも、先に結論から言ってしまえばせいぜい小さな水しぶきくらいですみましたよ。ただそれは、水の発射口などが運良く我々の方向を直撃しなかっただけで、場所によってはこのくらいの距離でもやっぱり濡れたと思います。

 そしてお兄さんの前説は続きます。お客さんを盛り上げ、盛り上がりが足りなかったらバケツの水をざっぱーんと。客席に向かって、なんの遠慮もなくぶっかけるお兄さん。格好いい・・・。また爽やかにやってくれるものだから、憎めないのですよねー。いい男だと思いました。お兄さんには助手が二人付いているのですが、この二人はリーダーの話を聞いていなかったり、いきなりすっこけたり(あれは素だったのか、演技なのか)、今ひとつ頼りないあたりがまた面白い。彼らは劇前に観客を盛り上げるだけではなく、ショーが始まったらちゃんと演技もスタントもします(主役は別にいて、彼らは一応脇ですが)。素晴らしいショーマンシップだと思いました。

 ショーは、やっぱりすごかったですね。それぞれにキャラの立った登場人物、役者さんたちがきちんと客を惹き付け飽きさせない演技をしつつ、スタントも見事かつ華やかにこなします。広いと言ってもやはりたかがしれているプール付きの劇場。その中をモーターボートやジェットスキーで自由自在にかけめぐったり、ロープをつたって華麗に渡ったり。そしてクライマックスではばーんと!・・・ネタバレになるので書くべきかどうか迷いますが、私はそれくらいびっくりし、また感動しました。まあ、そりゃ火薬使いすぎって(消防署に)言われるよな・・・とも思ったりなんかもしましたけど。

 終演後は役者さん達が個々の写真撮影に応じてくれる時間もありました。大部分のお客さんはさっさと会場を後にしていましたが、みな興奮していいものを見たっていう空気が充満していました。私も後ろ髪を引かれるような思いで会場を後にしたことを覚えています。別に写真撮影はどうでもよかったんですけど、あの素晴らしい役者さん達、特に前説をしてくれたお兄さんは間近で見て握手くらいしてもらいたかった。・・・ちょっと、勿体ないことをしました。


 「シュレック 4-Dアドベンチャー」、これは母が是非にと見に行きたがったアトラクションです。なんでもこの映画をテレビで見てとても気に入ったとか。2は劇場まで見に行ったそうです。私は残念ながらまだ見たことはないんですが、出来がいいという評判は聞いていました。いつか見てみたいと思います。

 で、それは映画の話。こっちはアトラクションの話。
 まずは小さな部屋に入れられて、大きなスクリーンと脇で動く人形の仕掛けを使って前説明が始まりました。シュレックという映画を観ていない人向けの、どういう話だったかという前説明です。本編は確かに映画の続きっぽかったので、これは必要な説明だったのでしょう。(私としても助かりました。)しかしテーマパークのアトラクションのために短いとはいえ映画の続きを作ってしまうんだから・・・。アメリカは、ハリウッドはすごいです(私もう何回これを書いたかな)。

 説明が終わった後はドアが開いて劇場へ。いわゆる劇場型の劇場で、目の前には大きなスクリーンが広がっています。私たちは座席に腰掛け、渡されていた3Dメガネをかけました。
 そして映画が始まります。3Dメガネをかけていますから、飛び出す映像です。さらに座席が揺れました。画面で馬車がデコボコ道を疾走する場面になると、座席もガクガクとはねる。4-Dっていうのはこういう意味だったのかと納得。
 が、それだけではなかった。水しぶきが飛ぶ場面では、顔に水があたります。「うわっ」と小さな声が劇場のあちこちからあがっていました。私はどうやって飛ばしているだろうと謎だったんですが、母によるとあれは小さなシャボン玉を映画の状況に合わせて上から降らしていて、それが顔にあたってはじける感覚がちょうど水を飛ばされた感覚になるらしい。すごー。その仕掛けを考え出すイマジネーションが凄いですよ。

 短い映画はそれでも見せ場たっぷり、ちゃんと起承転結があって、シュレックという映画の面白さ、キャラクター達の魅力を存分に伝えて幕を閉じました。いやはや本当に、これは絶対に片手間に作った仕事ではありません。いかに短編とはいえ、映画を作るのと同じだけの力で、4-Dの演出が加わりますからあるいはそれ以上の力を注いで作られた作品です。それがこんな(メインは)子供向けのアトラクションで・・・。つまり本気だって事だ。アメリカは・・・ハリウッドは・・・す・ご・い(がくっ)。

 あ、倒れる前にまだ言うことが。
 劇(映画)が終わった後にですね、どこから出ていくと思います? 入ってきた扉じゃないんですよ、これが。スクリーンが上にあがって、観客は舞台の中に入って外に出るんです。分かりにくいかな? 映画が上映された場所、その中を通って出ていくんですよ。これは映画好きとしては涙ものの演出でした。ああ普段の映画鑑賞でもこの演出は取り入れられないものだろうかと思いました(無理だ)。

 このアトラクションは見て本当によかったです。母に感謝。


 では続きは、「USJに行ってきました。:ホテル・食べ物編」「グッズ編」です。


「USJに行ってきました。」シリーズ
 アトラクション編その1 / アトラクション編その2 / ホテル・食べ物編 / グッズ編


nice!(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行・地域(旧テーマ)

nice! 0

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。