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悲しき軽運送屋の顛末記-7 [顛末記]

何のために「軽の営業ナンバー」って必要なんでしょう。もちろん普通車・大型車などは設備や台数・会社組織などの制約があり、それはそれで人様の大事な荷物をお預かりするのだから、それだけの責任があり、ある一定の条件と言うものを課す意味は判る。

しかし、軽自動車の場合一応の書類審査はあるが何の制約も無い。個人業なのだから責任の所在もさほど明確ではない。もちろん貨物保険は入らされるが。わざわざ手間をかけて黒ナンバーをいただく理由が見出せない。そこにはお役所や、斡旋業者の金銭の流れしか見えない…と思うのは考えすぎか。


★Photoはイメージです

その営業ナンバーがきて(と言うより連絡が来て陸運局に行き、黄色の軽自動車ナンバーを廃車、黒ナンバーを取り付けと言うことになる)、本格的に仕事を請け負うことになる。
仕事の内容だが、私の知らないものもあるかもしれないが、まずは「宅配」大手の運輸会社の下請けとして正社員と同じルートを回り配達・集荷。この内容を細かく書けばいろいろあるがここでは省略。
次に「一般企業(運輸会社からの出向)の定期便」で書類や荷物を1~数箇所を回って配送する仕事。これには家具店の商品や鉄鋼関係の部品、その他多種の荷物があるが、いずれにしても発着時間に決まりがあり毎回運ぶ行き先は同じ場合が多い。

「スポット」と言うのがある。電話で連絡がきて発送元と運送先を知らされ、出向いて積み込み目的地まで運ぶと言うわけだ。これは不定期で、たとえば納期が急ぎで定期便では間に合わない場合、定期便に積み込むのを忘れてしまったりのアクシデント。大手の運輸会社がカバーしていない地域や、それでは時間がかかり過ぎる等、大体が時間的にシビアな事が多い。
後は「引越し」、学生さんや荷物の少ない軽トラックでも運べる量なら安上がり、軽自動車2台くらいの量でも専門の業者より安価である。

そして、私の希望したのは「スポット」だった。前記したように本業の合間に出来る、もし忙しい時は次の人に回せて会社に迷惑をかけない。D社の社長は「それで良いよ」と確約してくれた、がそんなに甘いものではない。何度もいうが仕事なのだから。その後、結局は軽運送が本業になってしまうことになろうとはこの時点では知る由も無く、やる気満々で世の中上手く回り始めたような気がしていた。

斡旋してくれるはずのD社の事務所に、たまに顔を出す。その時にタイミングよく仕事が出れば優先的にまわしてくれるとのことで。と、ウキウキして初来社した時のことである。手配をしている事務の女性が気の毒そうな顔をしてにポツリと言った。「殆ど無いのよスポットって」。えっ、そんなぁ、約束が違う。契約の時には「仕事はある」、副業とは言わずこれだけで充分稼げると言う話だったじゃぁ無いか、社長…早速出鼻をくじかれた。いや、正確にはあることはあるらしい。一ヶ月に数件…唖然として「本当か」と焦る。今、聴いた言葉が信じられない。さて、私の行き先はいかに。


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