一夢庵風流記 [本(歴史もの?)]
さて。鬼武者の主人公が結城秀康にバトンタッチされましたので(?)
歴史小説のご紹介を続けたいと思います。
この作品は豊臣秀吉から天下傾奇御免の許しを得た男
前田慶次郎の奔放苛烈な生き方を描ききった長編
ちなみに隆慶一郎さんは映画の仕事で石原裕次郎の「城取り」の
シナリオ(原作は司馬遼太郎さん)を書くことになり、このときの主人公が
前田慶次郎。
で、その当時は前田慶次郎についてなんの史料もお持ちになって
いなかったようで、シナリオ(そしておそらく映画)の出来に恥じるほど不満
を感じられていたそうです。
後に慶次郎の史料集めにかかり、慶次郎の人としての魅力に感じ
入っていつかこの男を書きたいと抱いた執念が結実
したのが、↑この本だとか。
わずか5年の作家活動で急逝されたのが惜しまれる
偉大な作家だと思います。
吉原御免状 なども良いのですが、『辛苦みつつ降りき』という言葉
から一箇の真の男を描いた一夢庵風流記 が隆慶一郎
さんの作品の中では一番好きです。
この作品は、司馬遼太郎さんの「燃えよ剣」と並び立つ名作だと
思います。
終盤に結城秀康が登場するのですが、私の中では
という普通の人にはまったく理解していただけそうもないラインが
出来上がってしまったのです。。。
結城秀康なら、、、
とか
をお勧めするのが普通なんですが、、、私はあえてを隆慶一郎さん
の一夢庵風流記をお勧めします。
どの本に描かれる結城秀康よりも男らしくあると思うのです。
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