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Doomsday Machine ~ ARCH ENEMY [ ∟Melodic Death Metal]

 今月(あ、もう先月だ)の新作です。メロディックデスメタルファン待望の、Arch Enemyのニューアルバム、「Doomsday Machine」! このジャケ怖すぎ、でも格好良いぞ!

  

もう発売から2週間近く経っており、沢山のBLOG・サイトで紹介済みです。確かにこのレベル、聴いて感激、すぐに記事になります。 ・・・私が遅かったのは、単に出遅れただけでして。

そんな訳で、今日はアルバム全体的な感想をひとつ。曲ごとの解説はこちらへGO!です。

多くの方が仰っているように、私も1曲目のインスト「Enter The Machine」から3曲目「Nemesis」までの楽曲の良さ・流れにノックダウンされました。メロディアスで印象的、パワフルで疾走感にもあふれた、とにかく格好いい!です。 己のボキャブラリの少なさが本当恨めしいです。 


まずこのアルバムは「リフ」の宝庫です。時にメロディアス、時に凶暴、時にヘヴィといった、ありとあらゆる種類(印象)のリフが、これでもかと出てきます。中には既視感ならぬ既聴感を覚えるリフもありますが、それは仮にそうだとしても記憶に残るほど印象的であるが故とも言えます。 なんか、アルバム2,3枚分くらいの充実度で、もっと出し惜しみして次のアルバムに取っておいた方がいいんじゃないの?と余計な心配をしてしまいます。

どの曲にも概ね言えることですが、アンジェラ嬢の吼えるボーカル部は、デスボイスに加えバッキングも、非常にアグレッシブ、攻撃的な凶暴さを感じる曲調・プレイになっています。    これに対し、ギターソロが非常にメロディアスです。闘わなければ生き残れない立場の人間が、これまで多くの敵を倒してきたその罪に対し良心の呵責にさいなまれ、その苦しげな心情を吐露するかのような、切迫するものを感じるメロディです。メランコリックではありません。 この凶悪さと哀絶な様のコントラストがとても鮮明でして、この対比がARCH ENEMYのアイデンティティかも、と再確認させられます。 あるいは、中心人物マイケルアモットとクリストファー・アモットが影響を受けたという、MEGADETH と Michael Schenker の対比、と言った方が分かり易いかも知れませんね。

また、基本的にはダークな、ブルータルな曲調のものが多いのですが、時折メジャーコードも交え、暗黒と血の闘争の世界に、一瞬ながら太陽の光が射し込んでくる、そんなイメージを想像させるフレーズを挿入している曲もいくつかあり、基本的な色合いを変えずに変化を作り出しているあたり、上手いというかnice!!です。

そしてここからが、私が一番大きく感じるところなのですが・・・

まず、私は輸入版を買いましたので、邦盤で解説に何が書いてあるのか、および歌詞でどのようなことが歌われているのか、全く知りません。 (私のプアな英語力でUS版のライナーから歌詞を読み取るのは・・・きつい) ですので、先入観無しに聴いた私だけの印象である、と前置きさせていただいて・・・

私はこのアルバム、コンセプトアルバムかと思いました。曲名も「Machine」というキーワードに関連がありそうですし。 それ以上に、曲から曲への流れに統一感があって、アルバム全体として「塊」になっているような感があります。前述のように非常に沢山のリフが聴かれ、陰と陽のコンストラストをつけて、なおバラバラ・チグハグにならずに、楽曲”群”としてまとまりが感じられるんです。つまり、あるキーワードもしくは物語にのっとって全ての曲が書かれたのかな?と思ったんです。

恐らく、いろんなサイトを見てもそれらしきことは書かれていないので、コンセプトアルバムではないかもしれませんが、もしそうであるとしたら、これだけ変化に富んで、かつ1曲1曲が単独で聴けるレベルにあるという、この出来はQueensrycheの「Operation:Mindcrime」に匹敵するだろう、と思いました。

こうなると、プレイヤーに対してはもちろん、曲を作りアルバムの構成を考えた人物(マイケル・アモットですか?)に対して、称賛通り越して空恐ろしいものさえ感じます。「畏怖」の念といってもいいでしょう。

ちょっと褒め過ぎかな? そりゃ細かく詳しく突付けば何かあるかもしれませんが、私はそれ以上にPOSITIVEな印象が強かった。

というのも、実は私、これまでのARCH ENEMYはさほど評価して無かったんです。すごい気に入ってる曲もあるんですが、アルバムとしては個人的にはどれもイマイチ、と思っていて、IN FLAMESやDARK TRANQUILITYより一つ下に見てました。 でも本作を聴くことによって、かなり見直しました。肩をならべるどころか、IN FLAMESは足蹴にしたと感じます。(DARK TRANQUILITYは・・・CHARACTERが凄すぎでしたので、まだまだかな?) まさに(私の)価値観を首根っこつかんで転換させた、ARCH ENEMYの最高傑作です。(個人的には、です。)

曲目:

1.Enter The Machine
2.Taking Back My Soul
3.Nemesis
4.My Apocalypse
5.Carry The Cross
6.I Am Legend/Out For Blood
7.Skeleton Dance
8.Hybrids Of Steel
9.Mechanic God Creation
10.Machtkampf
11.Slaves Of Yesterday

http://www.archenemy.net/

Doomsday Machine

Doomsday Machine

  • アーティスト: Arch Enemy
  • 出版社/メーカー: Century Media
  • 発売日: 2005/07/26
  • メディア: CD
そんな訳で今後の展望、というか希望を。 ・クリストファーアモットの脱退は痛く、バンドとしてのパワーダウンは心配ですが、それ以上に私はマイケルの才能の枯渇が恐ろしい。これだけたくさんの素晴らしいリフ、メロディを1枚に詰めこんで、まさか最後の一発じゃああるまいな、と。 もちろん無用な危惧だとは思いますが。 ・ファランさんの記事にて、初登場全米87位だそうで。日本や北欧でならともかく、メタルが死んで久しいと言われるかの国でですよ。素晴らしい!! このまま快進撃を続け、メタル復活の雄たけびをアメリカ国中に轟かせていただきたいです。 ・このARCH ENEMYも新作は大変素晴らしく、DARK TRANQUILITYは2作続けて名盤を出しました。CHILDREN OF BODOMも前作は非常に素晴らしかったし、新作も十分期待できそうです。 ・・・で、あなた方はどうですか、IN FLAMES  人によってはメロデスの元祖とも言われているのに。(私はEOSが元祖と思っているけど) ここらで一発、帝王の威厳をどかーんと見せて(聴かせて)ください。 新作期待していいですか? いいですね?         ん~、また駄長文を書いてしまった。そろそろ文章の書き方を勉強した方が良いかな?
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コメント 3

おはようございます。
いつも私のblogを紹介していただきありがとうございます。
レビュー、気合入ってますね。
”闘わなければ生き残れない立場の人間が、これまで多くの敵を倒してきたその罪に対し良心の呵責にさいなまれ、その苦しげな心情を吐露するかのような、切迫するものを感じるメロディです。”
→おぉ!素晴らしい表現ですね。確かに、ただメロディアスなだけでもなくメランコリックなわけでもない、本当に切迫感ありますね。strombladさんのレビューは、映像が見えてきますね。
それにしても、私もマイケルの才能の枯渇を密かに心配しているんですが、SPIRITUAL BEGGARSでの作曲と言い、無限のアイデアを持っていそうです。最近は作曲者としてはARCH ENEMYよりもSPIRITUAL BEGGARSの方で評価が高いような気が・・・。
私の中でIN FLAMESは終わっているんですが、とりあえず「SOUNDTRACK~」迄は買ってます。最近は熱くなるものがないんですよね。新作は買うべきか迷っています。周りのレビューを見てからかな。
by (2005-08-06 06:38) 

stromblad

>ファランさん
おはようございます。ってもう昼か。こちらこそいつもありがとうございます。気合が入るというか、ただ書き出したらダラダラと長くなってしまっただけのような・・・お恥ずかしい。
>私の中でIN FLAMESは終わっているんですが
ごもっともです。このARCH ENEMYの本作でも、デスから離れたという観方をされている方もいらっしゃるようですが、これがそうだとするならIN FLAMESはかなり早くから離れてしまったと言えますね。 前作は聞き込もうとしましたがどうしてもいい!とはなれなかった・・・ 以前もお話しましたけど、彼らにはもう一度原点に返って欲しいです。
by stromblad (2005-08-06 11:36) 

某ドカタ


Hしてお金もらえるって最高だな!!!!
ぶっちゃけテキトーにやっても月30万越えとか余裕だし(笑)

もう仕事辞めて、これ一本で食ってくわ!!!!(* ̄ー ̄)v
http://4wd4mse.fukushima.coresy.net/4wd4mse/
by 某ドカタ (2011-04-03 14:19) 

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