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BLACK SABBATH 『BLACK SABBATH』 [音楽(レビュー)]

先のKING CRIMSON 『IN THE COURT OF THE CRIMSON KING』

アルバムとしての完成度という意味での

最強のデビューアルバムであるのならば、

こちらは、バンドとしてのイメージを植え付けたと言う意味で

非常に印象的なデビューアルバムと言えよう。

 

黒い安息日

黒い安息日

  • アーティスト: ブラック・サバス
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2002/01/30
  • メディア: CD

 

1970年2月13日(金曜日)

不吉の象徴ともいえる“13日の金曜日”

世に放たれる極黒の世界観。

そう。これぞ『黒い安息日』なる

BLACK SABBATH歴史の始まりの日である…

 

http://www.black-sabbath.com/index.shtml

 

メンバーはコチラの方々…

 

Tony Iommi(lead guitar)

Geezer Butler(bass guitar)

Bill Ward(drums)

Ozzy Osbourne(vocals,harmonica)

 

発売当時の写真だろうか、

音の重さと暗さとは裏腹にえらい若いヤツらです。

しかしながら、CDの裏ジャケを見ると…

 

 

 

 

えらい怖いヤツらに変身。

これから始まるこの暗黒の音世界を物語るような

悪しきイメージへと早変わりの様だ。。

 

01.  BLACK SABBATH

 邦題「黒い安息日」。

 降りしきる雨の音…

 何処かで轟く雷の音…

 そして、始まりを告げる鐘の音…

 と、ともに鳴り響くギターリフが不穏な気持ちに…。

 “黒ずくめの悪魔”が現れるおどろおどろしい雰囲気と

 それを煽るかの様な彼等の絶妙なプレイが実に怖い。

 

02.  THE WIZARD

 「魔法使い」。

 速くも遅くもずれてもぴったりでもない

 このリズムに練りこまれていくメロディが魔力そのものだ!

 使用されているのはブルースハープ(10ホールのハーモニカ)だけど、

 コレってこんなに神憑った楽器なんだと改めて。

 

03.  BEHIND THE WALL OF SLEEP

 「眠りのとばりの後に」。

 “とばり”と聞いた瞬間、

 個人的には「15の夜」だったりする(全く関係ない

 ネチ・ブルースな感じがたまらない一曲!

 この曲に限らず、アイオミ氏のリフプレイはどの曲も聴きである。

 

04.  N.I.B.

 イントロの強烈なベースソロが

 この禁断のひと時を印象付けるかの様だ…。

 とても重たい曲ながらところどころで牙を剥く鋭さも感じられる!

 悪魔の人間に恋する様がとても哀しく響き渡る…

 

05.  EVIL WOMAN(DON'T YOUR GAMES WITH ME)

 「魔女よ、誘惑するなかれ」。

 …こんな邦題に既に誘惑されるボクw

 先行シングルとしても発売されたこの曲。

 彼等の曲はその重さが一つの特徴となっているためか、

 こういった軽やかに感じられる曲は

 その聴き易さとともにしばしばPOPに受け入れられることも多い。

 しかし、それは危険だ。

 この繰り返されるサビメロを口ずさんでいること自体が

 サバスの術中にハマっているという紛れもない証拠だからだ。

 

06.  SLEEPING VILLAGE

 「眠れる村」。

 …いや、眠れねぇって。

 序盤の不安さ、

 そしてアイオミ、バトラー、ワードの重奏には

 むしろ目を覚まさせるチカラがあるというもの。

 そして、「警告」へ…って「警告」て!

 

07.  WARNING

 「警告」。

 「眠れる村」に続くような形で始まる。

 元は母国のブルースナンバーのカヴァーということだが、

 そのブルージーさを取り込みながらサバス色にしている

 感じがとてつもないと言えよう。

 この奏でられる混沌さから溢れる美しさが

 今収録曲随一と言える素晴らしさがある。

 これは、これからこの世界観にハマってしまうであろう

 あなたに対する「警告」なのでしょう!

 

BONUS TRACK 

08.  WICKED WORLD

 「悪魔の世界」。

 英国版では「警告」までで終わる形。

 日本版では英国版+この曲をボーナスとして収録している。

 米国版では先の「魔女よ、誘惑するなかれ」が外され、

 変わりにそのシングルでのB面であったこの曲が収録される。

 しかしながら、アルバムの雰囲気に合わなくもない一曲であり、

 割合と高揚感を味わえる一曲なところは捨てがたいところである。

 

これまでのロックにはなかった不安さと混沌さ、

それを植え付けるには充分すぎる程のデビューである。

ただ、彼らはこの後も名作アルバムを発表していくので、

今作はその序章”に過ぎない言ってしまえるのかもしれないが。。

 

 実はレビュー13枚目ということに合わせて、

 当初13日の13時13分13秒に更新する予定であったが、

 執筆が間に合わなかったというどうでもいいウラ事情あり

 

BLACK SABBATH関連ブログ…

SABBATH殿堂入りのオジーを宥めるの会

 

パラノイド

パラノイド

  • アーティスト: ブラック・サバス
  • 出版社/メーカー: テイチクエンタテインメント
  • 発売日: 2000/11/22
  • メディア: CD

 

マスター・オブ・リアリティ

マスター・オブ・リアリティ

  • アーティスト: ブラック・サバス
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2001/03/07
  • メディア: CD

Vol.4

Vol.4

  • アーティスト: ブラック・サバス
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2001/03/07
  • メディア: CD

 

血まみれの安息日

血まみれの安息日

  • アーティスト: ブラック・サバス
  • 出版社/メーカー: テイチクエンタテインメント
  • 発売日: 2000/11/22
  • メディア: CD

サボタージユ

サボタージユ

  • アーティスト: ブラック・サバス
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2001/03/07
  • メディア: CD

テクニカル・エクスタシー

テクニカル・エクスタシー

  • アーティスト: ブラック・サバス
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2001/03/07
  • メディア: CD

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コメント 17

camel_mild_since_1913

サバス好きですよw
HRだけでなく、オルタナイティブ・シーンにも影響を与えてますからね。
by camel_mild_since_1913 (2005-12-16 08:31) 

鎚鋸

>CAMEL MILDさま
いつもお世話になっております!
いわゆるオルタナ・シーンにもそうですし、
たくさんのミュージシャンに影響を与えており、
改めて彼等の個性が伺えますよね(^ー^)
少し前のCMのパンキッシュな「パラノイド」も
何気に話題性がありました。
by 鎚鋸 (2005-12-16 12:00) 

鎚鋸

>HALさま
極黒の空間にnice!ありがとうございます!
これからもガンバりま~す!
by 鎚鋸 (2005-12-16 14:27) 

stromblad

こんにちは、私はサバスあまり聴いていませんが、本作だけはやはり押さえて聴いています。メタルの原点、ですからね~ 30年以上昔の曲ながら、今聴いても「黒い安息日」のインパクトは強烈ですよね。
by stromblad (2005-12-16 15:05) 

私がアイオミ先生に会ったとき、感動しました。
その頃、SOUNDGARDENやジム・フィータスといったオルタナ系の方々がこぞってサバスの曲をカバー。アイオミ先生はいたくそれを気に入っておられました。
反面、昔と違ってまねばかりするのが多くていやだな。あの頃はみんな人とは違うことをしたがったもんだと嘆いておられました。
トニー・マーティン君はマックのハンバーガーをそばでむさぼっていました。
by (2005-12-16 18:40) 

鎚鋸

>strombladさま
メタルの原点にnice!ありがとうございます!
しかしながら、“サバスはサバス”というくらいの
強烈な個性がありますね!

ブログの末尾に加えておきましたアルバムまでは
個人的にも特にオススメのアルバムばかりでございます。
私も実はここまでを全てコンプリートしていないのですが、
聴き出したらやめられなくなる楽曲ばかりですと
一言添えておきます♪」
by 鎚鋸 (2005-12-16 18:57) 

鎚鋸

>gackさま
エピソードとともにnice!、コメントありがとうございます!
そうですね。彼等の登場した頃と言えば
誰かの影響を感じられても、
それぞれのアーティストがそれぞれ違った個性を持っていて、
独自の音楽を突き進んでいた気がしますね。
もちろん彼等の楽曲のカヴァーも好きですがね。
by 鎚鋸 (2005-12-16 19:05) 

HAL

Paranoidのコテコテなロックは、
いつ聞いてもたまらないよね!(笑)
by HAL (2005-12-17 01:34) 

オジー時代のサバスのアルバムを実は持っていなくて、「Between Heaven and Hell 1970-1983」とかいうUK盤のBestでお茶を濁している感じです。(いまそれを聴きながら書いてます)
意外とロニー時代のサバスが好きだったりします。もちろんオジーも大好きですけどね!
しかし、トニー・アイオミは素晴らしいリフ・メイカーですよね!
曲のイメージを決定づける素晴らしいリフをいくつもつくっていることに驚きます。
by (2005-12-17 12:04) 

鎚鋸

>HALさま
コメントありがとうございます!
「Paranoid」好きですね~。
こちらは特にどのカヴァーよりも
サバスのものが一番いいと思っています。
アルバム『Paranoid』は更新する予定なので
その時はまたお越し下さいね♪
by 鎚鋸 (2005-12-18 00:34) 

鎚鋸

>diamondogsさま
オジー・サバスにnice!ありがとうございます!!

ロニー時代は私も好きですよ。
ただ、ヴォーカルの個性が明らかに違うことと
曲作り自体もまた変わっているので
それぞれは別のバンドのような感覚です(個人的に
オジー時代もハマッたら“漬け”になりますw

リフ・メイカー、アイオミ先生は偉大です!
by 鎚鋸 (2005-12-18 00:40) 

yubeshi

サバス(及びオジー)はこの路線でメタルというよりはゴスな道を追求していたとしても、今と同じくらいの人気があったのではと思います。
by yubeshi (2005-12-18 00:58) 

鎚鋸

>yubeshiさま
nice!、コメントありがとうございます!!
確かにメタル路線でなくともその人気は勝ち得ていたと
言えるほど彼等の個性がしっかりとしていたと言うところでしょう。
だからこそ“サバスはサバス”なのですよね。
by 鎚鋸 (2005-12-18 21:52) 

鎚鋸さんのレビュー、今回に限らず印象的で好きだなぁ。
さて、サバスですが、こと1stに限っては発売日・バンド名・メンバーの悪魔崇拝等々の演出の勝利と言えるかもしれないですね。勿論内容も素晴らしいです。1stから5th迄は文句無く好きです。それ以外にも、オジー時代に限らず高クオリティなアルバムが結構ありますよね。ロニー、トニー・マーティン等々、どの時代も味わい深いです。
by (2005-12-19 14:08) 

鎚鋸

>ファランさま
気に入っていただきとても嬉しい気持ちでいっぱいです!!
そうです!初期から既に文句なしに好きなアルバムが
いくつも登場しているので、これからのレビューはどうしようかとw

私もオジー時代以外の楽曲もお気に入りが多いです。
ロニー期、トニー期、そして何気にイアン期もツボです。
by 鎚鋸 (2005-12-20 02:20) 

yoshi

おじゃまします。サバス好きです!
アイオミのリフ、オジーの声の取り合わせが奇跡の
ようなバンドですよね。レビューもいい感じです!
…でも個人的には様式サバスのTYRが好きだったりします(^^;
by yoshi (2005-12-20 21:52) 

鎚鋸

>yoshiさま
初めまして、鎚鋸(つちのこ)と申します。
サバス好きさん、ようこそいらっしゃいました~。

お褒めのお言葉感謝しております。
『TYR』はオジー時代以降で人気の高いアルバムの一枚ですね!
こちらは実は手にしていない一枚ですが、
私は“様式”にコロっといってしまう人なので
以後のお気に入りの一枚になりそうです。
by 鎚鋸 (2005-12-20 22:28) 

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