つむぎいと。 [みる‐ミタリヨンダリ‐。]
日本には八百万の神様がいるんだよ
木にも石にも
川にも家にも
器にも櫛にも
妖怪(妖精)は神様と同等のレベルで
同一化されているのもいて
自然そのものであって
それが恐怖だったり恵みだったりする
理を具現したもの
【巷説シリーズ】は“妖怪”の本質が味わえる
明治初頭
旧時代が終わり文明開化ハナヒラク??
一等巡査ら四人の青年達の“今”の謎を解くべく
東京の外れ九十九庵、一百翁の元に
そう
この一百翁とは山岡百介
彼自身語った“生きていた証”小股潜りの又市らとの関り
仕掛けを通しての存在意義
百介の“生”は
身体的に危険ではあったけど
幸せだったと誰でも思う
若隠居で好き勝手やらせてもらって
お金に困らず
こっちから見れば
いやいやあの時代の人から見ても羨ましい限り
又市たちに出遭ったのだって百さんにしてみれば
蒐集している話のネタにはなるわ
普通では体験できないことできるわ
で
人徳なの?必然だったの?
又市やおぎんや治平さん達の生き様が
壮絶であるから
百介の関わりは読み手にとって清涼剤
今では想像すらしない“妖怪”を信じることの出来た時代
日が落ちれば漆黒の闇
複雑ではない生活
これだけだと陰湿なのに
怖くないのだ
爽快
【続巷説~】の最後悲しかった
仕掛けがもう読めないのかと
旅を止めた百介
新しい時代に想い出しながら若者に語るのは
布となった糸
辿って交差したのはさまざまな大きさのだま
端は擦り切れている
中心に行くほどにまだ強い
証だから想いだから固く強く鮮明
「仕掛けが生きていた」
百介自ら
一世一代の仕掛けを最後に施す
小夜の為、りんの為、自分のため
その生涯はやはり幸せだったと思う
四人の若者も微かに関わって
仕掛けの糸のひとつになった?
与次郎は糸を掴めたが
他は交差してまた解けてしまったか・・・・
正馬がムーディ勝山に思えてしかたなかったの
■関連話*
≫風のはじまり。
コメント 0