Vol.26 ライフイベントを数値化して計画を
投資や保険など、お金に関する様々な質問や相談に
幅広い分野のプロフェッショナルがズバリ答えるこのコラム。
今回も前回に引き続き
「新年度からのライフプランの立てかた、教えてください」について
新聞、マネー雑誌、経済誌など様々なメディアで活躍中の
ファイナンシャルプランナー 深野康彦さんに答えていただきました。
深野康彦 プロフィール
有限会社ファイナンシャルリサーチ代表
ファイナンシャルプランナー
様々なメディアを中心に、個人の資産運用や管理、家計管理や見直しなど、お金に関する啓蒙活動や、新聞・マネー雑誌、経済誌などへの執筆・取材協力および金融データの提供を行っている。
ラジオ日経ファイナンシャルBOX/木曜日のパーソナリティでもある。
主な著書に『家計崩壊──「見えないインフレ」時代を生きる知恵 (講談社+α新書)』(講談社)などがある。
前半では、FPが行うプランニングの手法、
そして、まず現状を把握することが大切ということを
述べさせていただきました。
後半では、もう少し具体的なお話をしましょう。
まず、やらなければならないのは、
わが家のライフイベントの確認です。
年齢によって必ず起こるイベント、
たとえば、子どもの幼稚園、小学校、中学校・・・
というようなものから、何歳で家を持つ、車の買換えは5年ごと等々、
わが家ならではのまとまったお金が必要になるイベントを
時系列で並べていくわけです。
その際、注意したいのが、現時点で、全てのイベントが
確定しなければいけないということではありません。
先に述べた、子どもの教育資金などは、
使う時期がはっきりしていますが、
わが家ならではのイベンは、
現時点では流動的なものもあるからです。
したがって、今後定期的な見直しが必要になるために、
ラインイベントを確認する際には、
そんなに肩肘をはる必要はありません。
リラックスして確認しましょう。
そして1年に1回程度、年末年始とか、
新年度などというように、新たな気持ちにさせてくれるときに
見直されるとよいと思われます。
ライフイベントを確認することができたら、
それぞれのライフイベントを数字に
置き換えなければなりません。
子どもが生まれたということなので、
教育費を例にすると、
まず幼稚園(あるいは保育園)のお金が
いくら必要かを見積もります。
現在住まれている所で、幼稚園に行かれるのであれば、
近隣の幼稚園の支出合計を確認されるとよいでしょう。
その際、2年保育なのか、3年保育なのかで、
大幅に金額がことなることに留意してください。
小学校、中学校は、公立であればまとまったお金が
必要になることはありませんが、
中学校から私立と考えられるのであれば、
まとまったお金が必要です。
その後、高校、大学となりますが、私立の中学校以降は、
現段階で進路を確定できる人は少ないでしょうから、
教育費の統計データなどを利用して、
平均的な金額を把握されるとよいでしょう。
また、わが家ならではのライフイベントも数値化します。
家は3500万円前後のマンション、車の買換えは5年ごとに200万円などというように。
それぞれのライフイベントが具体的な数字に置き換わったら、今度は自分の貯蓄残高を確認します。
そして、それぞれのライフイベントに合わせて、
幼稚園、小学校のお金は現在の貯蓄で賄えるが、
高校や大学のお金までは賄えないから、
毎年数十万円ずつ貯蓄をしていこう。
あるいは、家の購入のためには、後、数百万円必要。
そのためには、やはり毎年数十万円
準備していく必要があると資金計画を立てるわけです。
その後は、ライフイベントの見直しと共に、
資金の準備がきちっと行われているか、
やはり定期的に見直しをしていくのです。
・自分の現状をまず確認することから始めよう。
・わが家のライフイベントを作成しましょう。
・ライフイベントが作成できたら、イベントごとに具体的な数字に置き換えます。
・数字に置き換えたら、準備する金額を確認して資金計画を立てます。
・定期的に見直しをすることが大切です。
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