Vol.25 ライフプランはまず現状の把握から
投資や保険など、お金に関する様々な質問や相談に
幅広い分野のプロフェッショナルがズバリ答えるこのコラム。
今回もVol.23、Vol.24に引き続き、
「新年度からのライフプランの立てかた、教えてください」
を取り上げます。
これを機会に将来について夫婦でしっかり
ライフプランを立てるべきではと考えはじめました。
ただ、どの時期にどれだけの金額が必要になるか
プランを考えようにも、あまりに漠然としていて
見当がつきません。
せっかくなので年度の変わる4月からでも
実行していきたいのですが、
どのような点に注意をしてライフプランを
立てればいいのでしょうか?
(30代 女性)
今回は新聞、マネー雑誌、経済誌など様々なメディアで活躍中の
ファイナンシャルプランナー 深野康彦さんに答えていただきました。
深野康彦 プロフィール
有限会社ファイナンシャルリサーチ代表
ファイナンシャルプランナー
様々なメディアを中心に、個人の資産運用や管理、家計管理や見直しなど、お金に関する啓蒙活動や、新聞・マネー雑誌、経済誌などへの執筆・取材協力および金融データの提供を行っている。
ラジオ日経ファイナンシャルBOX/木曜日のパーソナリティでもある。
主な著書に『家計崩壊──「見えないインフレ」時代を生きる知恵 (講談社+α新書)』(講談社)などがある。
家族が増えるという大きなライフイベンドなどがあると、
将来(ライフプラン)を真剣に考えてみようと
思う人が多いようです。
ただ、「ライフプランを立てよう」など声高に言うと、
人によっては仰々しくなってしまうこともあるので、
あまり難しく、あるいは大げさに考えなくてもよいでしょう。
さて、私たちファイナンシャルプランナー(FP)の間では、
プランニングを行う際の6つのステップというものがあります。
1.現状の把握とライフスタイルの明確化。
2.具体的な生活設計の作成。
3.将来の収支・貯蓄残高の見積り及び問題点の発見。
4.問題点の対応策の検討と効果の確認。
5.対応策の実行。
6.継続的な見直しという順序になります。
ただ、この6つのステップは、
プランニングをするFP側から見たステップ
ということは間違えないでください。
先に述べた6つのステップはFP側から見たものですが、1番目の現状の把握とライフスタイルの確認、2番目の具体的な生活設計の作成は皆さんが行うものです。
したがって、まずは足下の現状を把握することから始めましょう。
現状を把握するためには、家計の収支、貯蓄残高など金銭面に関する全般的なことを確認します。
その際注意したいのが、
巷で言われている平均値は使わないでください。
日本人とは平均値が大好きなので、
筆者も1ヵ月の平均値生活費はいくらぐらい必要か
という質問をよく受けています。
ただ、平均値で生活している人はまれで、
大多数は平均値よりも少ないか、多いかなのです。
つまり、わが家の数字を把握することが最も大切なのです。
わが家の1ヵ月の収支がわからないのであれば、
家計簿などをつけるようにして、
等身大のわが家の状況を把握するように努めましょう。
前半は、ライフプランのいろは的なお話をしましたが、
後半はもう少し具体的なお話、
ライフイベントを立て、数字に落とし込むことなどを
述べることにしましょう。
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