Vol.2 株式投資は複数の情報を吟味しよう
投資や保険など、お金に関する様々な質問に
幅広い分野のプロフェッショナルがズバリ答えるこのコラム。
今回も前回に引き続き
「最近、株式投資をはじめたのですが、
情報はどのように収集するのがいいでしょうか？」という質問について
藤本さんに答えていただきました。
藤本壱（ふじもとはじめ）プロフィール
1969年兵庫県伊丹市生まれ。
神戸大学工学部電子工学科を卒業後、パッケージソフトメーカーの開発職を経て、
現在ではパソコンおよびマネー関連のフリーライターや、
ファイナンシャルプランナー（CFP(R)認定者）などとして活動している。
ホームページのアドレスは、http://www.1-fuji.com/ 。
また、Blogのアドレスは http://www.h-fj.com/blog/ 。
株式投資をする上で、さまざまな情報収集の方法がありますが、
現在ではインターネットでの情報収集の比重が高くなっています。
今回は、インターネットを使った情報収集を取り上げます。
株式を売買するタイミングを判断する際に、
「株価チャート」を使う機会も多いです。
株価チャートは、株価の動きをグラフで表したものです。
現在の株価の高低や、過去の株価の傾向を元に、現在が買い時／売り時か、
また今後の株価はどうなるのかといったことを判断するのに使われます。
今では、Yahoo!ファイナンスをはじめとして、
金融サイトで株価チャートを手軽に見られるようになっています。
株価の上下のグラフだけでなく、移動平均線などの
各種のテクニカル指標（※）も表示できますので、
さまざまな分析を行うことができます。
特に、デイトレードなど、短期的な売買を行う際には、
株価チャートを使う機会が多くなります。
短期的な株価の動きは、業績や財務ではなく、需給関係で決まる傾向があり、
タイミングの判断にはチャートを欠かすことができません。
（※注釈）テクニカル指標
株価や出来高（売買が成立した株数）を元に計算された指標で、
株価の動きを分析する際に使います。
さまざまなテクニカル指標があり、売買手法に応じて使い分けます。
個人投資家の多くがインターネットを使って
株式投資をするようになりましたが、
それに伴って証券会社の情報サービスも充実してきました。
そのようなサービスを利用して、
会社四季報や最新ニュースなどの情報を読んだり、
株価チャートを見たりできるのは、もはや当たり前です。
しかも、証券会社に口座を持っていれば、無料で見られる情報も多いので、
このようなサービスを使わない手はないでしょう。
また、「スクリーニング」というサービスが
提供されている証券会社も多いです。
スクリーニングは、業績／最低投資金額／テクニカル指標などの
条件を指定して、銘柄を検索する機能です。
手作業で会社四季報等から銘柄を探すのは、
かなり大変なことです。スクリーニングを使えば、
自分に合った銘柄を探すのが非常に楽になります。
Yahoo!ファイナンスの掲示板など、
個々の銘柄についての掲示板もあります。
掲示板は個人投資家が好き勝手なことを書いていて、
情報の真偽が定かでないものも多いですが、
参考程度に見ておくとよいでしょう。
掲示板によって雰囲気に差があり、まじめにその会社を
応援しようとしている人が多いところもあれば、
単なるマネーゲームと考えている人が多いところもあります。
投資家の層によって株価の動き方も違ってきますので、
掲示板の雰囲気から投資家層を想像するのも1つの使い方です。
前回と今回の二回に渡って、株式投資に関する情報を集める
主な方法を紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
株式投資で売買を判断する上では、1つの情報で決めるのではなく、
複数の情報を吟味した上で、
「総合的な判断」を下すことが重要です。
株式投資を始めたばかりだと、
情報の見方が分からないことも多いかと思いますが、
ぜひ良く勉強されて、良い成果をあげられるように
なっていただければと思います。
・会社四季報で会社の業績や財務の情報をチェック。
・経済の流れを知るために新聞を読もう。
・株価チャートで売買のタイミングをチェック（特に短期売買）。
・証券会社の情報サービスも活用したい。
・掲示板の情報は参考程度に。
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