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さよならベリーズ第2章 夏祭りの思い出22 千奈美ちゃんの居場所は?

 

このブログは私が書いたイラストと写真入り小説(想像物です)をメインにしてます。
しかし(ブログの)最初の方は私生活のことが書いてあったり、小説の合間にはマンガが入っていたり、
ちょっとごちゃごちゃしてるかな・・・。

そこでこのページを常にトップに持ってくることにしました。

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リンク集 http://blog.so-net.ne.jp/masato-k/2006-07-23

マンガ「ももちとさきっち」
http://blog.so-net.ne.jp/masato-k/archive/20060625-0--1
イラスト入り小説「さよならベリーズ~うつろいゆく季節の中で~」
          第一章 モモコとの出会い
http://blog.so-net.ne.jp/masato-k/archive/20060427-0--1
イラスト入り小説「さよならベリーズ~うつろいゆく季節の中で~」
          第二章 夏祭りの思い出
http://blog.so-net.ne.jp/masato-k/archive/20060723-1-1

ぜひぜひ感想をお待ちしております!


「あ、まだ本殿には行ってないけど・・・。やあ舞波ちゃん!元気?」
僕は友理奈ちゃんに返事しつつ、
隣で黙って僕たちの話を聞いている舞波ちゃんに声をかけた。

「はい元気です!」

舞波ちゃんはとても楽しそうだ。

そのとき・・・。

ドン!ドン!ドン!

という音が空に鳴り響いた!

花火だ!

「わあ!きれい!」

僕たち3人はそろって夜空を見上げた・・・。
花火は次々と打ち上げられていく・・・。

ドン!ドン!ドン!

鳴り響く音とともに夜空にまいあがった一筋の光が星空の中でパッと広がり
赤、黄色、青、緑・・・。さまざまな色を瞬かせて夜空に絵を描いていく・・・。

「わ!大きい花火!」
「これはキラキラしててきれいだね!」

 

少し雲のかかった満月が浮かぶ星空の中で
次々と色とりどりの花火が打ち上げられていく・・・。

そのたびに、友理奈ちゃんと舞波ちゃんの頬も
花火の光で色とりどりに照らされていた・・・。

・・・しばらくして花火は打ち上がらなくなった。

「あれ?少しお休みみたいだね・・・。」

「あ、おにいさん!踊りのコンテストだけどね。」

友理奈ちゃんの言葉で思い出した。
薬師堂で二人に会ったときに聞いたっけ・・・。
女の子数人で集まってつくった「ベリーズ」というチームで
盆踊りの創作ダンスを本殿の前で踊るっていってたことを
そのベリーズのメンバーには、友理奈ちゃんと舞波ちゃんも入ってる・・・。
僕は見にいくことを約束していたんだ。

太鼓がひとつ足りなくてバタバタしてるところのに、
 太鼓を打つ人が一人倒れちゃったんだって・・・。
 太鼓はなんとか間に合ったみたいなんだけど、
 今、太鼓を打てる人を探してるみたいなの・・・。
 最悪見つからなくても、なんとかやるみたいだけど・・・。
 どっちにしても、15分くらい時間が遅くなるみたい・・・。
 小、中学生は21時をすぎたら帰らなくちゃいけないことになってるから
 もし21時をすぎたら出場できなくなっちゃうし・・・。
 ちょっと心配・・・。」

「ふーん。時間が遅くなるばかりか、もしかしたら踊れないかもしれないんだね・・・。」

「うん・・・。まあ、でも、あんまり心配してもしょうがないし、
本殿前では一般の人たちが今、普通の盆踊り踊ってるから
一緒に踊ってこようかなって思って・・・。」

突然舞波ちゃんが口をきいた。

「あ、あの。雅人先輩も一緒に踊らない?」

・・・盆踊りとか、実はそんなに好きじゃないんだよなあ。
なんかちょっと恥ずかしい・・・。

「えー!?舞波?おにいさんって盆踊りとか好きそうじゃないじゃん?」

・・・そのとうり。

「あ、そう・・・。かな・・・?私ってどうもちょっと間が悪いっていうか・・・。
 空気が読めない・・・。なんていわれたこともあるし・・・。」

・・・ちょっと、そんな事を気にしている舞波ちゃんがかわいそうな気もしてきたな・・・。

いいよ!一緒に踊ろう!

「え?本当に?」

「おにいさんて見かけによらず、盆踊り好きなんだね?」

・・・見かけって・・・。

「あ!でも、僕は用事があるからすぐには行けれないけど・・・。」
ここまで言って、舞波ちゃんと千奈美ちゃんがクラスメイトだということを思い出した。

「あ、舞波ちゃん。舞波ちゃんのクラスで千奈美ちゃんっているでしょ?
今日お祭りに来ているはずだけど、どこかで会わなかった?」

さっきまで嬉しそうだった舞波ちゃんだったけど、
僕の言葉を聞いたら急に冷静な口調で応えた。
・・・千奈美ちゃんと喧嘩でもしたんだろうか?

「ちなだったら、さっきまであっちの狛犬(こまいぬ)のところにいましたよ。」
舞波ちゃんは僕と話すとき、ときどき敬語になる。

「狛犬?・・・神社で犬飼ってるの?」

「いえ。生きてる犬じゃなくて、石像・・・。それに犬っていっても見た目は獅子に近いですよ。」

ああ・・・。僕はなんとなくわかった。
「ありがと。じゃあ、また。」

そう言って僕は二人に手を振った。

「じゃあ。おにいさん。本殿で会おうね!」
友理奈ちゃんは笑って手を振る。
舞波ちゃんは何も言わなかったが、笑って手を振っていた。

僕は、ドキドキしながら狛犬がある所に向って行った・・・。

                                  ・・・つづく

 


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masato

僕たちの回りには誰もいない。提灯の明かりだけが僕たちを見ている。
そんな気がした・・・。
まこっちゃんは僕を見た。
まこっちゃんの唇が開く・・・。
「・・・いつまでもそばに・・・。」
                  ドン!ドン!ドン!
そのとき突然夜空に鳴り響く音!
パアッと空が明るくなり、夜空に光の花が咲く!
花火だ!
ドン!ドン!ドン!
その後も花火は次々と打ち上げられていく・・・。
「きれいだね!お兄ちゃん・・・。でもここだとよく見えないね。」
まこっちゃんの言うとおり、ここ場所からだと杉の枝から広がった葉が邪魔で、ときおり花火が隠れてしまう・・・。
「おにいちゃん!もっといい場所知ってるんだ!そっちに行こう?」
そう言って立ち上がるまこっちゃんに僕はついていくことにした。
                             ・・・つづく
by masato (2006-09-03 17:39) 

シャケオ

「やんっ!」がいいです!萌え~♪
オイラもまこっちゃんと夫婦に見られたいです。てかいつもそんな妄想ばかりしてますよ(笑)
by シャケオ (2006-09-04 01:32) 

masato

まこっちゃんが「やんっ!」なんて言うかなあ?
でも、女の子って好きな人の前だと変るっていうし・・・。
これもアリかな?なんて考えてつくってます(照)
by masato (2006-09-04 20:15) 

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