モーツァルト「魔笛」ベルリン国立歌劇場来日公演1997年 [オペラ映像]
NHK的舞台中継。画面は暗いし、全景がほとんどでおもしろみはないです。三倍録画のせいもあって画質は悪いし、音もあまりいいとは言えません。音楽的にも、お芝居としても、特に印象的ではないです。この演出は、今もベルリン国立歌劇場で現役だそうです。舞台装置は上野用に変更があるでしょうが、それでも、相当美しいです。ベルリンではもっと素敵だったにちがいありません。
文化会館での公演は、ところどころ台詞が日本語なので、そこでは観客がどっと笑います。「ここはどこ?」に対して「東京文化会館」、「さようなら」「独身でいるよ」「さがれ!」「おいしい」「うめぇ」「最高!(トレケルの発音、ドイツ人らしく zaiko <しかもアクセント第一シラブル>だったせいで、笑いがほとんど起こりませんでした・・;多分大半の観客が理解できなかったのでしょう)」など。いくつか通じなかった日本語もありそう・・ ドイツ語の台詞は、最小限にしてあるようです。
タミーノは容姿がそこそこ以外はちょっと・・・落ち着かない感じだし、声も好みではないようで、私としては心地よくないどころか、相当聞き苦しいですけど、パミーナとの二重唱は相性が悪い感じはしません。なかなかいいような・・・
パパゲーノは、新国立劇場「神々の黄昏」の印象的なグンターだったトレケル。すらりとかっこいいですが、映像のせいもあるでしょう、残念ながら、あまり印象的ではないです。それでも、全歌手中、一番おもしろいと思います。パミーナ、遠目にはなかなか清楚な美人なのですが、アップには耐えません。ザラストロ、どうということのないおじさん。夜の女王、迫力なしで面白みに欠けます。
パパゲーノが、突然現れた老婆に「年はいくつ」とたずねる場面の台詞、
パパゲーノ「年はいくつ?」
老婆「18歳と2分よ」
パパゲーノ「80歳と2分か」
老婆「18歳と2分よ!」
パパパの二重唱では、ミュンヘンの演出と同じように、パパゲーノとパパゲーナの子どもたちがわらわらと登場、同じように退場します。
ダニエル・バレンボイム指揮 アウグスト・エヴァーディング演出
ベルリン国立歌劇場来日1997 東京文化会館 TV放送
パパゲーノ:ロマン・トレケル
パパゲーナ:シモーヌ・ノルト
タミーノ:エンドリック・ヴォトリヒ
パミーナ:ティーナ・キーベルク
夜の女王:アナ・カメリア・ステファネク
ザラストロ:ジョン・トムリンソン
弁者:ルネ・パーペ
モノスタトス:ペール・リンドスクーグ
童子:アウレリス少年合唱団
小さなパパゲーノ&パパゲーナたちは、横浜のドイツ学園に通う子どもたち
フィナーレ、夜の女王とザラストロが仲良く手を取り合って並んで登場します。
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