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カンバセーションズ (2005) UK/US <Conversations with Other Women> [film reviews]

うちの彼に、「最近よくLove song聴くよね」といわれました。そうだっけ?ちっとも意識してなかったのになぁ。いわれてみると、普段は余り恋愛映画は積極的に観ないのに、今作にも惹かれました。潜在的に、恋愛したいと思ってるのかも(笑)

ある知り合いの結婚パーティー、10年振りに再会したかつての恋人同士(ヘレナ&アーロン)。つかの間、平静なフリをして会話を楽しむが、次第に腹の探り合いとなり、過去の感傷も甦ってくる。距離を縮めながらも、不安定な駆け引きを止められない二人。パーティーも終焉を迎え、彼らは何処に向かうのか---

全編を通して、「デュアル・フレーム」という画面を二分割した手法がとられている。かつての恋人同士の会話の間に存在する、両者の機敏な変化を余すところなくとらえようとして、こういう画になったのかと思っていたら、最初に監督の、「デュアル・フレームの映画を撮りたい」という希望ありきの企画だった。その手法にあった脚本として書き下ろされたのが、今作のストーリー。やっぱりなと少なからず思ったのは、この手法が効果をあげている所、ただ単に観ずらくしている所の差が激しい為。実はほとんどのシーンが「デュアル・フレーム」じゃなかったほうが、良かったようにも感じた。脚本に似合った撮り方を考えるほうが、よっぽど自然な気がするけれど・・・。

しかし、役者冥利につきる作品だ。ほとんど二人共を常にカメラが捕らえいて、微妙な反応やちょっとした間が余すところなく大写しになる訳だから。『ビフォア・サンライズ』の二人よりも、今作は想像がつかなかった組み合わせだったけれど、不思議なほど「彼らに過去があったこと」に疑問を抱かなかった。ヘレナはまとめ髪の印象が強いが、無造作に下ろした彼女の美しさに新たな魅力をみつけたし、アーロンは『サンキュー・スモーキング』に続き(というか、今作が先に撮られている)、伸び伸びと等身大のオトコを演じていて気持ちがいい。『ベティ・サイズモア』のレニーの夫役もやってたけれど、年と共に良い顔になっている。

最後に。「男はずるいロマンチスト、女は罪なリアリスト」というハマりすぎな宣伝文句と、主役二人の思いがけない役名には唸ったー。

 

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彼らが好きだった方には、この映画もおススめ♪髭イーサン格好いい~。

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2005/06/10
  • メディア: DVD

 

◇監督:ハンス・カノーザ <Hans Canosa> ◇脚本:ガブリエル・ゼヴィン <Gabrielle Zevin> ◇撮影:スティーヴ・イェドリン <Steve Yedlin> ◇編集:ハンス・カノーザ <Hans Canosa> ◇プロダクション・デザイン:ジョディ・リン・ティレン <Jodie Lynn Tillen> ◇出演:ヘレナ・ボナム・カーター <Helena Bonham Carter> アーロン・エッカート <Aaron Eckhart> エリック・アイデム <Erik Eidem> ノラ・ザヘットナー <Nora Zehetner> ブライアン・ジェラティ <Brian Geraghty> ブリアーナ・ブラウン <Brianna Brown>


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coco030705

おじゃまします。
この映画は、一昨年の東京映画祭で見ました。実験的でなかなかおもしろい映画だと思いました。ヘレナもうまくてよかったんですが、アーロン・エッカートがかっこいい人だなと思いました。映画の後に監督がでてきて、観客との間でQ&Aがありました。監督はごく普通っぽい人でしたよ。また映画を撮れるといいですね。
by coco030705 (2007-03-04 21:05) 

non_0101

こんばんは。
本当にキャッチコピーがぴったりの、大人の恋愛映画でしたね。
二人の間にある微妙な会話と雰囲気に、うわーと思いながら観ていました。
それにしてもヘレナ・ボナム=カーターとアーロン・エッカートは
リアルで良かったです☆
by non_0101 (2007-03-05 00:33) 

ジジョ

へぇ〜、初めに手法ありき。だったんですね!
ふむ、、うまくやればオモシロイ手法ですよねぇ。
しかし、このキャッチコピーは久々ヒット☆でした(^-^)
TBさせていただきますね。
by ジジョ (2007-03-05 01:59) 

こんにちは。
私は東京国際映画祭でこれ観ました。
映画祭でのタイトルは確か『女たちとの会話』だったような。
アーロン・エッカートもその時、1メートル先(要は間近)で見ました。
日本人の女子よりも、外国人の女子に超・人気でした。
(追いかけられていました。。。)
by (2007-03-05 19:05) 

クリス

皆さん、nice!にコメントをありがとうございます♪

>ココさん
私も、アーロン格好いいなぁ♪と密かに思いましたよ。作品によって、顔が変わる人だなとも感じました。監督&脚本コンビはカップルなんですよね。脚本はほんとに良かったと思います。

>nonさん
リアリティーという意味じゃ、群を抜いた作品ですよね。映画なのか、隣の部屋を垣間見ているのか、よくわからない境にいた気がします。

>ジジョさん
面白い映像手法なんだから、ちゃんと抑揚をつけてうまく使いこなせば、もっと良い作品になったと思うんですよね。ネイティブじゃないと観なきゃいけない所が増えて大変ですよねー。

>おりょんさん
一昨年の東京映画祭というと、アーロンの日本での知名度が低かったんじゃないですか?今きたら、日本の女の子にも超人気ですかねー?
by クリス (2007-03-06 09:12) 

江戸うっどスキー

デュアル・フレームですか...シンプルに撮って欲しかったですね。
ネイティブの目にはどう映ったのか、気になります^^;
by 江戸うっどスキー (2007-03-07 07:12) 

クリス

江戸うっどスキーさん、こんにちは。
そうそう、シンプルに撮ったほうが、よっぽど機敏が観てとれたのに。ネイティブは楽しく観たんですかね。私も時々字幕なしで二人だけを追いましたが、やっぱり疲れましたよー。
by クリス (2007-03-07 16:39) 

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