記事 での「髪飾り」の検索結果 459件
枯葉の髪飾りⅩⅣ
「このウインナー、結構うまかね」
拙生が云います。「真っ赤っかしとるウインナーしか食うたことのなかけど、そいより遥かにうまかぞこいは。何処で売とると?」
「普通にどこのお店でも売っとるよ、スーパ..
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枯葉の髪飾りⅩⅢ
吉岡佳世に促されて拙生は「そうや、そんなら」等と云いつつ腰を上げるのでありました。彼女が立ち上がった拙生に手を差し伸べるのは拙生の首に掛ったタオルを受け取るためであります。拙生はタオルを彼女の手に渡..
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枯葉の髪飾りⅩⅡ
拙生は沖の方へ向って再び泳ぎだすのでありました。歓喜の中にある拙生の水を掻く動きのなんと力強いことか。しかしその腕の振りの間隙を縫って、彼女を海へ連れてきたことによって彼女の病状にこの後なにかしらの..
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枯葉の髪飾りⅩⅠ
乗合船から白浜海水浴場の桟橋に足を下ろすと、夏の海辺の開放感が焼けたコンクリートの熱さに姿を変えて足下から伝わってくるのでありました。拙生と吉岡佳世、それに乗合船から桟橋に下り立った他の海水浴客を、..
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枯葉の髪飾りⅩ
海に誘ったのを断られて拙生は少しばかり意気消沈するのでありました。蝉の鳴き声が一層繁く聞こえはじめてきて、拙生はその声に妙に苛立つのであります。
「でもあたし、泳がなければ、別に海に行くくらいなら..
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枯葉の髪飾りⅨ
「井渕君の親切を無駄にしないよう、一生懸命試験頑張るであります」
吉岡佳世はそい云って頭を下げるのでありました。
「まあだ試験まで二週間くらいあるけん、もしノートの内容で判らんところのあったら、..
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枯葉の髪飾りⅧ
つぎの週の木曜日、拙生は病院での受診を終えて、頼まれたノートを携えて、公園のいつもの銀杏の木の傍のベンチで吉岡佳世が現れるのを待つのでありました。ひょっとして病院の中で逢うかも知れないと思ったのであ..
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枯葉の髪飾りⅦ
「夏休み中に受けることになっとる期末試験はいつあるとか?」
拙生は云うのでありました。
「八月の最後の週の月火水曜日」
「なんか必要ならオイの出来る範囲で協力しようか?」
「有難う。ああ、そ..
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枯葉の髪飾りⅥ
「ま、先のことを今心配しても始まらんと思うぞ」
また同時に声を発する前に拙生が先に云います。しかしこんな程度の言葉が、咄嗟に云うはずだった調子の良い励まし以上のものでありましょうや。
「そうね。..
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枯葉の髪飾りⅤ
「ぐうぐうなんか寝とらんぞ、オイは」
「じゃあ、すやすや?」
「いや、そう云うのとも違う。まあ、うつらうつらて云うか」
「とにかく寝とったのよね。受験生のくせにそんな気楽にしてていいと? 早う帰..
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枯葉の髪飾りⅣ
「小さい頃は別になんともなかったの」
彼女は続けます。「中学生になってから見つかったのよ。肺で酸素を貰った血液が心臓へ戻ってきてその後全身へ回るんやけど、心臓の部屋の間の壁に穴が開いて、その新鮮な..
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枯葉の髪飾りⅢ
「こがんところで、なんしてると?」
吉岡佳世がそう聞きながら拙生の横に腰を下ろします。
「いや、昼寝」
「暑かやろうに」
「そうでもなか。気持ちよか」
「学校の補習授業のあるとじゃないと?..
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