記事 での「ご当地小説」の検索結果 7件
反射光 ~ 一畑電車北松江線 伊野灘駅
松江方面の電車は、まだ20分も先だ。
ベンチから立ち上がり、木造の小さな駅舎を出てホームに立つと、白く霞んだ空に拡散した太陽の光の眩しさに、俺は目を細めながら、湖沿いの国道を通る車を次々と見..
タグ: 島根 一畑電車 伊野灘駅 出雲 ご当地小説
君に、逢いにきたよ。 ~ 水の都 松江
「うぁあー、湖が見えてきたよー」
古い電車の車窓から徐々に見えてきた宍道湖に反応し、亜耶と竜生は自然と笑みがこぼれている。
ワイナリーで片っ端からワインを試飲しまくった修は、ロングシート..
タグ: 島根 松江 堀川遊覧船 松江城 塩見縄手 武家屋敷 小泉八雲 宍道湖 明々庵 色彩
出雲から - おばちゃんともうちゃんと、ぼく - ~ 一畑電車北松江線・大社線 川跡駅
「かわとぉー、かわとぉー・・・ごじょうすぃゃ、あるぃがとうごずぁーぇます、かわとでごずぁーぇます。いずもたいしゃぁほうみぇんは、のるぃかいぇです。ふむぃくぃりをわつぁって、いつぃばんのるぃばので..
タグ: 島根 出雲 一畑電車 出雲弁 色彩 ご当地小説
オレノ、ココロハ、ドコダ。 ~ 宍道湖(島根県松江市・出雲市)
晴雨の雨垂れの音と、テレビから流れる事件のニュースを聞き流しながら、、県警宿舎の東端の部屋で、亮はコンビニエンスストアのミックスサンドウィッチを頬張りつつ、眠い目を擦りながら、荷造りをする。
「..
タグ: 宍道湖 島根 松江 出雲 宍道湖グリーンパーク 宍道湖自然館ゴビウス ご当地小説
春待燈(はるまちあかり) ~ 美保関燈台(島根県松江市美保関町)・禄剛崎灯台(石川県珠洲市狼煙町)
~今シーズン一番とも言える寒さとなったこの日、必ずやってくる、春の恵みを想いながら~
エンジンを止めヘルメットを脱ぐと、湿気を微かに含んだ潮の香りに包まれた。
静寂の中に、波の音が聞こえる..
タグ: 珠洲 禄剛崎灯台 美保関燈台 石川 美保関 島根 ご当地小説
雲底の錠 ~ 鬼の舌震[おにのしたぶるい](島根県仁多郡奥出雲町)
国道から県道25号線に入った辺りか、フロントガラスに点々と雨粒が音をたて始めた。
助手席にいるはずの彼女はいない。
こんな憂鬱な気分でここに来るはずじゃなかった。いや、こんな気分なら来るのを..
タグ: 島根 奥出雲 鬼の舌震 ご当地小説 色彩
明日を繋ぐ縁 ~ 一畑電車大社線 出雲大社前駅
赤いハンカチーフを右手でハラリと宙に舞わせ、無数のトランプがシルクハットから華麗に舞い上がる、はずだった。
シルクハットが左手から僅かにずれ、トランプは無残にバラバラと床に落ちた。空席の目立つ客..
タグ: 手品 島根 出雲大社駅 一畑電車 ご当地小説