もうじやのたわむれ 113
「早速にこちらのお願いをお聞き届け頂いて、有難うございます」 　拙生に声をかけた右横の補佐官がそう云って拙生に頭を下げると、他の補佐官も全員揃って拙生にお辞儀をするのでありました。それからお地蔵さん..
タグ： 亡者 戯れ お辞儀 審理 手持無沙汰 了見 無粋 不謹慎 呑気 大袈裟

もうじやのたわむれ 102
　お地蔵さんがそう云って事務机を掌で叩くのでありました。「我々官僚は省家と王家の悠久の繁栄のために、身を粉にして日夜働いておる。そんな不敬極まりのない了見の官僚など、絶対におりはせぬ。妙な云いがかりを..
タグ： 亡者 戯れ 娑婆 家 学校 高校生 お辞儀 サイン 斜陽 了見

もうじやのたわむれ 100
「勿論その通りである」 　お地蔵さんはそう云って堂々と胸を張るのでありました。その如何にもあっけらかんとした胸の反らし具合に、拙生は何やら臍の周りがムズムズするような違和感を覚えるのではありましたが..
タグ： 亡者 戯れ 家 娑婆 名前 国 お辞儀 中国 無神経 たじろぐ

もうじやのたわむれ 97
「ほいほい、ご随意に。たっぷり満足のいくまでやれば良いわい」 　閻魔大王官は些かげんなりしたような口調でそう云って、今まで乗り出していた上体をゆっくり後ろに引くのでありました。 「では私は、あそこ..
タグ： 亡者 戯れ 審問官 記録官 娑婆 げんなり 無表情 了見 たじろぐ 名前

もうじやのたわむれ 95
　拙生はお辞儀をしながら手招きに誘われて部屋の奥に進むのでありました。 「いやいや、ようお出でになりましたのう」 　閻魔大王官はそう云って、未だ手招きを拙生に送っているのでありました。「お手前もこ..
タグ： 亡者 戯れ 審問官 記録官 娑婆 審理 名前 お辞儀 了見 胡散臭い

もうじやのたわむれ 93
　 しかし地獄省に生まれるべきか極楽省に生まれるべきか、これは実に悩ましい問題であります。今までのこの部屋での言葉の遣り取りからすると、地獄の実態なんと云うものは、娑婆で漏れ聞いていたものとは全く違う..
タグ： 亡者 戯れ 審問官 記録官 娑婆 お辞儀 審理 名前 コーヒー 家

もうじやのたわむれ 92
「ま、これまでにお話し頂いた事で、なんとなく、こちらの世の様相と云うものは大まかには理解出来ました。有難うございます」 　拙生はそう云って、合掌したままお辞儀をして見せるのでありました。 「なんか..
タグ： 亡者 戯れ 審問官 記録官 娑婆 お辞儀 たじろぐ 審理 了見 愛想

もうじやのたわむれ 91
　拙生はそう云ってテーブルを二回指で軽く叩くのでありました。 「まあ、今後の事を専一にお考えになればよろしいかと思います」 　審問官がそう云って律義そうな物腰でお辞儀をして見せるのでありました。 ..
タグ： 亡者 戯れ 審問官 記録官 娑婆 物腰 お辞儀 無意味 瞑目 たじろぐ

もうじやのたわむれ 89
　そう云って審問官はヒヒヒと低い声で笑うのでありました。 「この間まで娑婆にいた私が、娑婆にいらした事もない審問官さんやら記録官さんに、こういう事を聞くのも変でしょうが、娑婆にも、こちらの閻魔庁みた..
タグ： 亡者 戯れ 審問官 記録官 娑婆 帰納法 観念論 審理 お辞儀 学校

もうじやのたわむれ 87
　審問官はそう云って確信ありげに頷くのでありました。 「まあそう云えば、娑婆にいる時、ウチのカカアも私と連れ添った時に名前、姓が変わったわけですが、初めは戸惑いとか馴染まないと云う感じがあったのかも..
タグ： 亡者 戯れ 審問官 記録官 娑婆 名前 風習 お辞儀 審理 赤ちゃん

もうじやのたわむれ 76
「いやそんな事はありません。私のもじりも審問官さんのもじりも記録官さんのもじりも、どっこいどっこい、何れも五十歩百歩の出来だと思いますよ」 　拙生は記録官を慰めるのでありました。 「まあ、敢えて正..
タグ： 亡者 戯れ 審問官 記録官 娑婆 五十歩百歩 お辞儀 風習 国 ロシア

もうじやのたわむれ 75
　審問官はそう云って自分の頭を拳で軽く打つのでありました。「今の私の発言は、オフレコと云う事でお願いいたします。こんな事を云ったなんと云う事が漏れると、後で上司から叱責を食らいますから。それに若し極楽..
タグ： 戯れ 亡者 審問官 記録官 娑婆 お辞儀 審理 たじろぐ 冗談 家