地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(最終回)
「そういう怨霊説には、俺は乗りたくないんだが、今回のことでは、もしかしたらって、気にもなるよな」
悩ましげな顔で毛利が言った。
「警部、加害者の吉本敦子と辰夫、それに高木洋介がいずれも石..
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地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第93回)
すると、宴席の下座にいた香取が、手を挙げた。
「はい。私もそう思います。 天竜寺の北門から出て、突然、お二人とも姿を消されて……野宮神社でも、私が駆けつけた時は幾ら探しても姿が見えなかったのに..
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地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第92回)
「えっ、私の執念ですか。 そう言われると、ちょっと照れちゃうな。 でも、実はそうなんです、なあーんちゃって、アッハッハハハ」
唐沢は、そう言って頭をかいた。
「おい、唐沢、調子に乗んなよ..
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地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第91回)
終章
「さあ、どうぞ。いやいや、安藤先生、先生のお蔭で、ほんま、助かりましたわ。 そやけど、あの高校生の吉本辰夫がマスターやったとは、驚き桃の木でしたな」
桜井課長が佑太に酌をしながら..
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地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第90回)
「赤く光る男の眼……それは、怨霊の眼か……」
唐沢がつぶやいた。
〈赤く光る眼?〉
佑太は、小柴垣の小路で、もやの中に見た赤く光るものを思い出していた。
「ということは、落..
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地縛記憶2: 京都、地脈の乱れ(第89回)
境内に入ると、見知った顔がある。 毛利と唐沢である。 二人は、池の中に突き出た場所を占める社の前にいたが、佑太たちの顔を見つけると、揃って会釈を送ってきた。
「毛利さんも見えてたんですか?」
..
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