ホームズの栄冠(1/31加筆訂正) [ホームズ&ライヴァルたち]
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※)2007/2/3:Amazonにレビューが掲載!
今日、以下に記した本「シャーロック・ホームズの栄冠」が届きました。
まだ、パラパラと読んだだけですが、この本はいい!
折しも今年はホームズ生誕120周年ですが、早くも今年のホームズ関連本の最高傑作が出版されました\(^O^)/
記事にも紹介したウイスキーぼんぼんさんのブログ「ミステリあれやこれや」の中に、素敵なレビューが掲載されているので、詳しくはそちらをご参照ください。
なお、後述の記事について一部訂正・追記をしました。
こちらは、つい先日発売されたホームズ物語のパロディ&パスティーシュ短編集です。
パスティーシュ(模倣作)やパロディってそんなに興味ないんだよな、高いしな、買うのどうしようかなぁ・・・と思っていましたが、ウイスキーぼんぼんさんのブログ「ミステリあれやこれや」の記事に書かれていたラインナップを見て、
「すげぇ〜!!」
と思い、迷わず注文しました。
知っている人が見れば、この豪華な作家陣には驚嘆せざるを得ません。
編者の北原尚彦さんはJSHC会員で、これまでも遊び心満載の作品をいろいろ編纂している方なのですが、さすがです!
(北原さんのホームページもございます。)
作品ラインナップは、ウイスキーぼんぼんさんの記事にあるので、ここでは(無粋ではありますがf^_^;)主な作家の横顔や代表作を簡単に紹介しましょう。
なお、[作品]は必ずしも作者の傑作ばかりではなく、日本で入手しやすいものを中心にピックアップしています。
読者に対する徹底したフェアプレーを主張した、<ノックスの十戒>を残した人で有名。
(もっとも、この<十戒>にはギャグ的要素もあるので、大真面目に捉える必要はないとも言われています。)
[作品]『陸橋殺人事件』、『サイロの死体』、『閘門の足跡』
本格推理小説黄金時代の幕開けを担った『トレント最後の事件』が有名。
ここに収録された短編は、英語圏も含めて、世界初の単行本化です!
[作品]『トレント最後の事件』、「トレント乗り出す」(短編集)
この人は作家として、というより評論家として有名です。
『シャーロキアン殺人事件』という作品も残していますが(^^)
[作品]『タイムマシンの殺人』
イギリスの本格ミステリ黄金時代の代表作家の一人です。
ここに収録された短編も、世界初の単行本化です!
[作品]『毒入りチョコレート事件』、『第二の銃声』、『試行錯誤』、『殺意』(フランシス・アイルズ名義)、他多数の傑作!
(『絹靴下殺人事件』、『最上階の殺人』、『ジャンピング・ジェニイ』など、キリがない(^_^;))
童話『クマのプーさん』の原作者として世界的に有名ですが、江戸川乱歩が絶賛したミステリ『赤い館の秘密』も書いています。
なお、上のリンクは集英社文庫、下のリンクは創元推理文庫。
[作品]『赤い館の秘密』、『四日間の不思議』
コナン・ドイルの親友で、
※)[訂正] 現在確認されている一番古いホームズ・パロディは"My Evening with Sherlock Holmes"。(作者不詳、未訳)
この人の作品は、日本ではまとまった形で出版されていないのが現状です。
『放心家組合(健忘症同盟)』(アンソロジー「世界短編傑作集 1」などに収載)で活躍する探偵ユージーヌ・ヴァルモンの活躍する短編集“The Triumphs of Eugène Valmont”は、≪クイーンの定員≫(#035)にも選ばれており、創元推理文庫が訳すと噂されているのですが、一体いつになったら出版されるのやら・・・?
ハードボイルド界の巨匠の一人ですが、「本格テイストの感じられるハードボイルド」を書いた人なので、本格ミステリファンにも評価の高い作家です。
ここに収められた短編は、なんとロス・マクが本名で16歳の時に発表した、彼にとって初めて活字になったホームズ・パロディ。
[作品]『ウィチャリー家の女』、『さむけ』
ホームズ・パスティーシュの代表格<ソーラー・ポンズ>シリーズを書いた人です。
[作品]「ソーラー・ポンズの事件溥」(短編集)
ヒッチコックの映画化であまりにも有名な「サイコ」の原作者。
ここに収められている『小惑星の力学』って、、、ホームズ最大のライヴァルであるモリアーティ教授の書いた論文のタイトルです。
でも、本作はさすがに論文ではありません。念のためf(^ー^;
[作品]「血は冷たく流れる」(短編集)、「ポオ収集家」(短編集)
(?_?)エ? この人って、あの有名なホームズ役者のラスボーン???
その通り、「あの」ラスボーンが書いたホームズ・パロディです。
いやぁ、こりゃまた・・・(-""""-;)ムムッ
異色中の異色作家ではないですか!
なんといっても1001冊(!)のミステリ・ガイドブックを編纂するような、膨大な知識量を誇る作家です。あと、合作が多いのも特徴。
[作品]『嘲笑う闇夜』、『脅迫』、『裁くのは誰か?』
その他、この「シャーロック・ホームズの栄冠」に収められた短編の中で興味をひくのは、「対決篇」ですね。
デュパンは、もちろん推理小説の父エドガー・アラン・ポーの生み出した探偵だし、007は「あの」007なんでしょうけど、「勇将ジェラール」は知らない人も多いのでは?
この人は、コナン・ドイルの生み出したナポレオン時代の名剣士なんですね。
日本でも、その冒険譚である「勇将ジェラールの回想」、「勇将ジェラールの冒険」を読むことができます。
ところで、ホームズパロディー集の「名作アンソロジー」と言えば、エラリー・クイーン編纂の『シャーロック・ホームズの災難』(上巻、下巻)。
ただ、「災難」"Misadventures"という言葉にドイルの息子エイドリアンが難色を示したようで、アメリカでは早々と絶版になり、今でも非常に稀観本です。
(幸い、日本では品切れになることが多いとはいえ、文庫が簡単に入手できますけど。)
そこで、北原さんのホームページの掲示板には、
「『災難』はネガティヴな単語だったため遺族からクレームがついたので、こちらは超ポジティヴな単語にしてみました」
とあります(^.^)
(ちなみに、上に挙げたロバート・バーの『ペグラムの怪事件』は、このアンソロジーの上巻でも読むことができます。)
この記事に点数をつける
P.S. 少し前の話になりましたが、光文社文庫の「新訳」ホームズ全集の最新刊が出たので、併せて紹介しておきます。
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いつもnice! コメありがとうございます♪+。
お返しに参りましたo(`ω´*)o
サイドバーですが・・
動物の森、マナー向上委員会・・
おい森 していらっしゃったのですねΣ(・д・ノ)ノ
そういえばだいぶ前の記事で
DSが当選していらしたよーな・・(・ω・;A)
WIHI通信は確かネットで購入しましたが・・
未使用です(´・ω・`)ガッカリ・・・
なにしろ友達は持ってないもんで(´Д`|||) ドヨーン
しかも半年ほど放置ですぅ・・
ユキの商品はかわいいし
久しぶりにしてみようかな・・щ( ̄∀ ̄)ш ヶヶヶ
ではでは
バ━━ヾ(●′ω`)ノ━━イ
by mogmog (2007-01-26 19:39)
みるたんさん、nice!どうもです\(^O^)/
そうなんです! 最近「おい森」にハマリまくりです(^_^;)
みるたんさんも久々にプレイしてみては?
by ゆーじあむ (2007-01-26 22:44)
こんにちは。
これは、またまた面白そうですね!
パロディということで賛美両論ありそうですけど、ぜひ読んでみたいな~。
時間が欲しいです[あせっ]
by (2007-01-30 15:13)
にこさん、nice!ありがとうございます。
僕もパロディはそんなに好きではないけど、これは、あの「シャーロック・ホームズの災難」にも匹敵しそうだということと、なんといっても本の装丁がステキなので(#^_^#)、購入しました。
(でも、まだ届いていない・・・。)
by ゆーじあむ (2007-01-31 01:58)
Yuseumさん、こんばんは。
すごくユニークな顔ぶれですね!
ミルンとか、プロンジーニまで入っているし。
そういえばこの論創社というのは、以前Yuseumさんが紹介されていたチェスタトンのトンデモ本を出している出版社では?
今度はだいじょうぶそうですね^m^
by チヨロギ (2007-01-31 23:22)
凄い充実した短編集ですね!こりゃ早速買ってみます(^^)
素敵な本を紹介いただきアリガトウゴザイマス~!
「新訳ホームズ」は、気になったので1冊買ってみました。
(未だ読んでいませんが・・・(^^;;)
by あーちん (2007-02-01 14:14)
>チヨロギさん、nice!ありがとうございます。
そう、「あの」論創社です(__;)
どうも、ここの出版社は「持ち込み企画」みたいなのもあるみたいで、持ち込んだ人の資質で出来不出来にも影響を与えているようで・・・。
この本のオビにある「近刊」も間違ってるし(‐_‐)
>あーちんさん、nice!ありがとうございます。
「新訳ホームズ」は、僕は買っていないけど(^_^;)、訳は定評のある日暮さんだから、いいはずですよ♪
by ゆーじあむ (2007-02-01 19:34)
お世話になっております。五十嵐貴久です。ちなみに本人です。
さて、お邪魔いたしますのは、わたくしの新刊「シャーロック・ホームズと賢者の石」というホームズ・パスティーシュが発売されたからでございまして、本人が言うのもなんですが、文体模写から聖典のデータを生かしまくった内容といい、好き者ならたまらない1冊(のはず)です。どうか手に取ってお読みくださいませ。五十嵐でした。
by 五十嵐貴久 (2007-06-24 04:02)
五十嵐さん、初めまして。
わざわざこんなうるさいw拙ブログにコメント、ありがとうございます。
「えっ、本物?(゜;)エエッ?」・・・というより、存じておりませんでした(爆)
すみませんm(__)m
by ゆーじあむ (2007-06-24 09:47)