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ZONE『制空圏?』 [おとうの独り言/射撃系]

 ゾーンと言っても流星人間ではありません。当然ゴ●ラやキ●グギ●ラ,ガ●ガンなども出てきません。それはまた別の機会に懇々とお話ししましょう・・・(出だしでもう誰もついて来れまい・・・)
 さらにはかわいい4人組のおねいちゃん達でもございません。語れるものなら語りたいのですが,「かわいい」「歌うまい」「解散した」以外のことをよく知りません。誰か教えてください・・・

 で,何かっちゅうと射撃の精神集中のお話しでございます。9月に全日本選手権に行ってきたり,昨年の国体に見学に行ってきたりでそれなりにトップ選手の方々の射撃をごくごく間近で見れる機会というのが何回かございました。場の空気の読めない鈍いおとうではございますが,さすがにこれほどの大会になると何か違う・・・って位のことは感じていたわけでございます。

 射撃でよく言う精神集中論?の中に,「自分の世界を創る=ZONEに入る」という表現をされます。まあ言い方はいろいろで,プロセスを大事にするとか念仏を唱えるとか3回まわってワンと鳴くとか(失格です!)いろいろありますけど,大枠で囲えば大体みんな同じ意味をさすことでしょう。とにかく自分の射撃にどれだけ集中し,自分の持てる力を出し切れる世界を自分でどれだけ構築できるかということです。
 もちろん射台に立ってからトンチンカンと自分の周りに壁を作ることはできませんし,やろうとした時点で競技中止を申し渡されること必至です。世界を構築するのはあくまでも自分の精神の世界のお話しなのですから・・・

 でも,トップシューターの方の中には本当に目に見えるほどのオーラのようなもので自分を取り囲む程の精神集中を見せることがあります。これこそ本当に目に見えんばかりのZONEとも言えそうです。鋭いウォッチャーの方でしたら公式戦の多くでこういう方を見かけられるのかもしれませんが,そこはそれ・・・元祖へなちょこ野郎には見えるものもなかなか見えないのですよ。でもそんなおとうでも運良く同じ射団でプレイできたおかげで明らかにそれを感じられたことがあります。DT初参戦の時でございます。

 参照:第17矢:「決戦!二本松の激闘,本部公式夏の陣 3の巻」
   http://blog.so-net.ne.jp/x-trap/2005-06-26-4

 この時の詳しい状況は別途↑を参照されるとして,ちょうどアテネ五輪出発直前くらいのI上選手と一緒にプレイすることができ,いろいろな意味で大変貴重な経験をさせて頂きました。
 ファイナルラウンドの開始直後の事だったんですが,パウダークレーと放出機の相性がすこぶる悪かったらしく,いくらコールしてもなかなかクレーが出てこない場面がありました。第1射手のおとうはとりあえず第1射をなんとか済ませ,次のS選手もクリア,次はI上選手の番だったのですが,この時はまたえらくクレーがでない。コールすれども全く反応もなし・・・といった状況だったのですが,ファイナルモードのI上選手は微動だにしておりません。
 DTはタイマーがかかっていますので多少はタイミングが遅れてくることはあるのですが,いくら待っても出てくるレベルではないのです。機器故障ですから・・・でもI上選手はファイティングポーズ?をとったままです。結局役員さんが声を掛けて初めて銃を下ろしてたのですが,その間は決して集中をとぎれさすことなく,いつクレーが放出されても反応できる体制・そして集中を維持していたのです。

 誤解があるとご迷惑がかかるのでハッキリ書きますが,上記の文章ではそれこそ何分間もずっと銃を構えていたような文章になっておりますが,そんなことはありません。あくまでも皆さんが普段ノーバードを経験されるときの何秒か・・・そんな程度です。ですからI上選手が常識はずれに銃を構え続けていたわけではありません。ただ,その集中する様子があまりに印象的でおとうには長く感じられたということです。この時のI上選手はまさにZONEの中にいたと思います。
 間近で見ているその集中の様子はまさに外から触れることのできない世界を創っている。かっこよく言えば自分の周りの空間や時間すら支配している感じでしたね。まさに「制空圏(空間を支配する)」をもっているって感じでしょうか・・・見る者をも圧倒させるZONEだったと思います。

 また,今年の全日本選手権の女子トラップでも違った形でこれを見た気がしました。あいにく女子選手権なのでおとうは同じ射団に立つことはできません(当たり前だ!それ以前に実力を知れ!)が,第1Rから既に雰囲気が違います。各選手がどれだけ自分のZONEに入れ込めるか?射撃のスコア争いというよりも,この制空圏争いで何か空気に火花が飛び散っているような印象を受けていたのです。

 話はコロッと変わりますが,一説にはα波を出しながらの射撃がよろしいというお話しがございます。(アオノスケさんのまたまた聞き位のお話だったかな?)α波は一般的にリラックス状態にある時に出るものと言われています。悟空の出すヤツとは違います。3分間の怪獣との戦いの最後に出す光線とも大きく違います。
 何かα波出しながらっていうと,寝ながら撃ってるイメージを持っちゃいますけどそういうわけではないですね。心のリラックスの状態が射撃時に必要な集中をうまく引き出してくれるらしいんです。どうも単純にリラックスという面だけでなく,精神的な安定っていうのに深く関わっているらしいですね。ちょっと本見たらα波を出す状態っていうのは精神集中面を中心に能力開発に有効なものみたいです。詳しい事はよく知りませんけど・・・ただ,ラウンドの合間などに音楽を聴き,気持ちを整えている方などはまさにこの効果とも言えるでしょう。

 さて,自分に振り返ったときにおとうははたしてZONEができているのでしょうか?まずは射撃のプロセス(チーズじゃないっす)を考えてみます。
 集中力の維持を大事にする意味で,自分の撃つ番まではひたすら下を見てできるだけ何も考えない脱力した状態を維持します。前射台の人が撃った後,おもむろに構えに入ります。肩付けは高くしっかりと,ほお付けは顔が真っ直ぐに銃に乗るように,視界は広くリブを見下ろす感じで・・・銃身は斜めになっていないかリブのラインを眺めてチェックします。銃口を放出口のやや右下に置き,中間照星から照星へ自分の気を滑らしていき,照星の先,銃口の上方にイメージしたアイポイントに自分の気「集中力」を固定します。そしてコール・・・
 放出されたクレーを追う時は常にクレーの軌道の下をトレースする事,銃身を止めない事,ためらいを持たずに引き金を引く事・・・いろいろでございます。

 ただごくごくマレに,そして突然に自分に何かが憑いたのではないかと思うほど会心の一撃が訪れる事があります。この時は自分なりのZONEができたのではないかな?って思っちゃいますね。正直。自分で自分にうまいじゃん!って言っちゃいますもん!(バカです)

 おとうにはまだまだ縁遠いことですが,強者が集まればそれなりにプライドやお互いを意識する気持ち,いろいろなメンタルに作用する要素は増えてくるものでしょう。最初は自己の射撃を完成させるためだけに純粋にZONEを創り上げていくことを目標としていくのでしょうが,勝負の世界として勝ちがあっていった場合,こうしたメンタル面での戦いや自己抑制といった新たな要素を自分のZONEに加えていかなければ栄冠を勝ち取ることはできないのかもしれませんね・・・もっともこうした要素を超越したZONE「制空圏」を修験者のごとく完成することができれば,自己以外の要素は一切排除することができるんでしょうけどね!その鍵はそれこそα波が持っているのかもしれません。

 α波をうまく用いたZONE形成!それができればいつでも日替わり定食のおとうの射撃も多少はマシになるでしょうかね〜?間違えてドドン波でオゾン層形成しそうだけど・・・(どうやるんだ)
 まずはα波出す事目指してノンレム睡眠学習だ!(既に道を誤っている・・・)

 はぁ〜,射撃とは奥深い・・・なにやら宗教関係のお勉強でもしたくなってきましたね。みなさん修行に励みましょう!いろいろ考えながら書いてたら結構長話になっちゃいました。ははは。


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射撃組@りゅう

修行中の荒行に負けて、もう挫折の真っ只中ですぞ!
もう、撃ち納めして掃除し来年の初撃ちまで封印の予定だす。
やはり、貸切の練習では精神面は・・・鍛えるのは難しいですなぁ。

昨日、うちの奥様とインターパークとビレッジに行ってきたよ。古着屋さんが面白かったので、今度は、おこたま連れで行く予定。
ジョイフルもあるしケーズもあるしサーカスもあったな、でも、あんな所に飛行場があるのを始めて知ったのだ。ではでは・・・。
by 射撃組@りゅう (2005-12-07 21:30) 

おとうたま

おこたま連れにはビレッジの隣のショッピング広場がお奨めです。こちらの目印にはダイソーとかサトーカメラさんとかが入っているのですぐわかると思います。
この中にでっかいペットショップがあり,店員さんが頭にイグアナのせたまま歩き回っております。ケヅメリクガメのやたらデカいの(売り物です)もムシャムシャキャベツ喰ってたりします。犬猫小動物もそこそこおりますので,この辺ではそれなりに見て楽しめるペットショップになっております。(横浜のアウトレットそばにある入場料払って入るペットショップほどじゃないけどね)
あとインターパークのところの映画館(MOVIX)には月1では行ってますかね・・・

あそこから新4号をそのまま道なりに上がってきて頂ければそのまま我が家となりますです,ハイ。
by おとうたま (2005-12-07 21:57) 

けんけん

ブログ楽しく拝見しています。
おとうたまさんの射撃に関する考察。感心いたします。
射撃をはじめて9ヶ月(一桁シューター)の私には、まだ理解できませんがその域までいけるよう精進したいと思います。

「初心者講習~初撃ち」まで、某HP連載の「射撃日記」には大変お世話になりましたコトを、この場を借りてひとこと御礼申し上げます。ありがとうございました。時折気持ちが萎えそうになりましたが、節目で読み返す日記が私を奮い起こしてくれました。おとうたまさんの隣町(○根○町)に住む私には、力強い道標でした。
一緒に撃つ機会があれば、ご指導よろしくお願いします。
by けんけん (2005-12-08 13:14) 

おとうたま

けんけんさん,はじめまして。
(実は本名的には自分に問いかけているようなお名前・・・)

ご丁寧なお言葉で感心されてしまうとかえって恥ずかしい思いをしてしまいます。適当にお茶を濁して下さいませ。

おとうめの駄文が何かしらお役に立てていたのであれば幸いです。今のところ「お前のBlog(又は射撃日記)のおかげでひどい目にあった!金返せ!」という部類の激励?は頂いておりませんので,役に立たないまでも人の邪魔だけはしていないのだろうと思っておりました。けんけんさんのお言葉でまずは胸をなで下ろした次第でございます。こちらこそありがとうございました。

なにぶん至らぬシューターゆえ,書いている内容には一切根拠がございません。ですから「その域」どころか「この域」ですらおとう本人も理解しておりません。基本的にはけんけんさんと同程度のシューターでございますので,今後もよろしくお願い致します。

聞けばビールの里にお住まいとのこと,自ずと訪れる射場も近しいところかと思いますので是非とも一度ご一緒したいものですね。(1/3にはBlog射撃系悪友に拉致されて羽黒にいると思います。よろしければご一緒に・・・)

P.S.「たま」が敬称扱いですので,どうかお気軽に「おとう」とお呼び下さいませ・・・
by おとうたま (2005-12-08 17:20) 

べと

>おとうたま
[ ZONE ]はじめて聞く言葉です。思えばべとのブログに登場する講師も満射の心構えとしてこのことを言ってるのだと、勉強になりました。
べとが外すときはやっぱり雑念が入っているのでしょう。そして、調子が良いときというのはクレーに対してえてして「闘争心」という火が灯った状態だったように思います。
無機物で生命力のない飛行物体ではありますが、「獲物」と対峙しているんだという高揚した気持ちを持てたとしたら、結果はおもしろいことになるかもしれません。なぜなら私たち霊長類にもある闘争本能というのは心というエリアと密接に関わる古い領域に封印されているからです。獲物と出会えた喜び、家族や友人と分かち合う楽しみ、山の神に願う謙虚な気持ち、五体満足で生きて戻るんだという真剣な思い、そして「目の前の獲物を絶対に捕ってやる」という決意。こういう状態がたぶん(きっと)うれしくってワクワクしてドキドキして集中するZONE状態なのかも。
by べと (2005-12-08 23:42) 

SHINDEN

「地球の友よ~、握手は後だぁ~」って、この話とは違いますって?
冗談はさておき、この話を読んで「大会って改めて厳しいんだな。」と思いました。ZONEという言葉は初めて知りました。ただ上級者の人は撃つ直前にピリッと雰囲気が変わるな、ぐらいに思っていました。
この話を聞いていて、浪人時代の予備校の講師の話を思い出しました。その講師は「受験はいかに試験に集中できるかだ。受験中は自分の周りの空気を、普段の自分の部屋の空気に出来るくらいでなければいけない。隣の奴が気になるようではダメだ。」と言っていました。
射撃と受験ではまったく違うけども、「自分の力を出し切る」って所では似ているんですかね。
ちなみに私は第一志望の大学で、隣の奴のケシゴムを激しく消すのに苛立ち、失敗しました。
by SHINDEN (2005-12-09 00:25) 

ぷくぷく@少し復活!

>突然に自分に何かが憑いたのではないかと思うほど
本当に集中出来てた時って、こういう事ありますよね。普通はクレーに照星を合わせていく訳ですが、そういう時は照星が逆にクレーに吸い寄せられるような・・・全てが自分の手の内にあって、クレーが出た瞬間に撃破がイメージ出来る・・・そんな感覚になる事があります。
でも相当数のラウンドを重ねた後か、余程調子の良い時しか訪れない感覚でもありますね(^^;

トップシューターと呼ばれる方々は、常にこんな感覚で撃たれてるんでしょうかね?まだまだ先は遠いなぁ・・・
by ぷくぷく@少し復活! (2005-12-09 17:41) 

おとうたま

追記「突然に自分に何かが憑いたのではないかと思うほど」

なんて言うんでしょうね〜,クレーを撃破する瞬間までの全てのアクション,雰囲気,風,雑音,前の人の射撃,etc・・・とにかく全部がそのクレーを粉砕するために必然であったとしか思えない感じですね。

集中力を研ぎ澄ませば周りの全ての状況をもその中に取り込んでしまうって言うのかな〜。うまく言えないけどそんな感覚です。だから集中力という表現でなくZONEという言い方に個人的にはこだわりたい気がしています。

う〜ん,やっぱりうまく言葉にできない。まずは哲学書でも買ってくるかな・・・睡眠薬になりそうだけど・・・
by おとうたま (2005-12-11 17:31) 

1951うさぎ

ZONEいい響きですね。隣を気にする出なく、ライバルを意識する出なく
射台に立ってから、構え、コールしてクレーにそれとなく一息ついた感覚で銃を追従、撃破する。自然に無の感覚(実際は何かを感じて入るが)
禅の境地に入ったような感覚。こんなときは、不思議と連続してクレーが獲れます。でも、すぐに、雑念がはいるだな~ぁ 修行が足りません。
by 1951うさぎ (2005-12-11 22:08) 

おとうたま

禅・・・言い響きです。
日本の心です。わびさびです。
いつか射台で禅をくんでみましょう。
(即刻退場ですね・・・)
by おとうたま (2005-12-12 08:58) 

けんけん

ZONEを感じました。まるで一人で撃ってるような・・・。
そうです。ひとりでした。羽黒は空いてます。

冗談はさておき、土曜に一人でストレートを撃っていると、
高級四駆が射面に駐まり、中から二人連れが。
お顔を拝見すると、なんとあちこちのHP,ブログでみかける
「MOON」さんです。
早速ご挨拶をして、連れのスレンダーな女性にも・・・とお顔を見ると
こちらも見覚えが・・・。
友部の初心者研修会に参加された方でした。
話をしてみると、同じ職場とのこと。
国体選手の指導とはうらやましい限りです。
どうしたら当たるの?と指導をあおぎましたら、
当たらない場所(狙点)を消していくこと。
今は当たらなくてもいいから、基本を身につけること。
5000発も撃てば、いつのまにか開眼する。
とアドバイスされました。
どこを狙って撃ってるのか、いまだにつかめないのに
先は長いとため息つきつつ帰りました。
(「MOON」さん。もっと聞きたいことがあったのですが
所用であいさつもせずたいへん失礼しました。)
by けんけん (2005-12-12 10:44) 

おとうたま

それはそれは良い出会いでしたね。
きっとおいおいMoonさんからもカキコがあることでしょう。(呼び水)

そうですね・・・羽黒は勝手にZONEに入りやすいところですね〜,それをZONEというかどうかは別にして・・・(ALONE又はLONELYと言うのかも知れない)

先は長い・・・まさにその通りですね。今自分が天竺までの道のりのどこまできているのだろう。もう半分か,それとももうすぐゴールが近いのか・・・きっとそんなことを考えている間はお釈迦様の手のひらからでることも出来ていないのでしょう・・・

ああ遙かなりガンダーラ・・・イスカンダルかな?
by おとうたま (2005-12-12 11:53) 

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