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勢いと思いつきの産物 [Miscellaneous notes]

多くの友人に話したことはあるものの実家にあるため実は見ることのできた友人が少ないのがこの襖絵

1986年型NSR500TYPE3
ワイン・ガードナー車
多少バランスが悪いのはご愛敬

 確かあれは中学3年の受験直前。現実逃避とでもいうように受験勉強の合間に描き始めたような記憶が・・・・。
 まずはカウリングをフリーハンドで鉛筆描きし、画用紙と押しピンで簡易コンパスにしてタイヤ描き少しずつ形にしていったんやけど。

 最初は鉛筆書きで十分な達成感を持っていた。

 受験も終わったある日だったか、鉛筆線では物足りなくなって油性ペンで外形を確定させるように描いていたとき、小春日和のベランダに人の気配。
母だ。
目が合う
「あ~バイクの絵描いてる
「知っとるわよ!」
なにをいまさらとあきれ顔な返事。この瞬間気まずかったなぁ(笑)

 高校入学後しばらくして描きあげてそのまま襖はもとの位置で本来の役目だけこなすことになる。
 高校に入学し絵筆を持たなくなったつーか、一時はほとんど処分したような状態になったんやけど、大学受験が現実味をおびはじめた高3の夏、わずかに残った絵具とブルーのポスターカラーを気が付けば塗り始めていた。
 またもや受験からの現実逃避だ(笑)

 アマリモノのポスターカラーの青でロスマンズブルーとして塗ってるのがいやになって、とりあえず白をきれいにうめる。
 ますます気になる
 タイヤを塗った。
 余計に気になる。

 だめだこりゃ

 小遣いをやり繰りしてコバルトブルーやらインディゴブルーやら買い始める。手持ちの白もなくなる。気が付けば昔々親父にもらった金粉のポスターカラーまで捜し出しロスマンズのパイピンをいれ、さらには小さい頃親父に連れられていった画材屋に通いポスターカラーを物色する始末。なかなか思うロスマンズブルーにならず重ね塗りで悩む。
 大きなものを一気にポスターチックにしたかったから、技量がないことを自覚していたぶん「色を混ぜると均一にはならん」というのが、がっちり会ったので、単色でこなすことを必死でやっていた。

 そうこうして1986シーズンのWGPの総集編と睨めっこしだした。

 ある晩夏の昼、アンダーカウルのステッカーに気合い入れている時に、背後に母の気配
「い、色塗ってる・・・
「知っとるわよ」

3年前の再現だ(笑)

 夏が終わる頃には描き終え、重ね塗りを試行した結果、それなりに満足行く色に結果的には仕上がった。ブルーだけでなんど塗りなおしたか(笑)

 この襖絵は様々なモノが飾り吊された俺の部屋で圧倒的な存在感を示していた。



 実家を建てた時からのこの襖。築30年たった今となっては、襖紙が黄ばみ始めた当時よりはるかに濃い色をし、建具としての役目もはたさなくなった。いまもとの位置には新しい襖が軽快に使われている。

 家族には当時からいまになっても「(建具と襖紙を)ちゃんと新しいんにしてから描いたらよかったのに」って言われ続けている。
 でも当時の俺は寿命がそれほど長くないあの襖に描くことしか考えてへんかったし、真新しい襖に描くということなら面白さも思いで深さも半減やったやろう

 いまでも帰れば眺めてることがある。

 文句もいいつつ、建具として役立たなくなったこの襖をとって置いてくれる母にも感謝しなくてはならないだろうなぁとこの正月は思った。

 この頃すでに思い立ったら口に出す前にモノを作り始める性分は出来上がっていたように思う。

 さて今年はなにを俺はやってしまうのだろう。

 やらなきゃいけないことは山ほどあるんだけどね(爆)


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コメント 4

chinnen

おつかれさん。
ガードナー懐かし~。
確か車に転向せえへんかったっけ?

当時から何故かホンダが好きになれずヤマハのファン。
初めて乗った単車は88年式のTZ-R。
でもって、サッカーはジュビロファンに・・・。

気を付けて行ってらっしゃい。
@まだ会社
by chinnen (2006-01-06 23:37) 

これ

To : chinくん
東西合同いけないくらい忙しいとは言っていたけど、まだ会社かいな・・・
ガードナーは豪で箱車レースに転向したはずです。
その後の活躍は・・・・よく知らないなぁ
by これ (2006-01-07 00:10) 

さるる

ほほー。まだとってくれてるんですねー。
これ実家の中で、ある程度市民権を得ているということか。しかしおいらが見たときよりも、襖自体がさらにだいぶ年季入ってきましたな~。素晴らしい。
当時ロスマンズブルー発色の為の技術的な話よりも、年季の入った襖とWGPマシンの組み合わせ自体がシュールで、驚きを隠せなかった記憶がありますよ。ああ、あとフロントブレーキ周りの緻密な描き込みとね。当時のGPマシンはいいなあ。今のMOTO-GPマシンと比べても、手作り感があってさ。なんかこう、熱い情熱が伝わってきますよね。
by さるる (2006-01-08 11:45) 

これ

やっぱ襖絵にGPマシンはいっちゃってる?(笑)

今のGPマシンもいいけど、やはり今のバイク生活に繋がるきっかけとなったGPマシンとしてこのTYPE3は特別やね。

ちょっと描くタイミングが変われば「GUN BOY」仕様にしていたかもしらん(笑)
by これ (2006-01-10 00:23) 

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