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村木良彦さんの言葉

▼月刊「創」3月号(2月7日発売)
http://www.tsukuru.co.jp/
『逆視逆考』第3回 「光市の事件現場にて」綿井健陽

※今回私がこの現場周辺を訪れた目的は、事件当日の被告の元少年の自宅から事件現場までの足取りを、できるだけ同じようにたどってみたかったからだ。99年4月14日の事件当日、彼が訪れた場所はいくつかある。海岸の砂浜、彼の友人の家、ビデオレンタルショップなどだ。特に私は、自宅を出てから、事件現場を経て、また自宅に戻るまでの間に彼が訪れた場所を回ってみたいと思った。これまでの公判・法廷で彼が話した内容を手がかりに、同じようにたどってみた。(本文より)

▼日刊ベリタ主催「ジャーナリスト実践養成講座」
2月23日・24日 (詳細・申し込みは以下のサイト参照)
http://alertwire.jp/read.cgi?id=200801260407046

・永井浩(日刊ベリタ編集長)
・野村進(ノンフィクションライター)
・石山永一郎(共同通信編集委員)
・大野和興(ジャーナリスト)
・「ビデオジャーナリストという仕事」綿井健陽

▼『消される歴史の現場から』 ~JVJA 沖縄現地報告~
http://www.jvja.net/pdf/JVJA-okinawa.pdf
2008年2月23日(土) 

▼JVJA連続オープントーク 「今、私たちの世界で起きていること」
http://www.jvja.net/opentalk.htm
第1回 「大津波と紛争」インドネシア・アチェの現在
2008年2月16日(土) 
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ギョーザで大騒ぎになっているが、テレビでギョーザのパッケージがこれほど何度も出てくると、逆にギョーザを食べたくなって、今週は何度もギョーザを食べているというアホな私。ほかの冷凍食品にとっては痛手だが、街のギョーザ屋さんからすれば、返って宣伝効果にもなるというのがテレビの怖いところだ。そういえば去年の今頃は「あるある大辞典」問題で、納豆ダイエットにみんな走ったんじゃなかったか。http://www.narinari.com/Nd/2007016979.html 当事は私の家の周りの店でも納豆が消えていた。この国でもし全国的なパニックが起こるとすれば、それは間違いなくテレビから始まる。

ギョーザだけでなく、普段私たちが食べている牛肉も、豚肉も、鶏肉も何もかも、食べ物がどういう過程で作られ、誰がそれに携わっているのか、これを機会にちゃんと見直してみよう。このタイミングでちょうどドキュメンタリー映画「いのちの食べ方」http://www.espace-sarou.co.jp/inochi/ が各地で上映中だ。http://www.espace-sarou.co.jp/inochi/main/theater.htm 先月に渋谷で観にいったときは小学生ぐらいの子供を連れた母親が来ていたが、中学の社会科授業ぐらいで、この映画を観るのを「必修科目」にしていいと思う。

プロデューサーの村木良彦さんが亡くなって、たくさんの人がため息をついている。http://www.asahi.com/obituaries/update/0122/TKY200801220078.html 今月号の月刊「創」の森達也さんの原稿の中で森さんと吉岡忍さんとの会話が掲載されているが、僕も何人かの人と電話で同じような会話をしていた。映画監督の是枝裕和さんは、大学生時代の村木さんとの出会いから始まっているという。http://www.kore-eda.com/postoffice/k_20080129.htm

東京メトロポリタンテレビが95年に開局したころには、アジアプレスも確か「映像記者報告」というビデオジャーナリストの番組で野中章弘をはじめ、多くの人がお世話になったはず。僕よりもっと上の世代の50代ぐらいのテレビディレクター・プロデューサーは、直接村木さんと仕事をした人も多い。残念ながら僕は一緒に番組を作ったり、仕事をする機会にはもう「遅かった」世代だが、村木さんは「リトルバーズ」の試写会には真っ先に来てくれた。その後の「毎日映画コンクール」のドキュメンタリー部門賞の選考委員のときは、多大に「リトルバーズ」を推してくれた恩人だ。

以下、村木さんが1970年にテレビマンユニオンを立ち上げたときの宣言文と、03年に村木さんがテレビ放送開始から50年に寄せた原稿中の言葉がとても印象深い。村木さんの恐らく最後の仕事が「あるある大辞典」番組の検証だったと思うから、テレビのことを最も心配しながら亡くなっていったのではないかと想像する。

「『同時代性を武器とするテレビの機能は時間と想像力の同時進行だ』と主張してきた私たちは、職業としてのテレビディレクターを自らの意志で選びかえした。私たちにとってすべてを疑い、新しいイメージを発見することがすべての出発点なのである」(東京新聞08年2月6日付け掲載「言いたい放談」大山勝美氏執筆の原稿から一部引用)

「『もうひとつの現実』を再生産し続けるテレビは、情報の洪水のなかの飢餓感、不信と依存の混合を増幅させている。デジタル化やハイビジョン以前に、人間の記憶、想像力、表現(ことばと映像)、コミュニケーションを知的に再構築する磁場づくりが必要なのではないだろうか」(毎日新聞03年1月14日付け掲載「テレビよどこへ行く~放送開始から50年」村木良彦氏)

テレビマンユニオンの「企業理念」の欄に書かれていることは、一企業の理念を超えて、テレビに携わるすべての人が目指すべき実践目標であり、村木さんの遺言のように思えてくる。http://www.tvu-company.com/index.html 

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綿井健陽 WATAI Takeharu
Homepage [綿井健陽 Web Journal]
http://www1.odn.ne.jp/watai

映画「Little Birds~イラク戦火の家族たち」
公式HP http://www.littlebirds.net/
DVD発売・各地で上映中
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2008-02-08 01:09 
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