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十一週目 Kの場合 その2 [週替わり日記(2006-2007)]

 こんにちは、2回目の登場となるKです。前回9月上旬に日記を書いてから、早いもので半年近くが経ちました。私の生活パターンは前回からあまり変化していませんが、友人たちのおかげで楽しい日々を送っています。

1.週間スケジュール

2.授業の様子

 今学期は、卒業要件に関わる授業が2科目だけなので、前期の5科目に比べてだいぶ楽になりました。反トラスト法も環境法も興味深い内容です。教授陣は指導熱心で、授業後に「授業で分からなかったところはないかな?」とLL.M学生を気づかってくださるなど(環境法担当のVandenberg先生)、とても親切です。その反面、たしかに教授陣は早口で話されることも多く、いまだに聞き取りに苦労しているのも事実です。

 今回は、そんな私をサポートしてくれる授業、LL.M. Englishについてご紹介しましょう。これは、その名のとおりLL.M.学生用の授業で、講師はVandyのELC(English Language Center)から派遣されています。講師陣は、英語教育のプロといってよいでしょう。講師や授業内容は変わりますが、前後期を通じて授業が用意されています。なお、卒業要件とは無関係なので、他の授業で余裕がない人や英会話が堪能な人は、出席していません。

 後期授業を担当するSusan先生は、授業の進め方につき私たちの要望を聞いた上で、「アメリカ社会に適応するためにその場に適した会話表現があることを理解しよう!」というテーマ設定をされました。授業では、ドキュメンタリーからホームドラマまで、様々な教材を用います。ドキュメンタリー番組では、アメリカ国内でも地域・思想・性別・年代・民族性により、英語の発音・アクセント・表現まで大きく異なることが紹介されていました。私は正確な表現や発音が分からないときにどうしても口をつぐみがちですが、これを観たときはもう少し気楽に考えてみようと思いました。前期担当の先生からも「発音もイントネーションもあなたのアイデンティティーの一部だと思って、自由に堂々と話していいのよ」と言われたことが印象に残っています。

 この授業で最も楽しいのは、人気コメディードラマや最新の法廷ドラマを観て、みんなで内容を分析することです。そこでは、何でもない表現が場面によって皮肉や失礼な表現と化したり、また逆に、場にそぐわない形式張った表現が滑稽に映ったりすることを学びました。みんなで楽しみつつ、スラング・日常表現・法律用語を学ぶことができるのも、うれしいかぎりです。ちなみに、英語の学習方法としては、30-40分程度のドラマを繰り返し観るほうが、長い映画をたくさん観るよりも効果的だそうです。そして、英語の字幕を表示するのは3回目以降がよいそうですよ。どうぞお試しください!

3.学校外生活

 私は車のない生活を送っていますが、不便は全く感じていません。どこへ行くにも友人たちが連れて行ってくれるからです。少し前になりますが、私も、Mayさん(6週目)が紹介されていたメンフィスに行ってきました。あいにくの曇り空とはいえ、とうとうと流れるミシシッピ川、小雨模様のBeale通り、行政法の授業で学ぶ超有名事件の舞台となったOverton Park、どれもこれもよい思い出となりました。メンフィスは、古いレンガ造りの建物が立ち並び、アメリカの歴史を感じさせる街です。


 週末は、近所の友人たちと過ごすのが習慣になっています。食事に買い物、それから映画ファンが多いため、毎週のように映画を観に行っています。日本に比べると割安で(学生割引で$7.5!)気軽に楽しめるのがうれしいですね。話題作をいろいろと観たおかげで、主要映画賞の受賞者や候補者について関心が高まり、「たしかによかった」「納得できない」などと好き勝手なことを言っては、ワイワイ騒いでいます。またDVDの貸し借りも盛んで、先日「ゴッドファーザー」が回ってきた際には、その中の台詞をもじってふざけあっていました。何か頼みごとをする際、I’m making an offer that you can’t refuse.(俺は今、あんたが断ることのできない申し入れをしているんだ)などといった調子です。

 今週は、私の部屋の大家さん(80歳男性)とVandyバスケットボールチームの応援にも行きました。今年のチームはけっこう強く、誘っていただいた試合は「プレーオフに進む上で重要なゲーム」とのこと。大家さんはとっても熱いVandyファンです。試合が始まると、”Go Vandy! Go!”とシャウトしていらしたので、こちらも熱くなり「わぁー」「うぉー」などと一生懸命に応援しました。ハラハラドキドキの試合展開となりましたが、最終的には10点差をつけてVandyが勝ちました。「K、今度はベースボール・ゲームだな(ニヤリ)!」本当に素敵な大家さんです。

 さて次回は、私たちLL.M.学生のボス、Yさんが再び登場します。ぜひぜひご覧ください… I’m making an offer that you can’t refuse(笑)!


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