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六週目 Mayの場合 [週替わり日記(2006-2007)]

 こんにちは。LLMに在籍中のMayと申します。授業がはじまり6週間、あわただしいながらも充実した毎日を送っています。

1.週間スケジュール

 今学期の取得単位は14、これに英語の授業が週2コマ加わります。
 私は論文を書くことを予定しており、合計17単位を取得すれば卒業可となりますが、来学期は論文に集中したいと考えていること、NY Bar受験に必要な単位も確保したいと考えていることから、今学期はほかの人よりもやや多めに授業をとっています。

2.授業の様子

 今週は、会社法の授業で、ゲストスピーカーとして、エンロン事件の主任検察官であるシーン・ベーコウィッツ氏が登場しました。エンロン事件については既にアメリカでは語りつくされた感があり、話の内容自体に特に目新しい点はありませんでしたが、現場の第一線で動いていた人の言葉は重みがあり、エンロン事件の意味を改めて考えるいい機会となりました。
 また、火曜日には、国際環境法の授業の一環として、建築家のウィリアム・マクドナルド氏の講演を聞く機会に恵まれました。同氏は、環境問題に関するオピニオン・リーダーとしてアメリカでは非常に有名な人物とのこと、会場は溢れんばかりの人でした(実際私は第一会場に入場することができず、第二会場で床に座って中継の映像を見る羽目になりました)。講演はサステナビリティに関する新しい考え方を紹介するというもので、非常に興味深い内容でした。
 ナッシュビルは、東や西の大都市からは離れた場所にあるため、授業のゲストスピーカーやアカデミックカンファレンスの類については、正直全く期待していなかったのですが、想像以上に充実しています。バンダービルトはロースクールのランキングでは15-18位に位置する学校で、いわゆる「トップ校」ではないのですが、南部では1、2を争う学校ゆえ、こういう地理的条件が逆に有利に働いているようです。

3.学校外活動

 学期がはじまってからは、予習復習に追われる毎日で、残念ながら休みの日に遠出をする余裕はない状況です。そんな私にとって唯一の息抜きは、やはりショッピングでしょうか。学校から車で10分ほどのところにあるグリーンヒルズモールには、ティファニーからアバクロ、チーズケーキファクトリーまで、購買心をくすぐるウットリ系のお店が色々あります。また、郊外に30分ほど走ったところにあるプレミアムアウトレット・オブ・レバノンには、コーチ、アン・テイラー、ギャップ、ナインウエストなどの店舗があり、手ごろな値段で質の良い品物を手に入れることができます。アメリカの地方都市のアウトレットは日本のそれとは比べられないほど値段が安く、重宝しています。
 
ナッシュビルは南部の地方都市ゆえ、大都市ほど娯楽は充実していませんが、少し足を延ばすと、アメリカらしさを堪能できる観光スポットが結構あります。最近訪れたなかで一番気に入ったのは、メンフィス(車で片道約2.5時間)でしょうか。昼間はグレースランド(エルビス・プレスリーの自宅)や公民権博物館を見学し、夜はバーでビールを飲みながら、ブルースに耳を傾けました。とてもすばらしいライブ演奏で、アメリカに来てはじめて、「私は今、アメリカの空気を吸っているんだなあ」としみじみ思いました。メンフィスはナッシュビルとはまた違った魅力があり、とても気に入ったので、機会をみつけて再訪したいと思っています。
(写真右:エルビス・プレスリーの墓。グレースランドにて。)

4.その他

 私にとってバンダービルトは、2箇所目の留学先となります。7月まで在籍していた西海岸の某州立大学(以下「B」とします。)とは、何もかもが異なり、同じアメリカでもここまで違うのかと正直とても驚きました。どこがどのように違うのか、簡単に述べてみたいと思います。
 まずBでは、学生の大半はジーンズ愛用、教授陣も同様のスタイルを好む人が多かったのですが、バンダービルトの場合、学生のジーンズ着用率は3-4割程度、教授陣はもちろんのこと、スタッフがジーンズを履いているのも、見たことがありません。
 構内の治安が良いことにも驚きました。Bにいたときは、図書館の席にパソコンを放置して席を立つということは考えられませんでしたが(かなりの確率で盗難に遭います!)、ここでは、パソコンや書籍を置いたまま席を離れる人がかなりの頻度で見られます。
 さらに、授業風景もかなり異なります。Bでは、ランチやお菓子を食べながら授業を受けるというのはよくある風景でしたが、バンダービルトでは授業中に物を食べている人を見たことがありません。また、Bでは、先生が質問をすると、待ってましたという感じで手をあげる人が多かったのに対し、バンダービルトでは、周囲を見回し、ほかの人が手をあげているかどうか確認し、遠慮がちに手をあげる人が多いように思います。
 ほかにも色々違いはあるのですが、全体的に見てみると、不思議なことに、西海岸にあるBよりも、Deep southにあるバンダービルトの方が、どことなく日本的なことに気づかされます。どちらが合うかは人によって異なると思いますが、私の場合は、バンダービルトの方が落ち着く感じがします。

 さて次週は、昨年度LL.M.に在籍されていた我らが親分Oさんが、2年目の生活について語ってくれる予定です。どうぞお楽しみに!

Mayのプロフィール・受験体験記はこちらです
http://blog.so-net.ne.jp/vanderbilt-law-japan/2006-08-21-5


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