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アレクサンダー・ツボルスキーのギターを聴く [音楽・コンサート]

先週末、第50回東京国際ギターコンクールに行ってまいりました。
私の好きな山下和仁村治佳織木村大などのギタリストが優勝したコンクールで、
それ自体は知っていたものの日程も知らないし、、、と特に観にいく気持ちが無かったのですが、
会社のギター好きオジサン(私より2回り年上でよく呑みにいくオジサン)が
「面白いから本選(決勝戦)観にいく?」と誘ってくれたので11/23(祝)の本選を見に行くことに。

と、前日11/22の朝、突然オジサンから電話あり。
「急用で明日行けなくなったから今日の予選に行こうよ、チケットは奢るから(:_;)」

そんな訳で、予選も見ることになり、18時過ぎに上野の東京文化会館に到着すると、
外出先から先に着いていたオジサン、「予選、、17時半で終わっちゃったよ。。(:_;)」。

汗かいてダッシュで上野まできたのに予選が終わってしまったとは。。(ーー;)
明らかに不満顔の私にオジサンが申し訳なさそうな顔で言いました。

「去年のコンクール優勝者のコンサートがこれからあるから観ようよ。
 予選に誘っておきながら終わっちゃって申し訳ないけど、上手な人で聴いて損はないから。」

昨年の優勝者だったら上手いはずだし、
昨年もコンクールを観ているオジサンが言ってるんだから間違いないし、
という訳で、昨年の優勝者、
 アレクサンダー・ツボルスキーのコンサートを鑑賞。
プロフィール写真はこんなに笑顔で可愛らしいのですが(かなり背が高い)、
演奏中はずっと険しい表情でこのような笑顔は皆無でございました。
多分に緊張なさっていたのではないかと思われ。。

アレクサンダー・ツボルスキーさんは、
1979年ウクライナ生まれ、オーストラリア移住前の12歳からギターを学び、
東京国際ギターコンクールを始め、7つの国際ギターコンクールに入賞している経歴のギタリスト。

で、演奏プログラムは、以下の通り。。。。

「ソナタ クラシカ」 (マヌエル・ポンセ)
  アレグロ
  アンダンテ
  メヌエット
  アレグロ

「石碑」 (フィリップ・ホートン)
  石碑
  修道僧の有頂天なダンス
  ブロンズ色のアポロ
  編む

「組曲イ短調」 (マヌエル・ポンセ)
  前奏曲
  アレマンデ
  サラバンデ
  ガヴォット Ⅰ,Ⅱ
  ジグ

「エニウェイ(2007)」 (ローラン・ディアンス)

「スペイン舞曲№5アンダルーサ」 (エンリケ・グラナドス)

「スペイン組曲よりセヴィーリャ」 (イサーク・アルベニス)     他アンコール2曲

 ※因みに使用している楽器は、ヤマハがスポンサーだからか、
   ヤマハグランドコンサートカスタムギターGC70C だそうです。


最初の曲で若干躓いてしまったのですが、あとは安定した演奏でほっとしました。

技術的に素晴らしいのは勿論ですが、最近、よく聴いていた日本人ギタリストと違うのは、
音質がカラッとしているというか「湿気」が少なめな感じを受けました。
これは好き嫌いの問題だと思いますが、私自身はもう少ししつこい感じの音質でもいいかな、
とは思いつつも、緩急を取り混ぜて音の強弱のメリハリが利いた演奏には引き込まれました。。
特にグラナドスの曲はスゴカッタ。 
一緒にいたオジサンも「ここまでスゴイのはなかなか聴けないね」と感心することしきり。。

あとは、オーストラリアの作曲家、ホートンの作品は、木村大がよく弾くA・ヨーク作品同様、
ジャズやロックのエッセンスもうまく取り入れた現代作品らしく、
非常に興味深く聴くことができました。

このツボルスキーさん、面白かったのが曲間で調弦するときに真横を向くことで、
正面を向いたまま調弦するギタリストが多い中(ちょっと横を向くくらいの人はいますが)
大きな体で真横を向いて前かがみになって調弦する姿にちょっと(笑)。

東京文化会館の小ホールで開催されたのですが、知名度がないせいか観客は150名程度。
これだけの演奏が聴けるコンサートなのに、何だか勿体無いなあ、、、と思いました。

コンクール優勝者は1年間に亘って主催者の(社)日本ギター連盟やスポンサーの支援を受けて
様々な活動ができるそうで、今回のコンサートもその支援によって実現したものだとか。
これからはCDが発売されたりと活動の幅を広げていかれると思いますが、
次回来日されたときには必ず足を運んで応援したいと思った
アレクサンダー・ツボルスキーのコンサートでありました。

という訳で、翌日のコンクール本選につづきます。。

ホール内に貼りだされていた二次予選の結果。
 写真撮る人多数(私も含めて)
どの審査員が何点つけたか詳細が貼りだされていて結構リアルです。。。


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kikuzou

上野って素晴らしいイベント多いんですね。
近いんですが、ほとんど行っていないです・・・
ま、いける時間に仕事が終わらない(東京にいない)こと多いんですが。
by kikuzou (2007-11-26 09:54) 

「大きな体で真横を向いて前かがみになって調弦する姿」、見てみたかったです。
それにしても、情報共有できるふた周り年上のギター好きおじさん、存在が貴重ですね~。羨ましいです。
by (2007-11-26 23:24) 

村治香織さんのギターって素晴らしいですよね。コンサートに行ってサインしてもらいました。クラシックギターの音色は本当に癒しで、ロドリーゴ氏の名曲を聞くたびに瞑想してしまいそうな感じになります。

先日はご丁寧なコメントをいただいて、本当に恐縮してしまいます。
詳しいお返事は直接メッセージを送っておりますので、プロフィールからメッセージBOXに進みお読みいただければ幸いです。
久しぶりにCDでも聞いてみようかなぁという気持ちになりました♪
by (2007-11-26 23:51) 

うつぼ

kikuzouさん、おはようございます。
上野、芸術を楽しむには選択肢が色々ある場所ですよね。といっても私もあまり出かけないのですが、休みの日に人混み覚悟でも出かけてみようかな、という気になりました。でも、人が多すぎて昼食難民になったのはきつかったですねぇ。(笑)
by うつぼ (2007-11-27 06:43) 

うつぼ

bonheurさん、おはようございます。
>「大きな体で真横を向いて前かがみになって調弦する姿」
他のギタリストと趣が違っていて可愛らしかったですよ。
一緒に行ったギター好きオジサンは会社に入った頃から色々と親交のある人で大変貴重な存在です。。
by うつぼ (2007-11-27 06:45) 

うつぼ

好(ハオ)くんさん、おはようございます。
メッセージ拝見しましたよ。が、私からお返事するとお友達になってしまうのですがよろしいのでしょうか? と思って返事せずにおりまして。。。。。
村治佳織さんは留学から戻ったころからコンサートに行っていたのですが、最近はチケットがなかなか手が入らず行けておりませんが、久しぶりに聴いてみたくなりました。。。
by うつぼ (2007-11-27 06:48) 

私はもちろん歓迎いたしますが、これ以上ご迷惑をおかけすることも心配しております。うつぼ様におまかせいたします。
by (2007-11-27 23:19) 

うつぼ

好(ハオ)くんさん、こんばんは。
随分お気遣いいただいたのですが、迷惑など全く感じておりませんので、お返事させていただきました。これからもどうぞ宜しくお願いしますね。
by うつぼ (2007-11-28 21:19) 

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