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ジョセフ・リンのヴァイオリンを聴く [音楽・コンサート]

ジョセフ・リンのヴァイオリンコンサートですみだトリフォニーホールへ。

ヴァイオリニストのジョセフ・リン、、、実は全く存じ上げない方なのですが、
会社のクラシック好きのオジサンが「チケット貰ったんだけど行く?」と誘ってくれたので
訳も分からぬまま、ご一緒することになりました。
普通にチケットを買った方には誠に申し訳無し。。。。。
 1978年生まれ、台湾系アメリカ人のジョセフ・リン氏は、
ジュリアード音楽院プレカレッジ卒業後、ハーヴァード大学比較宗教学部(神学)に入って卒業し、
北京に留学して古琴を学んだり、と多彩な音楽家で日本には2001年初来日、
2003年からは毎年日本を訪れ演奏活動を行う若手のホープ。
チェリストのヨーヨー・マとも共演を果たし、CDなどで“魂のヴァイオリニスト!”と称されるなど
今後が期待されているとか。

ギタリストもよく演奏するバッハの無伴奏第二番シャコンヌを演奏したCDが評判らしいのですが、

今回は今年2月にトリフォニーホールで録音したバッハ無伴奏第三番パルティータのCD化、
「バッハとイザイの旅」ハイブリッドSACD(←お値段4500¥)発売記念の来日公演です。

比較的前の方に座って開演を待つものの。。 あれ、、人、少ない。。。。。。。
結局大ホール(1801名収容)の4、5割が埋まったかなという程度で少々寂しい雰囲気。
多分、コアなファンは確実に観に来るのでしょうが、日本での知名度が今ひとつなのか、
大ホールを満席にするというのはなかなか大変なようですね。

19:05開演。

前半は新しいCDに収録されているバッハとイザイの無伴奏曲を演奏しました。

「無伴奏パルティータ第三番 ホ長調BWV1006」(J.S.バッハ)
 1.前奏曲
 2.ルーレ
 3.ガヴォットとロンドー
 4.メヌエット1・2 
 5.ブーレ
 6.ジーグ

「無伴奏ソナタ第二番 イ短調 Op.27」(イザイ)
 1.妄想
 2.憂鬱
 3.亡霊たちの踊り
 4.復讐の女神たち

バッハの無伴奏パルティータは第二番のシャコンヌに比べると軽やかというか明るいというか
リズミカルな感じがバッハにしては聴き易い感じ。
(バッハは弾き手にとっては非常に弾いていて面白い作曲家だと思うのですが
聴き手にしてみると分かり難い部分があるような、そんな気がしています。。)

また、バッハの影響を受けているイザイのソナタは、少々暗い感じはありますが、
影響を受けてこういう曲を作るのね、などと感心したり。。。

ジョセフ・リンさんの演奏が、これまたしっくりきて聴きほれました。。。。

ここで休憩。

軽くサンドイッチでもつまみましょうと2階のバーに行くとやはり人は少なく、
「勿体無いね、こんなにいい演奏家なのに。。。」とオジサンと2人でワインを飲みました。
因みにここのワイン、普通のグラスワインの1.5倍くらいの量で600円と良心的なお値段です。

どこに居ても酒の話題には事欠きません。。。(笑)

ワインでリラックスして席に戻ってからの後半は、最初にピアノのオライオン・ワイスによるソロ。

「糸を紡ぐグレートヒェン」「水に寄せて歌う」~12の歌曲より(シューベルト=リスト)
「エステ荘の噴水~巡礼の年 第3年」(リスト)
リストがドビュッシーに影響を与えたというのが非常によく分かった2曲でありました。。
そして、ジョセフ・リンが再び登場してピアノとのアンサンブル。

「ソナタ イ長調」(フランク)
 1.アレグレット・モデラート
 2.アレグロ
 3.レチタティーヴォーファンタジア
 4.アレグレット・ポコ・モッソ
前半のバッハやイザイと異なり心地よく綺麗な旋律にウットリ、、、していたら
少しですが寝てました。(笑) ワイン飲んじゃったしなあ、てへへ、と思いながら終演後拍手。

私もオジサンも出来るだけ大きい音が出るように拍手拍手拍手、、、し続けていると、
再び2人が登場し、ジョセフ・リンさんが日本語で挨拶された後、アンコールを2曲。

「月の光」(ドビュッシー)
「美しい夕べ」(ドビュッシー/ハイフェッツ編曲)

の2曲で、ドビュッシーは自分でもピアノで演奏することがある(というかあった)ので、
親しみを感じている分、心和みました。。。。(しみじみ) 

“魂のヴァイオリン”と呼ばれているのが最初ピンとこなかったのですが、
情感たっぷりに激しく弾くというよりは、深く静かに、しかし熱く弾く、というタイプに思えました。
今まで生で聴いたことのあるヴァイオリニストというと、ラカトシュ天満敦子さんくらいなので
比較するのもなんですが、情感たっぷりに激しく弾く上記のお2人と異なり
彼の奏でる音色は非常にクリアで伸び伸びした印象を受けました。

だから、後半少し寝ちゃったんですけどね。(笑)

とはいえ、今後また来日公演があれば、自腹で聴いてみたいと思った
ジョセフ・リンのヴァイオリンコンサートでありました。


(おまけ)
コンサートが終わった後、食事でも、と
近くの「和可奈鮨」というお鮨屋さんに入ったのですが、ここが本当に美味でした。
カメラを持参せず写真もないので(おまけ)で書きましたが、
にぎり10巻に巻物1本のおまかせにぎり(4200円)が非常に美味。
小鉢(帆立とワカメ、ネギのぬた)の後、
中とろ、炙りとろ、しまあじ、平目、穴子、活海老、烏賊、鮎、焼しいたけ、芽ネギの握り、
そして、かんぴょう巻、玉子焼き、と御碗まで、
こんなに美味しいお鮨屋さんが錦糸町にあるとは吃驚(@_@)です。満腹満腹大満足でした。
また行く機会があれば(というか又行きたい)記事にしたいと思います。。。。。


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コメント 4

このところ音楽会にも行ってません。うつぼさんがうらやましい!
バイオリンは小さい頃に兄がやってて、いくら頼んでもやらせてもらえず憎しみ(?)の対象でした。もちろんいまも仲良くやってますが、バイオリンって聞くとむかしのことが思い出されましたよ。
by (2007-06-14 16:34) 

うつぼ

cocoa051さん、こんばんは。
クラシックは幼い頃にピアノを習っていたせいか、コンサートにもたまーに通っています。今回は本当に運が良かったというか、ですが。。。
cocoa051さんのバイオリンに関する思い出、、、色々と根深いものがあるのですね。。。。。といっても、音楽自体はリラックスできますから機会があればゼヒ足を運んでみてくださいませ。
by うつぼ (2007-06-14 21:59) 

mu

ジョセフ リンは私も大好きな演奏家というよりはほれ込んでいます。私も音楽通の方から勧められてSACDを聞きましたが透明感のある高潔な調べです。実際演奏会にも行きました。至福ののひと時でした。
by mu (2007-11-15 17:57) 

うつぼ

muさん、こんばんは&はじめまして。
私は何の知識もなく無料チケットをもらって観たものの、空いているのが残念、、、と思ってしまったくらい演奏にひきこまれました。残念ながらSACDはお値段が高いので手が出ておりませんが、次回生で聞く機会があれば、それで納得して買おうかな、と思っています。
by うつぼ (2007-11-15 23:27) 

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