NYで「THE PRODUCERS」を観る [舞台・ミュージカル]
NY滞在5日目の夜、St.James Theatreで「THE PRODUCERS」を観る。
5回目の鑑賞です。
St.James Theatre
この作品だけは絶対良い席で見たかったので奮発して正規料金で購入。
座席はC-107。非常に好位置。
真後ろには、20代くらいで関西弁を話す日本人女性2人組。 こんなにいい席が買えて私たちってすっごくラッキーやなあ、 これって何時間くらい?2時間くらいやろ、などと大きな声で話していると、 その隣に座る外人(というかアメリカ人)のおじさんが、2人に話しかけていた。 NYは何回目?ミュージカルはよく観るの?などなどと聞かれる2人は、 NYは7回目でミュージカルもよく観るし、アイラブニューヨーク!などと答えていた。 更に、君たちの英語は上手だけどアメリカに住んでいたことあるの?と聞かれて、 ノー、ノー、ジャストサイトシーング!と答えながら、 「やだー、住んでたことあるのかってほめられちゃったよー」と嬉しがる2人。
そんなやりとりを鬱陶しく聞きながら「早く始まらないかなあ」と思う私。
と思っていたら20:05開演。
最近映画化された「The Producers」とあらすじは殆ど全て同じです。 (映画鑑賞時の記事はこちら→ http://blog.so-net.ne.jp/utsubohan/2006-04-19-1)
1968年メル・ブルックス初監督作品の「The Producers」のミュージカル化で、 2001年のトニー賞(※)を12部門受賞するという大ヒットミュージカル。
(※)ミュージカル作品賞、主演男優賞(Nathan Lane)、助演男優賞(Gary Beach)、 助演女優賞(Cady Huffman)、衣装デザイン賞(William Ivey Long)、振付賞(Susan Stroman)、 脚本賞(Mel Brooks)、演出賞(Susan Stroman)、照明デザイン賞(Peter Kaczorowski)、 オリジナルスコア(Mel Brooks)、舞台美術賞(Robin Wagner)、 オーケストレーション賞(Doug Besterman)の12部門を受賞
今回の主役は、 Max役がJohn Treacy Egan(以前はFranz役、映画版では冒頭の観客の1人)、 Leo役がHunter Foster(“Drowsy Chaperone”に出演していたSutton Fosterの兄)。
↑↓映画版にはない“King Of Broadway”の場面。
プロデュースした新作“Funny Boy”が初日でコケたMax(John Treacy Egan)が、 「昔はブロードウェイの王様だった、今はレンタルのタキシードしか着られず 落ちぶれているけれど再びトップに上り詰めてやる!」と高らかに歌う場面。 メル・ブルックスらしく、「Yiddish(東欧のユダヤ人が用いるゲルマン語系言語)」 という言葉も歌詞に出てきます。
↓Leo(Hunter Foster)が「プロデューサーになりたい」と夢見る場面。
↓LeoとMaxが演出を依頼しにいった相手がRoger DeBris。 映画版でも演じていたGary Beachの演技が弾けてました。
最初からガッハッハ、ガッハッハと笑いっぱなしで楽しんでいると、 始まって30分経ったくらいのところで、後ろの日本人ネエチャンが、 突然、エクスキューズミー、エクスキューズミーと、 ど真ん中の席から6~7人の人をかきわけて外に出ていきました。
ブロードウェイの劇場は前列との間隔が非常に狭いのですが、 特にこの劇場は間隔が狭い上に、周りの観客は巨漢の外人ばかり。 全員立ち上がってネエチャンを通したので、周りにも演者にも本当に迷惑千万です。
何回もミュージカル観たことあるんだったら、要領分かってるだろうし、 トイレくらい開演前に済ませておけよ、ネエチャン、 あたしゃ、鑑賞マナーの悪い奴が大嫌いなんだよ、うりゃー、と、 怒りが治まらぬまま一幕終了となりました。
と、さっきのネエチャンは悪びれた風もなく、幕間に座席に戻ってきて 「劇場の中って寒いんだもーん、トイレに行きたくなっちゃうよねー」と 一緒に来ていた友人に笑いながら言っている。全く反省の色なし。 友人の方も「そうだよねー、すごく寒いもん、トイレに行きたくなるよねー」だと。
折角の好位置にこんな魔物が潜んでいたとは、と、嫌な気分となりましたが、 気を取り直して二幕にまいりましょう。
↑Ulla(Angie Schworer)とLeoが“Face”という歌に合わせて踊りながら 互いの意思を通じ合わせる場面
駄作と思って発表したミュージカル“ヒットラーの春”が予想に反して大ヒット、 二重帳簿がバレて刑務所送りになったMaxとLeoも、 最後にはプロデューサーとしてヒット作を次々と発表しめでたしめでたし。
後ろのネエチャンのせいで前半怒りながらの鑑賞となりましたが、 後半からは気持ちを舞台に集中してずっと笑いっぱなし、 何度も観てもメル・ブルックス流の「豪華なのに下品でショボイ笑い」に 引き込まれる“The Producers”でありました。機会があればまた観たい!
(続く)
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