山手線一周「ワンセグ」の旅 (2) [type U を使う]
こんにちは、担当者 T です。
昨日に引き続き、山手線で「ワンセグ」を試してみた結果について考察してみたいと思います。
まず、分かりやすさのために受信できた区間、できなかった区間をグラフ化してみました。
上の画像は、山手線の一周を 10 秒区切りで棒グラフ化したものです。緑色が問題なく画面表示された時間、赤色が全く受信できなかった区間、黄色が映ったり消えたりした区間です。緑色の部分を 100%、黄色の部分を 50%、赤色の部分を 0% とみなして計算したところ、一周の約 74% は受信できていた計算になります（かなりざっくりとした計算であることをご了承ください）。
山手線の南側はきれいに緑色で塗られていて、鶯谷～渋谷くらいの区間は実用上ほぼ問題ないことが分かると思います。
実際に山手線を一周してみて、受信できたとき・できなかったときの地域や状況などから、ワンセグの受信に関する特性のようなものがなんとなく分かってきました。
ワンセグは俗に言う「地上デジタル放送」と同じ電波に乗っているのですが、一般的に建物の屋上にアンテナがある地上デジタル放送とは違い、受信機器自体にアンテナが搭載されている上、アンテナ自体も小さいため、感度的にはどうしても不利になります。それだけ使用環境に影響されやすいということですね。
地形的に（山などで電波が遮られる）感度が悪そう、と言われている山手線北東部の一部地域を除けば、あとはむしろ電車の走行状況や車内の混み具合、あるいは建物などによる影響が大きいと言えそうです。内回りの山手線とすれ違っている間や、駅のホームに入る瞬間に途切れるのは、東京タワーが見える方向の窓が遮られるからなのかもしれません。また、新宿や品川など、ホームの上にフロアがあるような大きなターミナル駅でも、場所によっては電波が遮られるようです。
それから、意外と無視できないと感じたのが、電車の混み具合。池袋で大幅に乗客が減った瞬間に受信が復活したのには驚きました。もしかすると、渋谷～池袋間の受信感度があまり芳しくなかったのは、沿線に高層ビルが建ち並んでいるというのもさることながら、社内がほぼすし詰め状態だったその人によって電波が遮られていた、という可能性は否定できません。ワンセグは、電波状況の悪いところでは近くをちょっと人が通っただけで受信状態が変わってしまうこともあるため、電車内のしかも人がたくさんいる状況は、かなりシビアな条件にあるといえそうです。
ただし、それ以外の場所では駅に入る直前や他の電車とすれ違う瞬間を除けばほぼ映像が途切れることなく、問題なくワンセグ放送を楽しめた、というのは、個人的には予想以上に実用になるな、という感想でした。
なお、「VAIO モバイル TV Ver.2.0」には「受信状態グラフ」というツールが付属しています（「スタート」メニューから起動可能）。
ものすごく受信感度が高い状態（これは確か田町駅ホーム）では、アンテナ表示が 5 本以上のところで安定しています。
逆に、巣鴨～西日暮里間では上の画像のようにアンテナ表示がほぼ 0 本で、全く受信できていないのが分かります。
こちらは有楽町駅手前くらい。映像はほぼ途切れることこそなかったものの、電車のように高速移動中はやはり電波状況がめまぐるしく変動しているのがよく分かりますね。
このツール、単純に受信状態をグラフで表示するだけのものですが、「VAIO モバイル TV」のアプリケーション画面に表示されるアンテナ表示よりは詳細な状態が確認できるため、この情報をもとに受信感度の良い場所を探すなどの対策は可能です。
ワンセグはこの 4 月に本放送がスタートしたばかりで、まだまだ「どの地域で、どの機種で、どんな条件で受信できた／できなかった」という情報が多いとは言えない状態にあります。が、ソニーではソニースタイルの「燃えよ！ワンセグ野郎」や VAIO サポートページ内「VAIO Hot Street」のカテゴリー「ワンセグ [１セグメント放送]」などで、実際のユーザーの方々からの情報を募集し、公開しています。
地域によってはまだまだ情報が少ないところもありますが、自分のいるところの近くがどんな状況か、というのが分かるくらい徐々に情報が集まってきています。ワンセグ対応の VAIO をお持ちの方は、ぜひこれらのサイトに投稿いただき、情報を共有できればと思います。私も今回の実験結果を投稿してみようかな。機会があれば、また別の路線でも試してみたいと思います。
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