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自民党ブロガー懇談会:サンドイッチ問題?と世耕議員との一問一答 [ブロガー懇談会関連]

 すでに会の開始から1時間20分。私は食事は出ないのだろうなと思っていたので事前に食べてから行っていたのですが、机の上に置かれた水には何度も手を伸ばしたくらいには疲れていました。

 そして当初予定の閉会時間を過ぎて、中川政調会長、根本広報本部長が退席されたところで、世耕議員が「軽食を出すべきかどうかネット上で議論もあったようですが、こちらとしても別に抱き込もうとかそういう思いはありませんので。ただお金を払うという方に対しては、サンドイッチ680円、アイスティー300円、合計980円で領収書も用意しています」とニヤリ。

 それでいかがですかと会場の皆さんに聞かれたのですが、パチパチと拍手が起こってみなさん受け入れたようでした。ガ島通信の藤代さんが一人きっぱり拒否しますと手を挙げられ、ネットコミュニケーションの視点の徳力さんはお金を払いますと宣言。
 私はというと、ノートを取るのに一生懸命で手を挙げ損ねたのですが、すでに新幹線の時間も迫っており、ぎりぎりまで粘るつもりではあったもののノート取りもあり、とても食べてはいられないということで、配る段階でこっそりお断りしました。


 そんなこんなで取ったノートを元に、残りの質疑応答を再構成です。しつこいようですが、私のとったノートだけを元にしておりますので、もしかしたら事実誤認などもあるかもしれません。コメント欄にて指摘いただければ訂正しますが、あらかじめご承知おき下さい。

 偉い人達がいなくなったのと、食事が配られたことで会はかなり打ち解けた雰囲気に。世耕議員はそのまま質疑応答を続けましょうとおっしゃいますが、やはりあきらかに空気は変わっていました。
 例えばこれまでは質問する前に名乗っていたのが(ちなみにこのレポート上では、ネット上で名前を公開していない人や確認できなかった人のお名前は伏せています)、もう名乗ることもなく次々と手が上がって質問していきます。


 「ペット税の創設について。これはあきらかに贅沢な部分であり、税を取る意義があるのではないか」
 「もう一点、パブリックコメント(政府が一般から意見を募集するもの)のメール扱いについて」という質問が。
 世耕議員はそれに対し、「ペット税については検討はしたことはない(難しいのではないかというニュアンス)」、パブリックコメントについては「取り扱いについては法定化された。内容にあわせて分類して、それぞれ大きくまとめたものに対しての政府の見解は出している。一人一人にメールを返すということはしない」という答え。

 雰囲気が一気に砕けたのと、世耕議員が元々頭の回転が速く率直な方ということもあり、一気にスピードアップしています。なのでノート取るのも大変でした。


 「憲法89条について改正の検討はされているのか」という質問。
 ちなみに89条は「公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。」です。
 世耕議員の答えは「すべての条文について議論はしている。問題になっていないということは、今回は見送りという判断がされたのでしょう」という答え。


 「国の債務は増えている。公のものから切っていこうという風潮もある(公務員削減などのことだと思います)。自分としては切ってから増税して欲しい。でないと、怠け者はいつまでもそのままだ」という意見。
 世耕議員はそれに対して「切るだけでは16兆円は埋まらない。国民にきちんと説明できるようになった段階で、負担をお願いしたい」という答え。福祉に関しても質問が出ていましたが、それも今検討しているもののまだ公にはならない段階だそうです。


 【ミナログ】製造業社長の逆襲のみどりかわさんが、憲法9条に関して質問されます。ご自身のブログにも、詳しい応答が載っています。
 私がまとめたところでは、ご質問は「自分は製造業をやっているが、憲法9条が改正された後、武器はどこから持ってくるのか」また「郵貯や簡保の解禁で約340兆円のお金が市場に出るが、どこに流れるのか。武器を作るのに使われるのではないか」というもの。

 それに対する世耕議員の答えは「武器は今でももう作っている。自衛隊の装備などは日本で作っている。ただ輸出はしていない。アメリカから買ってきている部分などはあるが」。「郵貯簡保に関しては、それが武器製造に流れることはないと思う。そもそもいきなりそれだけのお金が(市場に)流れるわけではなく、まず3兆や5兆くらいだろう」というお答え。


 次に、FPN/ネットコミュニケーションからの視点を運営しておられる徳力さんが、自分もNTT出身で世耕議員と同じなんですと自己紹介なさった後で、昨日民主党の懇談会に行って来ましたというお話を。世耕議員も「個人的に興味があります」と返事されておられました。
 その民主党懇談会の席上で、民主党さんが「うちには世耕さんのような人がいないので・・・」と言っておられたことを引かれ、「今回の選挙は見事にカウンターがはまったと思う。そこでお聞きしたいのは、今回の選挙で「これは効いた」という手、それからもう偉い人がいないので話していただきたいのですが、「これは大変だった」ということを是非」という質問。
 面白い質問の仕方、また内容だなーと身を乗り出して聞いていました。

 それに対する世耕議員の答えは、「別に凄いことはやっていない。今回の選挙でやったのは、民間で言えば新入社員がやるレベルのこと。
 あえていえば、自民党には国民の声という電話窓口があって、ここにたくさんの意見・苦情が来るのですが、すべて人間が答えている。重要な出来事があったりすると、電話が殺到する日というのもあるのだけれど、そう言う時は夜の8時まで受け付けている。ちなみに民主党は機械で応対して終わりです。
 ただこれまではその寄せられた声を一覧にして、幹部に回覧して終わりだったのが、今回は細かくやりました。候補者の髪型に関する意見まで、直接候補者に伝えたりしました」と。会場からもほーっという声が上がっていました。

 「ここが大変だったというのはないんですが・・・」と頭を捻りつつ、「あえていえば、マニフェストの作り方はマズかったと思っている。旧来的に、シンクタンクが出してきたものをそのままずらっと一覧にしてしまった」という話でした。
 私は自民党のマニフェスト冊子は、他の党に比べてかなり洗練されていたという印象だったので、この発言は意外であったと共に、世耕議員の恐ろしさも感じました。

 これ今回、自分が質問しようと用意していって、結局ノート取るのと新幹線の時間が迫ったのでタイミング逃して聞きそびれたことなのですが、「自民党は伝統的にマスメディアに対してこちらから規制などの働きかけはしないという不文律があったと聞いている。今回世耕さんはかなりそのあたり積極的にやられたけれども、やはり民間のボーダーラインと政府・政党のボーダーラインは違うと思います。そのあたり、こちら側からマスコミに働きかける(例えば刺客という言葉を使うのを止めてくれと通達する)ことに関してどうお考えですか。ご自身の中で線引きというものはありますか」っていうのを聞いてみたかったのです。
 ・・・じゃあ聞けよ、ってことなんですが。すみません。はい。


 私はこのあたりで時計とにらめっこしつつ、新幹線の時間を気にして非常に焦っておりました。
 もう限界かーと思ったあたりで徳力さんが面白い質問されたりするもんですからもう。次の質疑応答が終わったら、その時点で席を立って帰ると決意して聞いていたのが、以下の話です。

 質問されたのはガ島通信の藤代さん。応答の内容については、ご自身のブログにも詳しく掲載されています。
 「一点AかBかで答えて欲しいのですが、今回の選挙は自民党の演出か、マスコミが作ったものか」、もう一つ「自民党は本当に政策で勝負するつもりがあるのか。今回の参加者を見ても分かるように、国民が言いたいことは山ほどある。しかしマスコミは(政策報道ではなく)政局報道しかしない。マスコミ報道の問題点について、どのように考えておられるか」。

 世耕議員の答えは、まず最初に質問に対して明確に「マスコミが作った。こちらからはまったく作っていない。小泉さんはある種の天才、特に言葉(フレーズ)に関してはなので、まったくこちらからは触れない。触ったら機嫌が悪くなる。私が今回入閣できなかったのも、色々言い過ぎたからではないかと思っている」との答え。後半の「入閣できなかったのは」のところで会場から笑いを取っておられました。私はその一方で、やっぱり一議員として入閣できなかったことには、多少の悔しさもあるのかなと思ったり。
 それから2点目ですが、「マスコミでは経済部と政治部の人はまったくやり方が違う。経済部は裏取りをしっかりやる。情報をきちんと確認して事実関係を固めた上で記事にする。それに対して政治部は杉村太蔵議員の一挙動がニュースになる。普通の会社だと新入社員が会社の前でちょっとしゃべったことがニュースになるなんて考えられない。そのあたり非常にイージーだと思う。
 テレビは掘り下げて報道をしてくれない。いつも大論的にしか物事を語らない。もうテレビに頼っていては無理だと思っている。だからネットの皆さんと情報発信をしていきたい」と語っておられました。

 私はこの質疑応答が終わった瞬間に、脱兎で会場を出たのですが、最後にとても興味深い、また世耕議員の静かな決意の伺えるお話を聞いたと思います。「もうテレビに頼っていては無理だと思っている。だからネットの皆さんと情報発信をしていきたい」。この思いにネット側はどこまで答えられるのか。今後の課題だなと思いました。


 さてそんなわけで、新幹線の最終に間に合うようギリギリに会場を出たのですが、この時点で20:45。懇談会はまだあと15分ほど続いて、その後総裁室ツアーなども行われたようです。
 しかし私は参加していないので、レポートはここまでです。

 そうそう、お間抜けなことに急ぐあまり会場に旅行カバンを忘れて出てしまったのですが、新幹線の中で自民党さんに電話して、後日着払いで送ってもらえるようお願いしました。とても丁寧に対応していただきました。
 即日さっそく丁寧に梱包された荷物が届きましたが、送料は自民党さんが払ってくださったらしく、「それではあまりに申し訳ないので」とメールしたところ、ではこちらに募金という形で送料分払ってください。ということで決着しました。

届いた荷物

 自民党事務局の方はこの対応にしろ、「会場を出る時にリボンつけたままではよくないですから回収しましょうか」と丁寧に声をかけて下さったことといい、全体としてとても親切でした。それはつまり教育が行き届いているってことでもありますが・・・。ともあれ、非常に親切にしていただいたことを、ここで一言書き添えておきます。

 いろいろと考えるところの多い経験でした。概論はこちらにまとめてありますが・・・。また後記・まとめとしてもう一本記事を書こうかと思います。


とりあえずの民主党ブロガー懇談会感想
とりあえずの自民党ブロガー懇談会感想

民主党ブロガー懇談会:前記・確認
民主党ブロガー懇談会:前記2・口火を切るまで
民主党ブロガー懇談会:憲法改正問題に関して
民主党ブロガー懇談会:ネットと政治に関して-先端vsド素人
民主党ブロガー懇談会:食い下がりで見えた沢山のもの
民主党ブロガー懇談会:まとめと私の考えるネットジャーナリズム

自民党ブロガー懇談会:質疑応答・コンテンツ、バイク、ニート
自民党ブロガー懇談会:中川議員の話、女系天皇問題
自民党ブロガー懇談会:質疑応答・障害者支援、世襲と公募
自民党ブロガー懇談会:質疑応答・IT教育、懇談会の意義、女性
自民党ブロガー懇談会:サンドイッチ問題?と世耕議員との一問一答
自民党ブロガー懇談会:まとめと2つの提案

自民党メルマガ/ブログ作者との懇談会:参加談一覧
ブロガー懇談会:残された宿題
ネットはネット内で完結してはいけない ~ブロガー懇談会に期待すること

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