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衆議院解散:選挙だ、祭りだ [雑記]

 郵政関連法案が参議院で否決され、衆議院が解散、総選挙となりました。さあ、祭りの季節がやってまいりました。・・・私は選挙が大好きです。特に国政選挙には大変に燃えます。公示日前からあちこちの議論フォーラムに出入りして語り合い、選挙当日はあらかじめテレビの占有を家人に宣言。すべての局をザッピングして閲覧+ネットに繋がっているパソコンとの間を言ったり来たりして、やはりリアルタイムで同好の士と語り合いながら、「今は何々区が面白い、要注目!」といった感じで一晩中大騒ぎです。家人には大変に奇妙なものを見る目で見られますが、気にしません。選挙は祭りです。踊るぜ野郎どもッ、ということです。

 この際、正直に言うと政治理念や支持政党、支持候補者はたいした問題ではありません。いえ、私にも一応政治的意見というものはあります。しかしそれはそれとして、支持している候補者であっても落選するならそれが民意ですし、支持しない候補者であっても落ちそうになって涙目になっていると同情するのです。
 普段は偉ぶっている議員さんたちが、その政治生命をかけて争う場、これが燃えずにおられましょうか。しかも結果はリアルタイムで中継され、党首や執行部ともなれば、たとえ負けたとしてもテレビの報列にさらされ、負けた理由の総括をその場で迫られるのです。これは熱いです。悪趣味かもしれませんが、やめられません。


 しかし今回の解散、政治とは感情のものであるということが、白日の下にさらされたと思います。自民党内の郵政民営化反対派、彼らはどうみても理性的ではなかった。だってこの選挙は分裂選挙になるとして、大きく分けて小泉派、反小泉派、野党という3つの勢力で争うわけですが、この中でどれが一番負けるかといえば、まず反小泉派でしょう。
 小泉さんのカリスマがいまだ通じるものであるか、あるいは野党が政権を取れるかという部分は読めませんが、反小泉派にだけはどう考えても勝ち目はない。小泉首相を批判する人も、自民党の反小泉派に入れるくらいなら、野党に入れる人が多数だと思います。郵便関係の人だけは熱烈に支持してくれるかもしれませんが、彼らが選挙の上で無視できない勢力であっても、彼らだけで選挙に勝てる勢力ではない。まして当選したとしても、その行き着く先は? 理念なきとはこのことです。

 否決されても小泉首相が解散するとは限らないならばまだしも、解散することは採決前からほぼ確定していました。まったくもって愚かな行為であったと思います。しかし、彼らの考え方自体は分かります。これはつまりプライドの問題だったのでしょう。実に日本人らしい、感情優先の論理です。負けると分かっていてもやらなきゃいけないことがある、というわけです。
 ・・・もしかしたら彼らはまだ、選挙で勝てると思っているのかもしれませんけど。激情から覚めきっていないなら、まだそういう夢も見られるかもしれません。いやまったく、現実主義者がなぜ失敗するかといえば、自分が現実的なあまり相手も現実的に考えるだろうという儚い希望を抱くからなのです。
 ちなみに、この場合の現実主義者は自民党執行部です。小泉首相自身は、彼は彼で充分感情的であったと思うので。

 もっともあの人はああいう人です。彼の魅力はまさにその感情性、このまま妥協していれば中曽根総理を超える長期政権として歴史にその名を残し、華やかに引退の道を飾ることができたのに、こんなことにこだわって自ら解散してしまう、その非論理性にこそあるのですから。
 そんな人であったからこそ、小泉ブームを巻き起こし、あのような美しい組閣を行い、鉄壁の支持率40%を維持して、マスコミの叩きにも負けず、最近にはない長期政権を実現してみせたのです。
 私は何はともあれ、この長期政権を打ち立てたこと、そうして政治の安定を作り出したことは高く評価しています。それは社会の安定、経済の安定、緩やかな回復とも無縁ではなかったと考えています。また、とかく政治に混乱をもたらし政局を劇的なものにしようとするメディアの影響力も、一定にしろ排除することに成功したと思っています。
 さてその小泉政権はここで幕を閉じるのか・・・。興味深いところです。

 私は小泉さんという人の政策に関しては是々非々ですが、あの人個人のことはとても好きです。しかしこの総選挙で負けるなら、それが民意というものでしょう。その時、あの人はあっさり執着も見せずに政界から引退するような気がしてなりません。その去り際の後姿の美しさまで、今からまぶたに思い浮かびます。いつか回顧録を書いてくれたら、その値段がいくらでも絶対に初版で買います。
 ・・・とか書いていると負けると思っているみたいですが、実のところよく分からないというのが正直なところです。そもそも私の選挙予測は当たらないのです。これだけ趣味にしているのになー(その不真面目な態度がいかんのではないか)。


 こんな愚かな選挙、やらずにすめばそれが一番でした。でもやるとなれば、徹底的にやるべきです。小泉か、自民党反小泉派か、それとも野党に政権を取らせるか、翻って考えてみれば実に現実に即した分かりやすい選択肢が国民の前に示されているのです。民意を問うという点では、決して無駄な選挙ではないと思います。
 やるとなったら徹底的にやりましょう。そして楽しむ。・・・少なくとも私は。

 さて、選挙の季節がやってまいりました。暑い夏の祭りです。政治家の皆様、せいぜいお体には気をつけて、国民の民意にその身を晒してください。私も末席ながらそれに参加させていただきます。
 選挙は、祭りです。


 小泉内閣総理大臣記者会見[衆議院解散を受けて]  kantei.go.jp (演説全文&動画)

 自民党:http://www.jimin.jp/
 民主党:http://www.dpj.or.jp/


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