Vフォー・ヴェンデッタ [洋画レビュー]
Vフォー・ヴェンデッタ(監督:ジェームズ・マクティーグ)
久しぶりに大感動して、最後は涙ぐんでしまった映画。これ、フラガールとかとは全く違うたぐいの感動なのだ。
全体主義国家と化した近未来のイギリス。国営放送局で働くイヴィーは、Vと名乗る仮面の男と知り合う。Vはアナーキストでテロリストだった。全体主義を打ち砕く為の、Vの戦いが幕を開けた・・・・。
これを劇場に観にいった時は、ストーリーの読めない映画を見るのが余りに久しぶりなのに気付いて愕然とした。先の読めない映画を観るっていう事は、観ている間、何が起こるかサパーリ判らないので、ずーっとワクワク状態。この段階で既にウレシいw
そしてラスト。自分でもプチ驚く程高揚した。 う〜ん、思い出せないくらい久しぶりの感覚。無理矢理比較すると「ラスト・エンペラー」以来って感じか!?(同意してくれる人は0人と思われ(爆))。要は、映画が続いて来て、ストーリーの着地点が非常に明確に出現する、そのぴったり感にゾクゾクするのだ。(ちなみに「ラスト・エンペラー」では、波瀾万丈の一生を送って来た最後の皇帝・溥儀が、庭師として働いている姿を遠景の中に捉えているシーンでグッと来た)
映画っていいな〜w
映画公開前に予告編では、ウォシャウスキー兄弟とかマトリックスとかいう販促の戯言がポンポンと出て来ていたが、それに振り回されて観ると肩すかしを食うような内容なのだ。アクションシーンなんて、全部足しても数分くらいの印象だし、Vも全然ヒーロー然としたカッコ良さを見せない。そう、もっと人間らしい。
映像的には確かにスタイリッシュではあるが。
英国のガイ・フォークスデーの事とか位は予備知識として知っていた方がいいと思うけど、そのままでもそれなりに分かるので多分大丈夫。先日DVDも発売になったし、とにかく出来るだけ大勢の人に観てもらいたい一本です。
横道にそれるが、予告編にまつわる販促的虚言ってのは、社会人的には仕方ない気もするんですけどね〜。自分でこの映画を宣伝しろって言われたら困るよな〜とか(汗)。売りが難しい映画だよね。魅力を説明したら難しい話になりそう。「V〜」のつくり自体はエンターテインメントだと思うんだけど。
でも、ホント最近の映画の予告編って、映画本編の見せ所を惜しげもなく(と言えばいいけど、悪く言えばいいトコばっかり見せ)投入していて、予告編はカッコいいけど本編観てももう感心するような隠し球は存在しないなんて状況がザラ。姿勢としても観客を騙してでも観させれば勝ちみたいなのばっかりで、こんなんじゃそのうち誰も映画の販促内容を信じなくなるんじゃないかと心配です・・・。
こちらは原作のコミックのハードカバー。これもなかなか面白いですが、読む人を選ぶかも。
久しぶりに大感動して、最後は涙ぐんでしまった映画。これ、フラガールとかとは全く違うたぐいの感動なのだ。
全体主義国家と化した近未来のイギリス。国営放送局で働くイヴィーは、Vと名乗る仮面の男と知り合う。Vはアナーキストでテロリストだった。全体主義を打ち砕く為の、Vの戦いが幕を開けた・・・・。
これを劇場に観にいった時は、ストーリーの読めない映画を見るのが余りに久しぶりなのに気付いて愕然とした。先の読めない映画を観るっていう事は、観ている間、何が起こるかサパーリ判らないので、ずーっとワクワク状態。この段階で既にウレシいw
そしてラスト。自分でもプチ驚く程高揚した。 う〜ん、思い出せないくらい久しぶりの感覚。無理矢理比較すると「ラスト・エンペラー」以来って感じか!?(同意してくれる人は0人と思われ(爆))。要は、映画が続いて来て、ストーリーの着地点が非常に明確に出現する、そのぴったり感にゾクゾクするのだ。(ちなみに「ラスト・エンペラー」では、波瀾万丈の一生を送って来た最後の皇帝・溥儀が、庭師として働いている姿を遠景の中に捉えているシーンでグッと来た)
映画っていいな〜w
映画公開前に予告編では、ウォシャウスキー兄弟とかマトリックスとかいう販促の戯言がポンポンと出て来ていたが、それに振り回されて観ると肩すかしを食うような内容なのだ。アクションシーンなんて、全部足しても数分くらいの印象だし、Vも全然ヒーロー然としたカッコ良さを見せない。そう、もっと人間らしい。
映像的には確かにスタイリッシュではあるが。
英国のガイ・フォークスデーの事とか位は予備知識として知っていた方がいいと思うけど、そのままでもそれなりに分かるので多分大丈夫。先日DVDも発売になったし、とにかく出来るだけ大勢の人に観てもらいたい一本です。
横道にそれるが、予告編にまつわる販促的虚言ってのは、社会人的には仕方ない気もするんですけどね〜。自分でこの映画を宣伝しろって言われたら困るよな〜とか(汗)。売りが難しい映画だよね。魅力を説明したら難しい話になりそう。「V〜」のつくり自体はエンターテインメントだと思うんだけど。
でも、ホント最近の映画の予告編って、映画本編の見せ所を惜しげもなく(と言えばいいけど、悪く言えばいいトコばっかり見せ)投入していて、予告編はカッコいいけど本編観てももう感心するような隠し球は存在しないなんて状況がザラ。姿勢としても観客を騙してでも観させれば勝ちみたいなのばっかりで、こんなんじゃそのうち誰も映画の販促内容を信じなくなるんじゃないかと心配です・・・。
「Vフォー・ヴェンデッタ」公式サイト
こちらは原作のコミックのハードカバー。これもなかなか面白いですが、読む人を選ぶかも。
映画館では見ていないのですが、DVDを見てかなり気に入ってしまいあちこちのレビューを見て回っています。
上映からかなり時間がたっている映画なので、皆の熱が冷めてしまったようで乗り遅れ者としてはちょっと淋しい…。
本当に久しぶりに「カッコイイ…」と思える映画でした。
tomoartさんの言う通り、この映画は予告編と随分イメージが違っていましたね。あの予告で見なかった人も多数いるのではないかと思います。(実は私もその一人(笑))では自分だったらどう作る?と言われると…確かに難しいかなー。
by mx2 (2006-12-09 04:05)
>mx2さん
ワタシはこの作品、何回見てもラストのみんなが一斉に仮面を外す場面で泣けてしまいます。要は「抑圧からの解放」の象徴なわけですが、この映画がそこまでに描いて来た事の着地点として、余りにも鮮やかな結末だと思うのです。
物語冒頭、イヴィーに自己紹介する時にVが言ったセリフ
「仮面はただの虚飾にあらず/もはや素顔をさらして歩ける世界でないゆえだ」
という言葉が覆されたわけです。
ちなみに上記のセリフは字幕の言葉なのですが、実はかなりの意訳で、本来の英語ではそこまでラストにリンクしていないことに、DVDを見て気付きました。例えば吹替え版のセリフは
「この扮装は伊達ではなく、そこに名残りをとどめる民の声は、すでに空しく消え去った」
と言っています。原文をヒアリングするだけの能力がないのですが(笑)、便利なことにDVDには英語字幕があり、それによると
「This visage,no mere veneer of vanity is a vestige of the vox populi,now vacant,vanished.」
と言っているらしい。直訳すると
「この顔は単なる虚栄の為の虚飾ではなく、空虚な今では消滅した人民の声の痕跡である。」
位ですか。(ホントに英語能力ないので文章は間違ってるかも汗)まぁ字幕のニュアンスは感じられないかなぁ・・・と。もしかしたらシェイクスピアとかからの引用なのかなぁ、とも思うのですが、こちらこそよく分かりません。知っている方がいらっしゃったら教えていただきたいです。
逆に気付いたのは言葉遊び。原文を見ると分かりますが、「V」から始まる単語ばかりを使っています。このセリフの後、「V」と名乗る訳ですが、なかなかお洒落ですねw
by tomoart (2006-12-09 15:50)