SSブログ

畠中恵さん「しゃばけ」 [本☆☆☆]

しゃばけ

しゃばけ

  • 作者: 畠中 恵
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2004/03
  • メディア: 文庫

日本ファンタジーノベル大賞優秀賞。なにかと日本ファンタジーノベル大賞受賞作とは縁が
あります。
池上永一さん、佐藤亜紀さん、恩田陸さんなどなど好きな作家を輩出してくれています。
この物語も読み始めたら、面白くて止まらなくなりました。

主人公は日本橋の大店(間口が十間(約18メートル!))廻船問屋長崎屋の若だんな。ただ、この
若だんなが超虚弱体質で、17歳にもなるのに一冬に3回も熱を出して5日間は寝込むという有様。(あんまり人のことは言えませんが、若だんなほどではない、と思う)
この若だんなの手足となるのが犬神や白沢(はくたく)を初めとする妖怪たち。犬神と白沢は手代と
してそれぞれ佐助、仁吉と名乗って長崎屋で働いています。他にも鳴家や屏風のぞきといった
小鬼や付喪神なども若だんなの周りに居ます。
そんな中で、若だんなが夜中にお忍びで出かけた先で殺人事件に行き逢います。それから次々と
薬種問屋の人間が襲われ、殺されます。事件の度に下手人は捕まっているというのに。若だんな
は妖(あやかし)たちを総動員して事件の捜査を開始し、やがて人ならぬものの仕業ではないか
という推理に行き着きます。

若だんなの育ちの良さと、妖たちの人とちょっとズレた感覚がこの物語をのんびりしたものにして
ます。最後の「できそこない」との対決も、手に汗握るという緊迫感はなく、若だんなの作戦勝ち
みたいな結末。そこに違和感がないのが、様々な伏線のせいなんでしょう。
若だんなの出生の秘密などもあり、非常に楽しめる内容になっています。
続編も読んでみようと思います。

ところで、「しゃばけ」ってどういう意味なんでしょう?


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。