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ニキ・ド・サンファル展 [展覧会(西洋画)]

 数日間ネットに接続できなかった。ケーブルの故障かと調べてもらったら、期限切れのセキュリティソフトMが、yahooの画面を邪魔していたとのこと。よくあるケースだそうで。。。

Tigerkitaさんが、ニキ・ド・サンファルのイメージで美女を描いてらしたのを見て、
http://blog.so-net.ne.jp/tigerkita/2006-08-02#favorite

私も、ちょっと気になるニキ・ド・サンファルについて、書くことにしました。

これは、パリの国立近代美術館にある「花嫁」。
白い脆い彫刻。瓦礫のような材質で、さわると崩れそう。
異様に小さい花嫁の顔が悲しげなのです。

すごく気になったので、同行したアーティストの友達Yに「ねぇ、あれ」と言うと
ケラケラっと笑って「ニキや~。ニキはおもしろいんよ~」
えっ?これ、おもしろいなんて、、たしかに変わってるけど、笑うような感じじゃない。

ミュージアムショップで、Yが本を開いて見せてくれる。
「ほら、さっきのニキ。おもしろいやろ」

ポップアート的な色づかいで、タイトルが「死」
よく見ると、足元はバッタバッタとなぎ倒された動物や人。

この後、私がポンピドー(国立近代美術館)に行くたびに、ニキの花嫁は毎回
違う場所にたたずんでいます。

脆そうにみえるけれど、実は強いエネルギーがある、と何回か見るうちにわかって
きました。

5月に大丸百貨店(東京)で「ニキ・ド・サンファル展」がありました。
その時の展示作品の絵はがきがコレ↓



解説で、「ニキはガウディのグエル公園へ行ったとき、神の啓示をうけたような
気がした」 を読んで、なるほど~!この彫刻、そう思いませんか?

ガウディの建物めぐりを最近なさったた「りんこうさん」のブログ
http://blog.so-net.ne.jp/rinkou/2006-05-25

 ★ニキ・ド・サンファル展は8月15日まで名古屋市立美術館で開催中。
栃木県那須には、ニキ美術館があります。(Tigerkitaさんブログ参照)


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コメント 13

coco030705

こんばんは。
このアーティストは知らない人だったんですが、最初の「花嫁」の彫刻が
繊細ですばらしいですね。こういう作品、好きです。
その他のは、ガウディに影響されているというのがわかりますね。
ガウディは素晴らしいですね。私も少し前の行きましたが、サグラダ・ファミリア
やグエル公園やマンションなど、最高にステキでした。こんなマンションで
暮らせたら幸せだろうなと思いました。
by coco030705 (2006-08-05 21:26) 

匁

Taekoさん おはようございます。
リンク貼っていただいてありがとうございます。
同行されたアーティストのお友達が「ニキや~。ニキはおもしろいんよ~」
と言われたのは専門家から見ると確かに 「変」 異端 技術的に?
かもしれません。
その点は美術学校で基礎教育も受けていないことを、非常に悩んで夫に話していたとのことです。でも、だから、その束縛にとらわれず自分の感情の思いを素直に表現できたのではないでしょうか?!
Taekoさんはポンピドー美術館に何度もいかれたんですか?!   私も
一度は言ってみたいですね! これ素直な表現です。(笑)
by (2006-08-06 08:15) 

berry

TaekoLovesPa.. さんのブログは勉強になります。
美術は嫌いではないけど、如何せん知識が乏しいの、、、トホホホ

ニキというアーティスト、当然知らないのですが、でもワタシ、この人の作品は好きです。ワタシは好きか嫌いか、自分の感性で勝手に判断してしまうトコロがあるんだけど、私の感性はこ〜ゆうモダンタッチが好きなの。それと、モノトーンの作品も好き。てんでバラバラですね。(笑)
「絵はがき」の作品、<神の啓示をうけたような>うん、そう思いますね。
by berry (2006-08-06 09:31) 

いっぷく

射撃絵画の人と同一アーティストとは思えないような印象ですが、つながっていますね。
結構、難しいテーマに正面きって向かっていたんですね。
それでいて親しみのある色を取り込んでいて鑑賞する側の気持ちを和らげます。

興味を引くアーテーストがTaekoさんによって一人増えました。
by いっぷく (2006-08-06 10:28) 

yk2

なんだか面白い造形ですね。ガウディで神の啓示か~。
僕も知りませんでしたニキ・ド・サンファルってアーティスト。いつもながらtaekoさんの好奇心が向かうところ、その範囲の広さ、深さにひたすら感心です。

「死」はポップに毒吐いてるので面白いけど、「花嫁」は・・・・ちょっと恐いかも。「脆くてすぐにも壊れそう」なのも毒なのかな?。
by yk2 (2006-08-06 12:28) 

TaekoLovesParis

☆nice&コメントありがとうございます。
▲Cocoさんへ
ガウディは特別な才能ですよね。ああいう形を思いつき、それを作品にして
しまうのがすばらしいですね。
Cocoさん、あそこに住みたいとお思いになったのね。インテリアもガウディ色
なんでしょうか。下にコメントを書いてくださってる「いっぷくさん」は、キッチン
のノブにガウディのものを使っていらっしゃるから、インテリアもありうるな、と
思ったの。

▲kitaさんへ
なるほどね~、美術学校に行かない方が束縛がなく、オリジナリティが
出るんでしょうね。感情がほとばしってるとわかる作品がいくつもあります
よね。
いつもkitaさんの<素直な>コメント、楽しく読ませていただいております(笑)
by TaekoLovesParis (2006-08-06 19:02) 

TaekoLovesParis

<つづき>
▲berryさんへ
やっぱり初めは好きか嫌いかでしょう。好きと思ったら、他にどんな作品が
あるのかなって思ったりするから。私は、友達や環境に恵まれて、いろいろ
教えてもらったので、興味の幅が広くなったの。
外国の新しいアーティストってなかなか知る機会がないですものね。
フランシス・ベーコンって、昔習った哲学者と同じ名前の人がいるので、
「あれ?」と思ったら、やはり友達Yが「あのベーコンの子孫や。でもちょっと
しょうもない絵やろ~」と教えてくれたし。

▲いっぷくさんへ
そう、射撃絵画から出発した人です。射撃で破壊して瓦礫になった素材を
使った「花嫁」なんです。いつも現状に満足しないで、次、次、と考えて
いたのでしょうね。作品が時代で大きく変わっていきますものね。
色使いには女性らしい優しさがある気がします。

▲yk2さんへ
一番下の曲乗りのようなガウディ風オブジェがたくさんあるのが、那須高原のNIKI美術館です(行ってないけど)。この美術館を作った人はパルコの元社長夫人で私財で作品を買い集め、作ったんだそうです。
「花嫁」恐いでしょ。しかも背丈が2mくらいあるし。
でも、だんだん、「あなたの悲しみはなに?」って気持ちになってくるの。
つまり、恐いのに人を寄せ付ける魅力があるんだと思う。
by TaekoLovesParis (2006-08-06 19:23) 

シェリー

こんばんわ。
ニキさんという方初めて知りました、そして初めて観る作品ばかり。
少し衝撃的ですね。
「花嫁」タイトルだけ観るととても幸せなイメージなのに・・・
私にもとっても悲しそうに観えます。どういうものの表現なのでしょう。
でも魅力も感じます。実物を観て見たいなという気持ちになります。
Taekoさんのブログに巡り合って、とっても素敵な世界が広がります!
by シェリー (2006-08-06 20:34) 

無名

こんばんわ☆
美術に詳しくはないけどいろいろな作品を見るのは好きなので
Taekoさんの記事はとっても勉強になります(=^_^=)
『花嫁』…確かにどこか悲しげでなんだか怖い気が…ポーズや色合いの
せいでしょうか?不思議ですね~。そしてその下『死』。一見、カラフルな色づかいでカワイイとか思ってしまいましたが、よく見ると鎌を持ってるし薙倒されてるし、これもまたちょっとコワイ…(-_-;)生と死、光と闇が紙一重って感じなんでしょうか…専門的な知識が全くないのでうまい表現が出来ませんがニキ・ド・サンファルって不思議な作風ですね~またひとつ勉強になりました(^^ゞ
by 無名 (2006-08-06 23:58) 

TaekoLovesParis

nice&コメントありがとうございます
▲シェリーさんへ
内面に何かを持った作品って、ひきこまれますよね。
作品がメッセージ性をもっているって、わかります。
Nikiは雑誌「ヴォーグ」の表紙にもなったほどの美人。
「美しい!」って讃えられるだけじゃ、物足りなくて表現者になりたかった
んでしょうね。

▲いっちーさんへ
<ポーズや色合いのせい>
そう、そしてホンモノはオブジェだから素材もね。アンバランスで不思議
に感じますよね。
見たもの、感じたものを描く絵画と違い、オブジェ作品は強い意志表現
ですよね。
<生と死、光と闇が紙一重>
人生ってそういうものなのかもしれない、、、って思うと、こわっ(恐)。
だからこそ、ポップな色あいですよね。楽しく行こうって。
(いつも柔らかな感受性のいっちーさん向けの解釈)
by TaekoLovesParis (2006-08-07 08:47) 

maruwo

ご無沙汰してます☆
このニキの「死」の木馬みたいなのに私の陶芸魂が沸々と・・・(嘘)
でもホントにものすごく気になる。
そして最後のトコ見て、ビックリ!必ずや名古屋市立美術館へ☆☆☆
taekoさん、ありがとー!
by maruwo (2006-08-07 20:28) 

TaekoLovesParis

maruwoさん、<私の陶芸魂が沸々と・・・(嘘)>
うけてる、うけてる(笑)
Nikiからパワーもらって元気になってね。
(え、元気だって?引越し疲れしてるかと思ってた)
by TaekoLovesParis (2006-08-08 00:42) 

TaekoLovesParis

Taddyさん、nice&コメントありがとうございます。
今まで私がブログで取り上げた作家全員、Taddyさんは美術史の時間に
習ったっておっしゃっていたから、いつもいい美術史の授業って思っていました。Nikiは新しい人だし、アウトサイダーだから習わないのね、とわかって、
とても納得してしまいました。
by TaekoLovesParis (2006-08-13 08:59) 

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