『老子』を読む。 第二回目。 [Books]
この本が届いた。読み始めている。
とても読みやすい現代語訳で、しかも、もともとの『老子』のエッセンスが失われていないように感じられる。
これまでに何種類かの『老子』を読んできたけれども、読み下し文や、それらを日本語訳したものは、儒教に対するアンチテーゼの色合いが、相当に感じられるものが多かったように思える。
ところが、『タオ―老子 (ちくま文庫) 加島 祥造 (著)』には、そういう感覚があまり感じられない。
クラッシック音楽でも、新しい解釈によって、新鮮な曲として甦ることがあるが、『タオ―老子 (ちくま文庫) 加島 祥造 (著)』では、『老子』の思想が、とても新鮮なものとして、まるで新たな哲学のように現代に甦っているように感じられる。
こういう新しい解釈というか、現代語訳だと、老荘思想が、単なる儒教に対するアンチテーゼではなく、むしろ、儒教の本質をより深く理解するための思索的道具にもなりうるように思える。この本は、かなりの名著なのかもしれない。
コメント 0