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普通じゃないから普通を求めるのか? [ウォッチング]

「普通」…。
幅の広い単語。だけど、その単語で表される内容は具体的でない場合が多い。対比の対象と、文化や世相の軸があれば相対的に「白、黒、グレー」とジャッヂできるだろうけど、そういう使い方でない時は、限りなく怪しい。
普段何気なく、あまり違和感無く見聞きする「普通のデザインが…」、「普通の暮らしが…」、「普通でいいんだよね、普通で…」などのフレーズ。やっぱり変だ。何がどう「普通」なのか…。昔からこういう使い方にはとても座りの悪いものを感じている。なぜなら、少し周りを観察するだけで、いかに「普通」でないことが多いかが判るから。

そう思っていたら、とても共感できるコラムに目が止まる。

日経ベンチャーonline ニッポンの社長へ: 買い手の側にもある重大な欠陥

…(略)…「買い手の重大な欠陥」と書いたが、その実態をこれほどまでに描いたものがあっただろうかという本を最近読んだ。本というより、調査報告といったほうが的確かもしれない。岩村暢子氏の『普通の家族がいちばん怖い~徹底調査!破滅する日本の食卓~』(新潮社)だ。普通の生活者はいったいどうなっているのか知りたい人は、ぜひ一読をおすすめする。…(略)…
…(略)…すべて「私の楽しさ」と「おしゃれで個性的な楽しみ方」で創りあげられた暮らしが、いかにグロテスなことか。著者は私と同じマーケティング出身の人だが、「普通の暮らし」のいびつさを一番よく知っているのは、マーケッターなのかもしれない。…(略)…
[辰巳 渚(たつみ なぎさ)さん文章より引用]

食の偽装問題を切り口に、作り手、売り手だけの糾弾に疑問を投げかけ、買い手側の問題を指摘。「買い手の重大な欠陥」を調査した書籍の内容紹介から、現代のリアリティの無い暮らしについて書かれている。

市場調査、アンケート、ターゲットへのヒアリング等々…を実施する先は、ある意味で普通でなくなってしまっている人が増えている「日本の消費者/買い手/生活者」だ。それらを参照して作られた(デザインされた)ものは、普通なのか、普通でないのか…。だからこそ「普通」を求めているのか…。

刷り込んで、惑わせて、ちょっとだけ他と違う体験を、おしゃれで個性的というラッピングで包んで、お布施を頂く…?。なんか違う業界のようだ…。
辰巳さんコラムでの内容は、食品がらみだけではない。全てに通じていると事柄だと再認識。要ウォッチング!。


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