マンションアドバイザー 6)【本質】 [BUILD-ADVISER ]
今日から毎年恒例の アルツ磐梯にSKIに行きます。
向こうの気温はマイナス6度。想像を絶しそうです。
第6弾 マンション話
先日テレビで、例の偽造問題で住民が内装解体をした
映像がありました。そこで見たものは・・・・・
TVで紹介されたのは畳を剥がしたら、スラブと言われる
床にヒビがあった映像と、余りに取付不良でぐらぐらの手摺でした。
我々。マンション施工屋はこの映像で違うもっと【本質】を見てました。
→やはり構造だけでなかったな。このマンション
- 畳を上げたらすぐスラブが見えた点
- 梁部分のボードを解体したら断熱が無かった点
- 手摺の取付方法
では解説
1について→現在の畳は化学畳といい、発泡スチロールに畳表をつけた
畳を使用してます。発泡スチロールには断熱効果が少しは
期待できるでしょう。しかし、普段の施工方法と2点指摘が
あります。ひとつは、コンクリートの床と壁の接点は冷気が
一番入り込み易い『熱境部分』といい、必ずウレタン吹付け
で断熱してあげなければ、結露を発生します。そして床
に直に畳を敷いてる関係で二重床工法と異なり、空気
層を設けられない為に、遮音効果が望めなくなります。
畳に防音効果はありません。
2について→梁部分もスラブ同様、接合部(入り隅)は『熱境部』が存在
します。しかしウレタンは吹いてありませんでした。今度は
確実に結露の心配が増大される事例です。納まりが厳しい
場合、木軸と言われる木下地を使用する事がありますが
その場合はその周辺をウレタン吹き付けを行います。特に
最近はデベロッパーによっては、スラブ部分のウレタン折り返し
を1M以上確保するよう指摘をされる場合が増えてます。
3について→手摺のスパン(長さ)は4M以上でした。手摺業者はこの大
スパンになると必ず、『振れ止め』をとるのは常識です。
人が触ってグラグラする物は、勿論自然(風や台風)で
ひとたまりもないでしょう。通常、購入されたお客様に検査
してもらう前に、通常『施主検査』が存在し、この様な
施工不良に関しては、指摘されて表舞台に出て来ないはず
です。
数分に映像ではありましたがTVは【本質】を指摘しません。本来指摘される
べき内容が、構造偽造だけにとどまってしまってます。やはりこのマンション
は『構造偽造だけでない』と言わざるを得ないのでないでしょうか?最近
解体を始めるというマンションもありますが、解体する最中を検査する事
が必要で、このようなマンションを造り出すような会社は糾弾されるべきです。
また、グラグラを知っていて購入したお客様も考えなおしてください。
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