ふ)そうかもしれない/フラガール [映画(は]
「今」や「現実」につながる2本の『泪』映画を拝見した。
私のなかでは今年度の日本アカデミーは決定したといえる。
主演女優賞:雪村いづみ
助演男優賞:阿藤快
作 品 賞:フラガール
どちらも、人間、とくに女の人生を描いた良品だった。つまるところ、大いに感動した。
【Save Our Movies】はどちらも事前放映されていないので、安心して鑑賞してほしい。
それでは、鑑賞順に、「そうかもしれない」から…
入りは多くない。ほとんどが老夫婦。しかしこの映画はもちろん老夫婦だけのものじゃない。
雪村いづみの圧倒的な演技力。ダレなんだこのヒト。
ほんとに演技なのかよ。
人の死と残るもの
観てほしいひとたち、また、見方
この映画なにかに似ているとおもった。そう、「小津安二郎」だ。
「ひと」を淡々と撮っている。作風というか、話に演出を求めない撮り方というか
とても淡々としているのだ。そのため、ハリウッド映画のように
どんがら、どんがら、いろんなことが次々と起こることを期待する観客には
平板なストーリーと受け止めてしまうかもしれない。
心のクロック数を下げて、鑑賞することをお勧めいたします。
肩の力を抜いて、それと、心の碇も緩めてください。
…私たちは、死に向かって歩いている。それは誰もがそうだ。
誰かのために生きる。この比率が大きいひとこそ、
充実なる人生を送れるのではないかと、そう思い知らされた。
評価:95点
老人化は人間として逃げられない「さだめ」ではある。
カラダ的に、アタマ的に、その減退には抗えないものである。しかし
「心」はどうなのだろうか?
私たちが、あの世に旅立つ日まで、減退せずに成長をつづけるものは
0ではないはず。私たちは、自分でそれを持っていないと気がついていないだけなのだ。
人を想うこころ。
この映画は、そのことを思い出させてくれる。ありがとう。
あなたのイチバン大切なヒトと、ご覧ください。
「よし子さん。これでいいかい?」
ーーー
つぎ、「フラガール」。
朱色会は、予断をたちきるため、初日の映画鑑賞にこだわりをもっているが
どうしてもブログ巡回をしていると情報がはいってしまう。ぶらりとうことはなく、
ほとんどの方がかなり好印象のひとが多いことが事前に分かってしまった。そこで
この映画は「観に行くぞ」というモードで、千葉中央に降り立った。
京成ローザ10の「10」の意味は、解説するまでもないだろう。しかし、なななななんとだな
やってないんでありますよ。フラガール。
んで、やくみつる(←まちがい)約2年ぶりに「千葉劇場(1)」に足を運んだ。
駅から離れているので、場所がうろ覚えだったのだが、
記憶は確かだった。大きな劇場ではない。しつれいながらこじんまりとした
家庭的な映画館である。2回目の上映はほぼ満席。いやがおうにも期待が高まる。
しずちゃんいい
まつゆきさんいい
トヨエツもいい「2枚目(半)これからもたのむぞ!」
リハウス娘の女優としての「成長」。
新しい「星」あらわる。有望株も、ベテランもうかうかできない業界だな~つくづく。
【1024の瞳】
この映画で特筆すべきものは、演者たちの目・瞳の演技だ
感情がここに集約している。そして撮るほうもそれを撮っている
まなざし、目線、めくばり。それらが感情として観客達に伝わっていく。
これからごらんになる方がいたならば、演者たちの目・瞳の演技に「注目」してほしい。
方言に注釈が入らないのは、その必要がないからである。
「目は口ほどに…」
笑顔の中にあるもの
仕事のカチ
4人の女の人生が絡み合う
助演する男たちについて
…あああいいたいことがおおすぎてこまるぅ~ま、みてくださいとにかく
評価:どこを減点できるというのだ。満点です。
疾風怒濤のように感動が波状攻撃をかけてくる。観客は抗えるはずもなく
それに溺れる。何にって?「自分の涙」に。
スクリーンの裏(演者たち)と表(映画館に訪れた観客)の泪の応酬となるは必定。
大切なものがなにか、いくつもみつかる映画だ。
「最近、泣いてないな~」という人から、「最近、心が乾き目でコマル」という方まで
とてもお勧めしたい映画です。いや是非ご覧ください。
ドラマの最終回は泣いてしまう方、放映開始10分ごろから、終幕まで本編は
最終回がつづきます。タオル持参のこと。
トヨエツのいうとおりだ。
「・・・たく、女ってつええなぁ!」
書きかけで一時中断。今日はカンドー映画2本で泣きすぎてつかれた。
ひとまずは筆をおく。ご勘弁を…ねる。おやすみ。
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