募金で登山？？？

長野に住む車いすの男性が、筑波大学の山海研究室で開発されたロボットスーツ「HAL」を使って４千m級の登山を計画している。
アルピニストの野口健氏のサポートを得ての計画なのだが、障害者の社会進出には良いことだと思うのだ。
しかし、この計画を良く読んでみると、障害者男性自身がスーツを来て登るのではなくて、スーツを来た友人に背負われる形で登るのだそうだ。
これは登山と言えるのだろうか。単なる物見遊山でしかないのではないだろうか。
「障害者の社会進出が進めば」という気持ちからなのだが、これで本当に進むのだろうか。願いは叶う、の一心からすることとはちょっと思えない。

なぜなら、この計画は自腹で行くのではなく、ネットで資金協力を求めているのだ。そこには行動計画や会員規則、会計規則はあるが、いくらを集めるのか、どういう使われ方をするのか、残金はどうするのか、というのが書かれていない。野口健の名前を使っている以上、かなりの金額が入るであろうに目標も無く集めるのだろうか。

最近、この手の募金がネット上で横行していて、乳児の臓器移植などでも相当額が集まっていると聞く。
確かに、こうやって自らの目標を公開し、それに対して賛同者を募る。これこそ共助の精神ですばらしいことなのだが、ネットを使えばなんとかなるという感じがしてならない。
募金する側も税金を納めるのは高いといって渋るのに、こういったことに関しては至極寛大なのだ。
それだけ行政が信用されていないのと必要なところに必要な手当てができていないということだろう。

福祉施策は基本的に共助の精神で行われるべきだ。
まずは社会にお願いしてみてから行政にすがるべきだろう。いざとなったときに誰かが助けてくれるような人生を歩むべきだろう。
普段は図々しく生きていながら何かことあるとすぐに行政へ金の無心では。

ちなみに２人をサポートするために結成された
子どもたちへ届け with dreams 登山隊

はこちらから。
企画の主旨などが書かれています。ただし、上の記事を読んでいただければ分かると思いますが、私は良いとも悪いとも言えません。
賛同するしないはお一人お一人のお考えで。

コメント 7

こういう障害者募金登山は、疑問に感じています。健康な人が登るのだって困難な登山もあるのに、それは趣味だからと言って実費です。何故、背負われてまで登って、登山と言えるのでしょうか。ヘリで登頂したらよろしい。しかしそれでは端から見れば飛行遊覧であって、賛同が得られないからだろう。
健康であっても行けるところまでしか行けない。登頂断念だっていくらでもある。
本当に支援するなら、本人がここまで努力して達成したと言える事を、充実したと言える事をすべきだと思う。そう言った支援なら賛同するが、今回のこれは、本当に障害者主体の、「本人が」言った事なのか、疑問に思う。
それにしても、障害者関係では「何故？」が多いのは、何故？
by HOKUTEN (2006-05-13 14:50) 

上記修正。本人が言った様ですね。
ただ・・・なぜ背負わなければいけないんでしょう？リスクを考えたら恐ろしい事です。
成功すれば賞賛でしょう。失敗し、事故でも起きたら・・・？
ＨＡＬ開発者、賛同者はそこまでの責任は考えているのでしょうか？
募金をしたけど関係ない？なのでしょうか。
私は、違うのだったらこんな事は書きません。今回のは「？？」です。
すいません。人のブログで書き過ぎました・・・m(_ _)m
by HOKUTEN (2006-05-13 16:44) 

テレマーカーさん、コメントありがとう。
いえいえ、私もそう思いますよ。ただ、HALの開発者は当初こういう使われ方は想定していないと思います。
失敗を恐れていては新しい事はできませんが、今回は意義を感じられません。
なので私は今回の募金には賛同しないでしょう。
by 南雲しのぶ (2006-05-13 18:46) 

すいません・・またちょっと。
余り人のブログで長々書くのも何なんで、これに関して記事にしたいのですが・・・？
by HOKUTEN (2006-05-14 00:13) 

テレマーカーさん、コメントありがとう。
こんな記事でよければどうぞ。
by 南雲しのぶ (2006-05-14 05:34) 

記事をアップした事をお知らせ致しますm(_ _)m
by HOKUTEN (2006-05-14 14:39) 

テレマーカーさん、コメントありがとう。
さきほど読ませていただきました。あとでコメントさせていただきます。
by 南雲しのぶ (2006-05-14 15:51)