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名古屋市の本屋さん [(そして本も)]

高校まで三重だった私は、予備校通いで名古屋に出て、名駅の三省堂に魅せられ、毎日通ったものでした。
もちろん、なけなしのこづかいで買える本などしれていて、もっぱら本屋を歩き回り、いろんな本を物色するのが楽しみでした。

大学生時代お世話になったのは大学生協。
割引で買えたので、どんどん本がふえ、狭い下宿の部屋に本があふれていました。
また、紀伊國屋書店まで出かけていっては、やはりいろいろ物色するのが楽しみでした。

名古屋で就職し、急に自由時間が減ったものの、三省堂や丸善に通うのが好きでした。

 

時は流れ……
去年、栄の紀伊國屋がなくなったことに驚き、
そして、また、マナハウスが閉店するというのです。

昨日の朝日の夕刊では、「大型書店 苦戦なぜ (名古屋中心部)」という記事が載っていました。
そういえば、せっかく開店した旭屋書店も規模が縮小しているし、
あおい書店に行っても、確かに広くて本自体は多いけれど、必ずしも欲しい本に巡り会えません。

それで、結局、amazonやらBK1やらのお世話になってしまっています。

本当は、書店で手にし、「これは!!」と思う本を買いたいのですが、
そんなことができた時代は幸せだったのでしょう。

資本主義の世、〝売れる〟ということがものさしになるのは、或る程度やむをえないことなのでしょう。
それでも、敢えて〝売れる〟以外のものさしでもって価値をはかって本を売る書店があってもいいと思います。
でなければ、
文化は伝わっていきません。
教養は滅びてしまいます。

東京へいけば、文化と教養にあふれた蔵書に囲まれた書店もあるのでしょうか……。


 


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木曽のあばら屋

こんにちは。
私もついついamazonなどを利用しがちなのですが、
「書店で買わないと地域経済が衰退するっ!」
との思いから、ぐっとこらえて書店へ。
ところが行ってみると、ないことが多いんですよね、目当ての本が。
結局ネットで注文してしまうのが悲しいです。
CDに至っては、クラシックの輸入盤を置いてる店など
半径50km以内に存在しませんので、これはもうネットのお世話になるしか・・・。
by 木曽のあばら屋 (2007-11-22 19:30) 

のすけの母

>書店で買わないと地域経済が衰退するっ!

それには同感です!!
また、珍しく欲しい本があった場合、そこで買うことでまた置いてくれるんじゃないか!とも期待をこめて、そこで買ったりもします。
ただ、本当にまれで、やはりamazonやBK1に注文してしまいます。
また、これがはやく届きますしね。
CDは、町中まで行けばいいのですが、ついついネットで注文してしまいます。
結局、自分もラクな方へ流れているということです。
by のすけの母 (2007-11-22 22:18) 

coco

のすけの母さま、こんにちは。

え~っ!
マナハウス無くなるんですか?あそこは結構面白いなって思っていたんですが。
周囲に大型店が沢山できてきてますし、なにしろ丸善さんの前ですしね...でも、ショックです。

以前、テレビで本屋さんのことを特集してた時は「小さな街の本屋さん」が大型店がどんどんできてきて閉店する所が増えているようなことを言っていました。実際私の通っていた本屋さんが閉店してしまって...
でも、その中でも色々工夫をして個性を出して頑張っている本屋さんもいらっしゃるということも言っていましたが、大型店も苦しいんですか...
私などよく学校の近くの本屋さんで立ち読みしていたし、手にとって見たい本って沢山ありますよね。
これからは高齢化社会。そういう意味でもamazonやBK1などが利用されることは多くなるかもしれませんね。
by coco (2007-11-23 15:16) 

e-g-g

母さん こんにちは
たとえば東京の渋谷あたりも悲劇的な状況ですよ。
老舗の大盛堂はとっくに閉店、
駅前の旭屋書店もいつの間にか消えました。
どちらも、狭さを品揃えでカバーする、
「面白い方の書店」だったのでもったいないですね。
この数年は、東急本店前のブックファーストに、
良く足を運びましたが、これは、とにかく広さ勝ちの店。
店舗面積の広さから、おこぼれ的な本も少しはある、
という程度。内容的には???
そのブックファーストが上の旭屋書店のあとに入りましたけれど、
狭くなって点数が減ってみれば、なんの魅力もなく愕然。

昔は三省堂もあったし、渋谷は本屋さんには恵まれている、
と思っていたんですけどね、
いまや、大型書店といえば紀伊国屋書店のみ。
きわめて危機的な書店瀕死状態です。
いったいどこで本を探せばよいのでしょう?

* 大盛堂書店はいまもハチ公の反対側にありますが、
 コミックと雑誌と文庫のみ、あれは書店ではありませぬ。

グズグズと書きましたが、
考えてみると、もうかれこれ30年も昔、
郊外のベッドタウンにチェーン展開の店が増えてから、
書店の状況は、絵に描いたように貧困になりましたね。
どの店を覗いても、同じ品揃え。
店員は東販、日販のチョイスしたものを並べるだけ。
なまじ本の知識なんて無いほうが扱いやすい。
もう、そこにはブンカのブの字もありません。
まったく、真っ暗闇でございます。

そんなこんなの状況ですが、
amazon は、やむを得ないときにしか使いません。
あぁ しんど ブツブツ
 
by e-g-g (2007-11-23 19:50) 

のすけの母

COCOさん、マナハウスのことは、私も夕刊に記事で知ったのです。
前に丸善があるとはいえ、マナハウスはマナハウスの個性があって、かなり好きでした(という割には、あまり出かけてませんでしたが)。
HPにも告知があります。
http://www.manah.net/mall/store_closure.jsp

今は、好むと好まざるにかかわらず、売れないと成り立っていけない世の中なので、小さい本屋さんは消えていってますね。
そんな中頑張っている本屋さんを見ると、心の中でエールをおくっています。
ただ、どうしても品揃いに難があるので、すぐに欲しい本はネットで注文してしまいます。
でも、できれば手にとって確かめて買いたいと思っているのですが。
by のすけの母 (2007-11-23 21:58) 

のすけの母

e-g-gさん、東京の事情を教えてくださって、ありがとうございます。
東京なら!という幻想が私の中にあるので、東京には文化的な本屋さんがたくさんあるに決まっていると思っていました。

今は、どこへ行っても、同じような本の売り方をして、そして売れるものはどんどん平積みにし、売れないものは絶版になっていくのですね。
私だって、いつもお堅い本ばかり読んでいるわけではありません。
ただ、どうして今の本屋さんには、同じような中身の薄っぺらなものが並んでいるのでしょうか。
紙の無駄!!
そして、そんな本を読んだからといって、趣味は読書と言える神経。
本好きとして、本屋へ行くたびに悲しくなります。

そんな今、文化の香りが漂っているのは、大学付近の古本屋さんかもしれません。
(決して、ブッ○オフではありません!!)


本に文化や教養を求めること自体、もう時代遅れなのでしょうか。
by のすけの母 (2007-11-23 22:08) 

e-g-g

石があるから玉も輝くのですが、
石だらけになると、これは困ります。
それと玉の質も変わったのでしょう。
ともかく、この数年、
プラスティック玉の本が増えていると思います。
手にとって振ると、活字がパラパラと落ちてしまいそうな、そんな本が増えている。。。

詰まるところ、読み手の問題でしょうね。
読み上手が減れば、商売としての書店もどんどん
普通にならざるを得ない。
普通の店には読み上手は行かない。
この連鎖が書店の存在価値を矮小化する。
選挙で選んでいるはずなのに、
政治が変になってしまう、これと似てますね。
by e-g-g (2007-11-24 00:37) 

JF

良い本屋さんがなくなってしまうのは悲しいですね。
オカシイですよ、良い仕事しているのに。
小さい本屋さんでも、良いお店は入るとわかりますよね、並ぶ本を見れば。
こだわりの本だって、取り寄せてもらおう という気になります。

うちから車で10分のところと、25分のところに、デパートがあるんですけどね、どちらにも大手の本屋さんが入っているんですけど・・・
本屋さんにもデパートの品揃えにも言えるんですけど、遠い方のお店の方が客層をちゃんと把握しているんですよね。まあ、遠い方は昔からあるから、客層もつかみやすいでしょうけど。近くの方は○○ニュータウンのど真ん中だから、平均的には30代が多くて、でもニュータウン全体の文化が出来上がっていない、というのも理由でしょうけどね。

本屋さんとか、絵の具やさんとか、楽譜屋さんって・・・ただ買いに行くだけじゃなくて、豊かな場所であってほしいですよね。自分がまだ知らない素敵なものを教えてくれるとか。
by JF (2007-11-24 10:10) 

のすけの母

e-g-gさんのブログでこちらを紹介いただき恐縮です。
読み手の問題ということ、政治と同じということ、まさしく正鵠を射ていますね。
結局「売れる」ということは、大勢が望んでいるということ。
文化やら教養やらは、大勢の望むものではないということですね。
でも、それでいいのか、ということです。
いいわけないですが、そういう少数派の声が届きにくい世の中になり、ますます声が小さくなっているような気がします。
by のすけの母 (2007-11-24 22:54) 

のすけの母

JFさん、こんばんは。
以前は、(いろんな意味で)情報を得ようと思えば、活字しかなく、それで本というのはとても価値ある、おろそかにできるものではなかったと思います。
それが、今や情報はネットで即手に入り、活字だけでなく映像で得られるので、本の需要が減り、そして、本から情報を得るスキルも落ちているように思えます。
そんな人間の集まりの中で、売れる本をと思えば、自ずと結果が見えてくるのでしょうね。

本屋も楽譜屋も楽器店も、文化の発信地、中心地であってほしいと思います。
by のすけの母 (2007-11-24 23:00) 

Sonnenfleck

マナハウス閉店するのですか!!
書店の質はその街の質と同じであるとする考えに私も与しますが、
これでは名古屋の文化の質にますます疑問符が付いてしまいます。
こんなに活気のある街なのに、文化にはお金を落とさない人が
多いんでしょうかね。ううむ。

栄に行ったら丸善…はなんとなくおじさんくさくて、
いつもマナハウスに寄っていたのですが、
これから栄のどこでリラックスしたらいいんでしょうか。。
現実問題としてのしかかってくるなあ。。
どこかゆったりできるスポットがあったら教えてください^^;;
by Sonnenfleck (2007-11-25 09:17) 

のすけの母

ニュースでは、愛知は景気がいいと言われ、実際名古屋では大きなビルが増えているというのに、文化にはお金が落ちないんでしょうか。
それじゃぁ、まるっきり成金じゃないか……とがっくりきます。
ただ、宗次ホールをつくってしまう人もいるのですから、悲観することばかりではないとは思いますが。

若いときは、大人ぶって丸善へ行くのか好きでした。
でも、おじさんくさいというのもうなずけます。
マナハウスのような感じのお店は、他に知りません。
私の方こそ教えてほしいですよ!!
by のすけの母 (2007-11-25 20:59) 

僕

僕も学生の貧乏時代は、
生協1割引を重宝してました。

23区に住んでおりますが、
近所の本屋はみんな潰れ、
駅前やTSUTAYAのみという寂しい有様です。

ふらっと近所に本を買いに・・・
なんてことできなくなっちゃいましたね。

by (2009-09-22 19:43) 

のすけの母

本屋はあるけれど、行きたい本屋がない!!というところです。

どの本屋に行っても、同じようにはやりの本が置いてあるだけ。
たまに、とても個性的な本屋にめぐりあえると、とても嬉しくなります。


今の世の中、〝売れる〟ことが正義なんですね。
by のすけの母 (2009-09-25 22:35) 

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