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寺山修司+宇野亜喜良「絵本・千一夜物語」 [本]

「寺山修司の特集」という本に、メインとして収録されていたものです。
物語もさることながら、宇野亜喜良の絵もとっても宜しいのです。
長く手元においておきたいような一冊でした。
脚注がまた面白いんですよ。
画像は1969年に新書館より単行本として刊行されたもののようですが、こちらは誠に残念ながら絶版なんですってよ。
河出書房新社から出ている「絵本・千一夜物語」がこの世にあるので不満は言えませんが、願わくばこんなステキな宇野さんの表紙絵を使用しないなんて。残念極まりますね。

1966~70年 雑誌「話の特集」にこの物語を連載中、寺山が多忙を極め、何度も原稿を落としそうになり、最終締め切りの夜遅くに公演先からファックスで原稿が送られ、それに宇野氏がその場で絵を描いてなんとか入稿、ということも幾度かあったとか。
そんな状況でもこんな物語を書ける寺山氏はやっぱ凄いね。

そして、さしさはりのある部分だけ、伏字にするのはいた仕方のなひことなのですが、マグロにニシンがサメして、ああ、イワシ!イワシ!なんです。
堪らんです。
もともと魚類は特に陸に揚げますと、ぬるっとしており、ゴロっと生臭く、少々卑猥でもありますので、今度からさらに魚偏を積極的に秘め事の隠語に用ひましょう、と思います。

「家出のすすめ」にも家出の夜汽車で少年が初めて読む春本の、意味が分からない箇所に、戸籍上の母の名である「ハツ」を当てはめるくだりがありますね。

いきなり腰に手をかけて引き寄せ、しなやかな内腿に手を入れて、新芽のような柔らかい彼女のハツに指を入れた。するとハツは あれ! と身もだえしたが、そのままハツをくねらせると、だんだんハツになると見えて (中略) 半ば後ろからハツをのぞませ、二三度ハツをハツしてから、ぐっと一息にハツすると、さしものハツもハツで充分だったので、苦もなくハツまですべりこんだ、その刹那・・・さすがにハツに馴れたハツも思わず 「ハッ!」 と熱い息をはいて、すぐにハツをハツしてハツハツとハツするハツにぐいぐいと ハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツ魂の母親殺し泣き笑う声かハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハハツハツハツハツハツハツハツ

絵本・千一夜物語

絵本・千一夜物語

  • 作者: 寺山 修司
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 1993/10
  • メディア: 文庫


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