So-netのWEBにPostpetのHPが登場 [日記]
1996年十一月 So-netのWEBにPostpetのHPが登場。
ついにSo-netのサーバーにPostpetの存在を発信するWEBページが立ち上がった。「電子の仮想の命を持ったペットが電子メールを運ぶ」、ポストペットが普及した今となってはどうということはないように見える。
今では「おぢさん」だって運ぶ(注4)。その前にはビンにいれて電子メールを電子の海に流すもの(注5)だってあった。しかし、当時の電子メールはせいぜい着信をニワトリが教えてくれたり、イヌにメールを渡すくらいだった(注6)(イヌはメールを配達をしてはくれなかった)。
ポストペットは近来まれにみるMAC版から開発がスタートしたソフトウエアでもあった(注7)。その理由は・・・単に開発の三氏がMACユーザーであったからだという。しかし、この幸運な偶然が、まだ不完全で不安定なポストペットと若い開発者たちの制作意欲を、そしてパークとそこに集まったβユーザーを守り育む結果となる。
「ペットがメールを運ぶメーラー」として一部で話題を集めるが、この時点ではほとんどまだかなりマイナーな存在であった。なにしろプラットフォームは当時ジリ貧のApple社のMacintosh。それでもこのまだ形のないソフトウエアにMACユーザーは「SomethingElse」を感じたのかどんどんと惹きよせられていった。
インターネットの世界では最初のうちこそウインテルマシンにアドバンテージを持っていたMACであったが(注8)、WWWの普及による急速なインターネットの一般化に伴いもはやその利も失いまさにどん底の状態のMACであった。
このような時代背景の中、ポストペットはMACのソフトウエアとして発表をされることなったのだが、その理由は開発者の三人がMACユーザーであったから・・。しかし明らかにポストペットはMACのソフトウエアの伝統に沿ったものであり、MACの文化の香りを色濃く残している。そしてそれに惹かれるようにMACのヘビーユーザーもビギナーもポストペットに集まってきたのかもしれない(注9)。
WEBで発表されたポストペットはその革新性に注目した雑誌メディア(特にMAC系雑誌)に紹介されることが多かった。後にβユーザーとなるものの中にはこういった雑誌からポストペットを知ったり、このソフトウエアがインターネットのメールソフトであったことから急いでインターネットへの接続環境を整えたものまでいた(後のドクター*ひげ)。