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時計じかけのオレンジ [映画関連]

ひさし振りにこうちゃん(夫)とビデオ鑑賞。
「時計じかけのオレンジ」を観た。

何回観ても面白い。
観る以前は興味はあったもののパッケージを観てなんだか怖そうで観られなかったのだが、一度観たらすっかりはまってしまった。

こう沢山映画を観ていると、たいていの映画は楽しみはしてもそう驚くことはないのだが、この映画を初めて観たときは本当に新鮮だった。その時点で作られてから何年もたっていたのだが。
今観てもとても新鮮。

キューブリックの映像が、古さを感じさせない一番の要因だろう。キューブリックならではの対象性とライティングにこだわった画面作り。それをストーリィに邪魔されること無く全編堪能できる。衣装、美術も完璧。
ストーリィも衝撃的。役者はこのエキセントリックな映画を表現するだけの存在に徹し、クドイ芝居などは排除されている。特異な台詞が映画になんともいえない浮遊感をもたらし、独特の世界が出来上がっている。

独特の雰囲気がある映画は沢山あるが、ここまでそれが崩れる心配の無い映画は少ないだろう。さらにこの濃厚な空気はまったく鬱陶しくなく、心地よい。

そしてそういった特異な表現に終始した映画でありながら、まったく飽きることなく、エンタテインメントとしてとても面白いのだ。ラズベリー賞を受賞するような大味作品も好むこうちゃん(夫)も気に入っているのだから間違いない。
#念のため注記
 ・ラズベリー賞作品の中には私も気に入っている作品もあるし、大味な
  作品もそれはそれで結構面白い。さらにこうちゃん(夫)は単に飽きずに
  面白い映画が好きなだけで、大味作品ばかりが好きなわけではない。

「好きな映画は?」と聞かれたときにこの作品を答えておくととりあえず格好良く聞こえる。が、同時に「映画オタク」と、ひかれてしまうことも多いので、私はあまり言わないようにしている。


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コメント 3

Sho

実は私もこの映画すごく好きです。
>観る以前は興味はあったもののパッケージを観てなんだか怖そうで観られなかったのだが
これもも同じです(笑)

私はsatocoさんのように、理論的に映画を語れないし、筋も忘れちゃったりしてたり、理解もしてなかったり(笑)するんですが、この作品と「2001年宇宙の旅」と「アイズワイドシャット」には、やっぱり共通の―なんていうか・・
見てて「遠近感がわからなくなる感じ」と「独特の間合い」があるような気がします。
なんかキューブリック監督の映画って、すごく惹かれます。
一度見たきりですけど、何度も見てみたいです。
by Sho (2007-01-21 00:47) 

satoco

nice! ありがとうございます。

理論的だなんて恐縮です。

私はキューブリック作品大好きなんですが、おっしゃる「遠近感がわからなくなる感じ」と「独特の間合い」というの、分かります。私としては、そういうのが一番気分よく堪能できるのがこの「時計仕掛け~」だったりします。大好き。
「シャイニング」もいい感じですよ。ちょっとコワイですが...。
by satoco (2007-01-22 10:04) 

Sho

ありがとうございます。

「あの」感覚が共感していただけて、すごくうれしいです。

そういえば「シャイニング」もキューブリックだったんですね。これも大好きです。「血」を使った場面としては、今までで一番恐怖を感じました。
そして男の子と執事?の≪会話≫の場面も「あの」感じ。

広い家の中をただ男のこが三輪車で走っているだけの描写なのに、ものすごく怖い。「ぜったいにあの家には何かいる!」と感じてしまう怖さでした。
by Sho (2007-01-23 22:15) 

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